第九十話 とっくり草と夢魔族
人頭種を授けます。
闇の聖女さん達と魔王城へやってきた。
闇の大神殿へ転移してきたんだけど、黒宮さんが顕現して餅つきの準備していたぞ。麒麟と一緒に。
黒宮さんと話したら、餅食べたいから顕現したそうだ。俺と縁を結んでいるから、地球の情報分かるし。
うーん、神様がそんな理由で顕現しても良いのかな?
まあ、黒宮さんは地上に常駐しているから、問題無いのかもしれない。
それは、置いておくとして、料理を教えないとね。
ノイバラ 「お父様、只今戻りました。」
魔王 「ノイバラ、魔王様って呼びなさい!闇の聖女の立場で来たんでしょ!」
ノイバラ 「まあ、そうですけど。お父様は、お父様なので。」
魔王さんが、渋い顔してるな。
根田 「魔王さん、そんなに怒らないであげて下さい。闇の聖女さんも家族の前では、肩の力を抜きたいと思いますよ。」
魔王 「根田様、お恥ずかしいところをお見せしました。餅つきの道具や魔道具を授けてくださり、何とお礼を申し上げてよいか、感謝の言葉もございません。」
根田 「気にする必要はありません。もち米は、この世界にもありますし、食べ方を教えただけですから。闇の大神殿で黒宮さんが、餅つきの準備してましたけどね。」
ノイバラ 「暗黒神様が餅つきするなど、今日は神殿の記念日にしないといけませんね。」
魔王 「そうだな。後で手配しておこう。話がそれましたが、根田様、料理の指導よろしくお願いいたします。」
根田 「その件なのですが、卵を確保するために、従魔を授けたいのですが、獣舎を用意できますか?」
アイテムを魔族に先に授けるが、各国の者が来た時は、認識調整することにした。食材の準備もあるからな。
魔王 「それは、大丈夫ですが、どのような従魔ですか?」
根田 「ハーピーです。タイニー・ハーピーもいます。」
ノイバラ 「ハーピーですか?卵産むのですか?」
根田 「産みますよ。肉も卵も美味しいです。スピンクスに教えて貰いました。以前試食してもらった人頭種の卵は、ハーピーのですよ。」
そう言うと、あの卵は、美味しいと皆が言う。
魔王 「スピンクス!生息数が少ないので、私も長く生きていますが、見たこと無いです。知能が高く、会話可能とは言われていますが、本当だったのですね。」
根田 「ええ。協力的でした。私の正体を見抜きましたよ。人族より賢いと思います。」
ノイバラ 「根田様の正体を見抜くとは…。確かに人族より賢いですね。」
光華 「太郎様が、神力でプレッシャー掛けたから。」
黒乃 「そうそう。獣の方が、力に関しては、敏感だから分かる。」
玉樹 「スピンクスは、聖獣などに会ったことありますからね。」
竜 「我々の巣に近い場所に、スピンクスの巣がありますから、力の種類を判別できます。」
そうなんだ。おっと、今は、そんな話してる場合じゃない。
根田 「スピンクスの話は置いておきましょう。実は、ダンジョンで”畜産の指輪”と”捕獲ロープ”と言うアイテムが出たのですよ。両方とも人頭種専用アイテムですが…。」
そう言って、制限を設定した畜産の指輪と捕獲ロープの説明をする。
根田 「人頭種は、魔族領にしか生息しない種類が多いですから、捕獲ロープは、魔族にのみ授けます。畜産の指輪は、新年のお祝いが済んだ後に、他の大神殿へも授けるつもりです。従魔と一緒に。お祝いの時に授けると、神殿の者に同行する貴族などと問題になりますからね。」
魔王 「確かに、それはありますね。畜産の指輪は、戦で使用できない制限はありますが、防衛用途で従魔は使用できるので、重要な抑止力になるでしょうから。指輪の制限を知らなければ、なおさらです。」
根田 「説明したように、従魔に与える魔力は、それほど必要ないですが、数が増えればそれなりに必要になりますからね。魔石や精霊石を与えても良いですが、従魔の機嫌が悪くなりますから。機嫌を直すのに、性的に満足させる必要がありますし、特にハーピーは、卵産んでもらうのに、乳揉まないといけないので。魔族でそう言った適性がある種族は、いますか?」
魔王 「います!ピッタリな性質がある種族がいますよ!魔王城にもいるので、同行させましょう。」
ノイバラ 「あの種族ですよね?魔物の世話大丈夫かしら?」
魔王 「魔力も魔族の中では、比較的多い種族だから大丈夫だろう。力もあるしな。」
魔王さんの従者が、呼んできたのは、夢魔族だった。
根田 「夢魔族の方のようですが、従魔の世話とか大丈夫ですか?女性のようですが。」
魔王 「夢魔族は雌雄同体です。必要に応じて性別を変えるので、問題ありません。」
夢魔ってのは、淫魔のことだ。インキュバスとサキュバスって言われる奴。地球の神話と違って、別に性的な悪さはしないそうだ。
スキルで性的な夢を見せることができるんだって。種族特性で全員テクニシャンなのだそう。見た目もエルフ並みに美男美女だ。
フェロモンを分泌して、行動不能などにする能力もある。人族や魔族以外に魔物にも効果があるそうだ。ただ、相手が興奮状態になって、攻撃を食らう場合もあるので、万能ではない。
魔王城では、メイドや執事などをしているそうだ。
根田 「従魔の世話は、家畜の世話の一種ですが、夢魔族の方は大丈夫ですか?」
夢魔族 「根田様、お気遣いありがとうございます。こう見えて、力仕事も得意ですので、問題ありません!」
嘘ではないようだな。能力で嘘じゃないのが分かる。
根田 「では、獣舎で従魔を授けましょう。」
そう言って、魔都の外にある牧場へ移動した。
◇◆◇◆◇◆
夢魔族と一緒に牧場へ来た。魔王さんと闇の聖女さんも一緒だ。
二人は何かあった場合に対応する為と言ってたけど、従魔の確認みたいだね。それに、人頭種はあまり見たこと無いそうだから、興味があるみたい。
根田 「じゃあ、ハーピーから出しますよ。畜産の指輪に登録しますね。」
畜産の指輪に登録すると指輪の持ち主が変わっても従魔を引き継ぐことが可能だ。
根田 「ハーピーよ。魔力を与えるから、卵産んでくれ。」
ハーピー 「えー。卵産むの~?アレお尻痛いんだけど。」
ハーピーは、鶏と一緒で糞と卵の出口は一緒の構造だ。腸に卵管と尿管が繋がっている。ちなみに、昭和の小学校等では、ウサギと鶏を飼育している場合があり、根田は、鶏の体の構造を聞いて、便を”うんこ”と言うのを納得した経緯がある。これは、赤ん坊のことを赤子と言うが、出てくる場所が一緒だから、便のことを”うんこ”と言うのだと勘違いしたのだ。根田は子供の頃『うんこ時々卵、うんこ時々赤子。ゴロが良い!』などと言って、女の子から説教を食らっている。勿論、今は大人なので、ウフーンな器官から子供が生まれることは知っている。まあ、性欲が無い根田には、関係ない話だが。根田達の会話に戻ろう。
根田 「文句言うな!嫌なら他のハーピー出す!その代わり、お前は食肉だ!」
ハーピー 「ガッツリ産ませていただきます!」
全く、最初からそう言えよ。お手本を見せるとしよう。
根田 「畜産の指輪に魔力を込めれば、大丈夫です。魔力を与える従魔を指定して、魔力を込めます。指輪を装備すれば、自然にわかるので問題はありません。やってみますね。」
そう言って、魔力を与える。
ハーピー 「魔力キター!産むのに必要以上にキター!揉めー。乳を揉めーっ。卵が欲しければ、優しく揉めーっ!」
皆が見てるので、恥ずかしいが、乳を揉む。
もみもみ…、もみもみ…、もみもみ…、もみもみ…。
ハーピー 「Yes!Yes!Ah!Yes!で、でるぅ~。う、ま、れ、る~っ!うりゃ~!!!」
ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ……。
前より余計に産んだな。卵は、500個産んだ。
ハーピー 「はぁ、はぁ、はぁ、尻が痛い…。」
根田 「仕方ねーな。ほれ!回復してやる。」
そう言って、丙回復を掛けてやる。
ハーピー 「まだ産ます気か?主のスーパーテクニックは、気持ちよくて絶頂するが、卵産むのは尻が痛いから、今日は、勘弁してくれ!」
治したじゃんか!じゃあ、いいよ。他の奴だすから。
根田 「わかった。夢魔族の練習は、他のハーピー出すから、お前は、外で遊んでろ。人族や魔族を襲うなよ!そんなことしようとした瞬間に丸焼きだからな!」
畜産の指輪には、従魔が命令違反した場合に丸焼きにする機能が付いている。これは自動で行われる安全装置だ。魔力も必要ない。
ハーピー 「わかった。牧場の上を飛ぶが、普通の魔物と間違えて、攻撃するなよ!」
根田 「大丈夫だ。自分は従魔だって言えば分かるから。」
普通のハーピーは、人語を話せないからな。
代わりのハーピーを出して、練習してもらおうとしたら、魔族が口を開けて驚いている。
根田 「大丈夫ですか?ああ、驚きましたか。今回は大量に卵を産みましたが、普通は10個程度だそうですよ。代わりのハーピー出しますから。」
そう言って、代わりのハーピーを出して、夢魔族に練習させる。
夢魔族 「ハーピー、卵欲しいな…。」
夢魔族がイケメンになって、ハーピーに魔力を与えてる。
ハーピー 「ふっ、仕方ない。特別に乳を揉ませてやろう。我を満足させたら産んでやる。」
夢魔族が優しく乳を揉んでいる。
ソフトタッチって感じだ。
ハーピー 「なかなかだな。気持ちよかったので産んでやろう。」
ポコ、ポコ、ポコ、ポコ、ポコ、…。
卵は30個産んだ。
何か少ないね。
ハーピー 「今日は、もう閉店だからな!」
何だよ、閉店って。
夢魔族 「やはり根田様はすごいですね。女性になりますので、私の乳も揉んでいただけませんか?」
夢魔族がふざけたことを言うので、皆に怒られている。
根田 「夢魔族もすごいですよ。30個産みましたからね。私の魔力は、特殊な物ですから。」
神力が変化したものだから、地上の者とは、効果が違ってくるのだろう。
タイニー・ハーピーも同様に卵を産ませる。
今回は、600個産んだよ。夢魔族は、50個。
根田 「従魔は他に、馬、牛、山羊、羊がいますが、大きさが違うものがいるのは、どうしますか?」
魔王 「確認しますので、一通り出して頂いてよろしいですか?」
ノイバラ 「根田様、他の従魔は、雄雌両方いるのでしょうか?」
根田 「他の従魔は、雄雌両方いますよ。じゃあ、馬から出しますね。」
そう言って、人頭馬(大・中・小)の雄雌両方を出す。
相変わらずデカい。馬の性能も説明する。馬乳酒は、問題があることもね。
根田 「馬の乳は、健康には良いのですが、特徴のある乳では無いです。馬乳酒は、食中毒を起こす可能性が高いので、おすすめしません。」
そう言うと、魔族が乳の試飲をさせてくれと言うので、前に絞った物が残っているので提供する。
魔王 「確かに特徴のない乳ですね。」
ノイバラ 「これなら移動性能で選んでも良いのでは?」
夢魔族 「わざと機嫌を悪くして、私の能力で性的に満足させられるか試して良いですか?」
そうだな。危険が無いように小で試してみよう。
馬(小) 「何だよ!この魔力は。魔石だな?魔力の質が悪い!」
襲ってはこないが、プリプリして不機嫌だ。
夢魔族 「では、能力を試します!スキル”夢見心地”起動、淫夢展開!」
馬(小) 「はぁぁぁぁっっ!エクスタシーーー!!!」
馬が、ビクビクッとしたと思ったら、すっきりした顔になった。
馬(小) 「やるじゃなーい。ご機嫌だね!」
雄雌試したんだけど、雌は失禁、雄はキタネー汁撒き散らした。
根田 「夢魔族の能力はすごいですね。鑑定したら、大きさ関係無しで効果あるようです。」
大きさ違いで確認すると、えらいことになりそうなので、鑑定してみたら、問題無い事が分かった。夢魔族の能力見たからかもね。
ついでだから、アレも確認させてもらおう。
根田 「とっくり草を食べさせたらどうなるか、確認させてください。」
そう言って、馬(小)に食わせてみる。
馬(小) 「美味い!美味すぎる。もっとくれ!」
首を上下に激しく振りながら、糞をボトボト落としてる。汚いな。もうやらないよ。
根田 「もう駄目だよ。激しく糞するし。」
馬(小) 「くれるなら、馬車でも何でも引くぞ!畑も耕す!だからくれ!!」
鑑定したら、大きさ関係なく、この反応のようだな。
根田 「今日は、馬車引いたりする仕事は無いぞ。だから駄目だ。」
そう言うと、馬はがっかりしている。
根田 「じゃあ、頑張って仕事したら、1本食わせるようにしてやるよ。その代わり、きちんと仕事しないと駄目だぞ!」
馬(小) 「任せろ!」
魔族に馬の特性を説明して、仕事したら、とっくり草を与えるようにした。まあ、月に1本だけどね。魔物を甘やかさないよ。
邪魔なので、馬は一時的に仕舞った。
ハーピーが降りて来たぞ。
ハーピー 「我にも草をよこせ!」
ん?お前らもとっくり草食うのか?
根田 「草って、これか?」
ハーピー 「それだ!よこせ。」
一応試してみる。
根田 「ほらよ。」
ハーピー 「かーっ。堪えられねーな!ふん!!」
ポコポコポコ…。
卵産んだ。30個。
ハーピー 「はぁぁ。スッキリ。草、もっとくれ!」
タイニー・ハーピーもとっくり草食ったら、卵産んだ。50個。
根田 「今日は、もうやらないよ。卵は、十二分にあるし。」
ハーピー 「ケチ!」
うるせーな。
根田 「普通の鳥と違って、お前らは、魔力を与えれば大量に卵を産んでくれるからな。感謝はするが、とっくり草で興奮して、糞爆撃されたら困るから!」
品種改良された地球の鶏でも、卵は1日1個産む程度だ。そう言った意味でもハーピーを従魔にするのは、意味があるが、糞撒き散らかされると困る。
ハーピー 「卵産むから、草明日もくれ!」
根田 「とっくり草は、貴重品だからな。そんなにやらないよ。」
ハーピー 「ちっ、仕方ない。羽毟っていいから、くれ!」
根田 「だから、そんなにとっくり草は、無いの!」
そう言うと、ハーピーが、がっかりしている。しょうがないじゃんね。無い物は、ないんだから甘やかさないよ。俺は、創生すれば出せるけど、魔族の従魔になるんだからさ。我慢してもらう。
次は牛だな。
魔族に能力を説明して、確認してもらう。
根田 「人頭牛は、大きくて重いですが、大でも人族が乳搾りできる感じなので、後は置き場所や耕作地の大きさで決める感じでしょうか。」
魔王 「大でも場所は大丈夫ですが、乳を搾ってみてもよろしいでしょうか?」
根田 「では、搾ってみましょう。」
大中小それぞれ80リットル乳を搾った。夢魔族が搾ったら、40リットルだった。
根田 「魔力を同程度与えても、量が多いのは私の魔力が特殊だからでしょう。夢魔族の方は、搾ってみてどうですか?」
夢魔族 「普通の牛より楽です。優しく搾れば、大量に搾れますから。ちょっと騒がしいですが。」
イラッとするのは、勘弁してよ。俺も殺意が湧くの我慢してるから。
一応、大が良いとの事だった。雄は要らないって。牛にとっくり草食わせたら、『漲る~!』って言って、乳がパンパンに張るから、乳搾りする羽目になった。乳は40リットル搾れた。牛は、荷車引くのも畑とか耕すのもばっちりやるって。食肉にされたくないからだそう。
性能は、雄雌変わらない。
根田 「次は人頭羊です。羊は大きさが1種類ですが、色は4色あります。どうしますか?魔族領は広いので、畜産の指輪を2個授けましょう。担当を確保できますか?」
魔王 「染料はありますので、白でお願いします。担当は何とかなりますので、後で調整します。他の色も出来れば確保したいです。置き場所はあります。」
根田 「分かりました。乳搾りと毛を刈ってみましょう。」
乳は、俺も夢魔族も40リットル搾れた。羊は、それほど魔力の質の影響が無いようだ。指輪の機能で毛を刈るのも問題無い。
根田 「夢魔族の方は、魔力は大丈夫ですか?回復しますね。」
そう言って、夢魔族の魔力を回復してやる。
夢魔族 「根田様、有難うございます。お礼に今夜のお相手を…。」
また、夢魔族がふざけたことを言うので、怒られる。
夢魔族 「羊は、1級の魔物ですが、他の魔物より楽です。乳はこってりしてますね。」
まあね。羊にとっくり草食わせたら、毛が3回分取れたよ。他の魔物同様『もっとくれ!』って言ったけど、甘やかさない。
人頭羊の毛は良い物なので、魔族が喜んでいる。
根田 「最後に山羊です。これも1種類です。2級の魔物で大きさは、それほど大きく無いです。」
山羊には、ハーブのローズマリーを与えてから、魔力を与えてみる。
与える分には、ハーブも食べるね。
乳の味は、前に試飲した時と変わらない。こういう味の乳を、魔力で合成するようだな。山羊も羊同様、俺も夢魔族も40リットル搾れた。
とっくり草を与えたら、カシミヤみたいな毛が生えてきたよ。4kg取れた。自然に抜けるし。
夢魔族 「山羊は、乳があっさりしてます。とっくり草を与えると毛が取れるのですね。羊と同じで、他の魔物より楽です。」
従魔を授けるのは、お祝いの後で良いとの事だった。牧場と置き場所の相談するからって。まあ、乳とか卵は使う分あるからね。担当者も用意するってさ。
乳製品を竜と麒麟に分けてやってくれるように頼んだら、喜んで分けてくれるって。竜も畜産の指輪に魔力補充してくれるって。これは、設定調整して、畜産の指輪に魔力を貯めれるようにしたんだよ。装備している者以外の魔力もね。魔族は大丈夫だけど、人族が使うには、その方が良いだろうから。
さて、材料も確保したし、魔王城に戻って料理を教えないとね。
まあ、凝ったものは、作らない予定だけど。
…そう言えば、黒宮さん達、餅つきどうなったかな?
後で覗いてみよう。
そんなことを考えながら、魔王城へ戻った。
この作品の夢魔族は、性的な悪さはしませんが、誘惑はします。
ちょっといやらしい種族なので。




