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第七十七話 製麺機

各大神殿が得たダンジョンの品の紹介です。

今回はまず、土の大神殿以外が同行した時のドロップ品を紹介しよう。


水の大神殿

・宝箱 ミスリルのナイフ、金貨200枚、初回に出たのと同じ普通の種。

・泥酔牛は雌だった。ドロップ品は、魔石、皮、ヨーグルトだった。ヨーグルトは、プレーンタイプで固まってるタイプだ。整腸作用や免疫力増強作用、アレルギー症状を治癒する効能がある。酸味が少なくて、濃厚な味わいで美味い。乳と同じ大きさの容器で10本出た。密閉容器でヨーグルトを作るのに、最適な発酵温度に保たれる魔道具だ。

水の大神殿も土の大神殿同様、他の大神殿と俺に分けてくれた。家畜の牛の乳でヨーグルト増やしてみるってさ。

・ダンジョンボスの宝箱 宝箱は、冷凍冷蔵庫。中身は土の大神殿と同じカニ籠5個。俺のもそうだけど、このカニ籠って魚も獲れるんだよ。


風の大神殿

・宝箱 ミスリルのナイフ、金貨200枚、初回に出たのと同じ普通の種。

・泥酔牛は雌。ドロップ品は、皮、バター、チーズ(二種類)。バターは10kgの塊が10個。チーズは、フレッシュタイプ・ハードタイプ、それぞれ20kgの塊が10個づつ。劣化防止の魔法が付与された容器に1個づつ入っている。風の大神殿も他の大神殿と俺に分けてくれた。フレッシュタイプはクリームチーズだったので、チーズケーキを焼いて試食した。コクがあって美味かったよ。試食した以外にも焼いてくれって言うので、焼いてあげた。バターもドロップ品を使ったので、濃厚な味わいだ。

ハードタイプは、ミモレットチーズにそっくりだったので、ビールと大吟醸のつまみで試食したけど、無茶苦茶合う。濃厚な味わいで、熟成が進んでいる旨味を感じる。

・ダンジョンボスの宝箱 宝箱は、冷凍冷蔵庫。中身は魔道具のチェーンソーだ。チェーンソーとはいうが、風魔法の刃で対象物を切る物だ。魔石などで魔力を供給する。魔力を供給するボタンがあり、ボタンに魔石を接触させるか、指で触れて魔力を供給する。ボタンが蓄電池みたいな感じだ。3個入っていた。


火の大神殿

・宝箱 ミスリルのナイフ、金貨300枚、初回に出たのと同じ普通の種。

・泥酔牛は雄。ドロップ品は、皮、角、魔石。

・ダンジョンボスの宝箱 宝箱は、冷凍冷蔵庫。中身は魔道具の掘削ドリルだ。刃は、オリハルコンで強固な岩盤も簡単に砕く。これも魔石などで魔力供給が必要。3個入っていた。


闇の大神殿

・宝箱 ミスリルのナイフ、金貨300枚、初回に出たのと同じ普通の種。

・泥酔牛は雄。ドロップ品は、皮、角、肉。肉を分けてくれようとしたけど、断った。魔族は、それぞれの種族は、エルフより少ないが、魔族全体では、人族の3倍程度の人口だ。体の大きい種族もいるので、魔族で分けてくれって、他の神殿の者も断った。

・ダンジョンボスの宝箱 宝箱は、冷凍冷蔵庫。中身は面白い物が入っていた。解体ナイフと衛生まな板。解体ナイフは、対象に突き刺すと完璧に血抜きをする。浄化と寄生生物駆除の魔法効果があって、抜いた血を貯めることができる。この血は、殺菌されているし、寄生虫もいないので、ブラッドソーセージなどを作るのに利用できる。ミスリル製で切れ味抜群。手入れも不要な魔道具だ。劣化防止の効果が付与されていて、半永久的に使用できる。あ、この世界の浄化魔法は、汚れを落とすだけではなく殺菌も出来るから。寄生虫とかは駆除できないけどね。寄生虫対策は、虫下し薬を飲むか回復魔法の”虫下し”を使用する。闇魔法で魔素還元して駆除できるのだが、魔法が開発されていない。魔素還元するには、対象を正確に認識する必要があるが、寄生生物を正確に認識するのは、地上の者には、困難だからだ。神族は、思いが事象となって反映されるので、関係ないけど。あ、キノコの魔物の胞子攻撃は、駆除する魔法は無いよ。とっくり草を煎じた物を飲むしかない。エリクサーとかなら治るけどね。それに俺の甲回復魔法なら治せるよ。ミスはするけど、これでも神様だからね。

衛生まな板は、まな板に乗せると浄化、寄生生物駆除、泥抜き、砂抜き、糞出し、鮮度保持、鮮度回復の魔法効果がある。それぞれ10個入っていた。魔族が他の大神殿へ分けてくれた。俺にもくれたよ。これ使えば、刺身食えるね。衛生まな板にも劣化防止の効果が付与されてるから、故意に破壊しなければ、半永久的に使える。あ、発酵食品には、寄生生物駆除以外の魔法効果は発動しないよ。殺菌とかすると駄目な物もあるからね。自動的に判別されるから、発酵食品でも意識しないで使える。無駄に高性能だ。魔族が同じもの出来ないか研究してみるそうだ。他の大神殿の魔道具も共同で研究するそう。


世界樹の森

・宝箱 ミスリルのナイフ、金貨500枚、初回に出たのと同じ普通の種。

・泥酔牛は雌。ドロップ品は、皮、肉、生クリーム、乳。肉、生クリーム、乳を分けてくれようとしたけど、断った。世界樹の森のエルフやハイエルフは、人口としては少ないが、畜産には場所的に向いていないので、世界樹の森で分けてくれって、他の神殿の者も断った。それでも、生クリームの試食だけでもしてくれと言うので、クラッカーを焼いて、トッピングして試食させてもらった。濃厚な味わいで美味かったよ。

・ダンジョンボスの宝箱 宝箱は、冷凍冷蔵庫。中身は風の大神殿と同じ、魔道具のチェーンソーだ。5個入っていた。


光の大神殿

・宝箱 ミスリル製の押し出し式製麺機、ヌードル・ドライヤースタンド、ミスリル製のミンサー。押し出し式製麺機は、生地を容器に入れ、レバーを下げることで麺ができる。麺の太さを選べるようになっている。マカロニも作れる。高圧で麺を押し出すものだ。ヌードル・ドライヤースタンドは、乾燥麺を作る魔道具だ。製麺機で作った麺を掛けると一瞬で乾燥させることができる。この世界には、麺料理が無いから、教えないとね。ミンサーはひき肉とか豆を挽くことができるやつ。全部手動式だが、軽く使える。

・泥酔牛は雌。ドロップ品は、皮、肉、チーズ(二種類)。新年のお祝いで、俺に料理して欲しいって言われたよ。他の大神殿の者と一緒にお祝いしたいって。それは構わないけど会場が狭くないかって言ったら、手続きで来てた魔王さんが、魔王城は広いから、是非使ってくれって言ってくれたよ。参加リスト用紙を創って、名前を書いた者が転移できる魔道具にして、各大神殿に渡したよ。使えるのは、1回限りだけど。今回は特別だ。俺の介入の影響だからね。

・ダンジョンボスの宝箱 宝箱は、冷凍冷蔵庫。中身は50cm四方の小型温室が10個。組み立て式だ。温湿度管理が可能で指定した温度・湿度に保たれる。匂い等も漏れない。この中でとっくり草を育てれば、魔物や虫の影響を気にせず育てることができる魔道具になってる。説明したら、他の大神殿に分けてくれた。


しかし、魔物だけではなく、宝箱も俺が妄想した品が出るとはな。設定をいじって、管理権限を俺が持ってるからなのかな?まあ、発生させた魔素分を間引いたら、大丈夫だろう。

魔族領と世界樹の森は、大使館的な屋敷が無いけど、世界樹の森はエルフ国の屋敷に間借りしてる。元々付き合いがあるから。魔族は、付き合いのあるサンサーイ公国の屋敷に間借りする予定だったけど、火の大神殿が自分達だけドロップ品を分けれなかったから、ドワーフ国の屋敷に来てくれって言ってさ。ドワーフ国は、サンサーイ公国より裕福なので、お願いした。屋敷も大きいし、サンサーイ公国と仲もいいしね。あ、各大神殿の者は、対外的には俺の用事で、転移で連れてきているって言ってある。

魔素を間引いた後は、ダンジョンのドロップ品で限定的に移動できるって説明すればいい。使用する条件も難しく言えばいいし。


ダンジョンは、間引きがもう少し必要だが、先にドロップ品の料理をしようと思う。

麺料理を教えないとね。

OP使って魔人も創ったよ。ケチャップとマヨネーズ、ウスターソース。

残っていたポイント全部使ったよ。ウスターソースが無茶苦茶高かった。基準が分からん。

それは置いておくとして、各大神殿の者は、一度帰っていたんだけど、新しい料理を教えると連絡したら、転移してきた。

頼んでいた、お礼の品も持ってきたよ。


土の大神殿は、昆布とわかめ。食べる者がいないので、海で大量に採ってきてくれた。

水の大神殿は、ワサビとレンコン。栽培していないけど、食べる者がいないので、これも大量に採ってきてくれた。

風の大神殿は、こんにゃく芋と銀杏。こんにゃくは処理技術が無いので、食べることができる者はいない。勿論、処理すれば食用出来る。イチョウの木は木材で使っているが、銀杏は食べない。地球の物より、とても臭いので魔物除けとして利用できるが、触るとかぶれるので、その用途で利用はしていない。種として持っている物を分けて貰った。これも大量に持ってきてくれた。

火の大神殿には、ミンサーと製麺機の複製を頼んだ。魔蟲鋼を渡して、作って貰うことになっている。代金と設計図も渡して、作成中だ。それだけでは悪いと思ったようで、組み立て式の焚火台と飯盒を2種類10セット、他の大神殿用に造ってきてくれた。師匠さんと見習いに見せて貰ったそう。俺が創ったのは、師匠さん達にあげたから。訓練中途半端にしたから、お詫びにね。

闇の大神殿は、特に指定しなかったら、ゴールド・ボアを狩ってきてくれた。大きさは、10mで3トンある。デカいので俺が時空間収納で分類したよ。神殿で出そうとするなよ。騒ぎになるだろう!

世界樹の森も指定しなかったら、マンドラゴラ持ってきたよ。地球に実在するマンドレイクと違って(マンドラゴラはマンドレイクの別名だ。)、この世界のマンドラゴラは、抜くと悲鳴を上げるファンタジー植物だ。この世界では、マンドラゴラの悲鳴を聞いても死ぬことは無い。一週間程度難聴になるだけだ。かなり貴重な薬草で、世界樹の森のみで採取できる。特級回復薬の材料だ。特級回復薬は、瀕死の状態でも体力・魔力を全回復する。腕などを切られても直後なら、くっつけることが可能だ。エリクサーや俺の神仙水みたいに、欠損を再生は出来ないけどね。5個持ってきたよ。とても高価な物だが、良いのか?


根田 「ゴールド・ボアとかマンドラゴラって、すごく貴重なのでは?良いのですか。」


魔王 「大丈夫です。結構いますから。私が狩りましたので、コストも掛かっていません。このような物しか用意できず、恥ずかしい限りです。」


そんなこと無いぞ!食材の方が良い。


世界樹の巫女 「薬草なので、しばらくすれば、生えますので心配ありません。食材を用意できず、申し訳ありません。」


世界樹の森では、聖女と言う役職は無く、巫女に序列がついている。来ているのは、巫女筆頭だ。

巫女筆頭はハイエルフだ。ハイエルフとエルフは見た目は同じだけど、玉樹さんの眷属なので、一緒にいると森の中にいるような感じを受ける。森林浴しているみたい。

エルフは、そう言うのは無い。


根田 「魔王さん、食材は有難いです。巫女筆頭もマンドラゴラは、貴重品です。光の大神殿も感謝していますよ。」


そう言って、光の大神殿の者を見ると頷いている。

調理する為、いつものように孤児院の食堂へ移動した。

泥酔牛の肉以外は、子供に影響ないからね。


さて、製麺機の使い方を教えないといけないので、デュラム小麦を用意してスパゲティを作ることにしよう。蕎麦とかうどんも製麺機で押し出して、作れるけど、それは手打ちの方法を教えようと思ってるから。


根田 「まずは、麺を作ります。今回は、保存のきく乾燥麺を作ろうと思います。デュラム小麦を挽いた粉と水で生地を作ります。」


生麺なら、塩を入れるとか卵を入れるとかするけど、最初は材料が少ない方が良いだろう。

以前使った、こね鉢を使い生地を作ることにする。


根田 「このように、粉と水をよく混ぜ合わせます。空気を抜くようにして生地を作ります。」


生地作りは、パンを作っているので、問題無い。

生地ができたので、製麺機の出番だ。この製麺機は、手動式だが生地を高圧力で押し出すものだ。


根田 「生地を容器に入れて、製麺機にセットします。受け皿を置いて、レバーを下げると麺ができます。」


実際に麺を押し出す。生地が押し出されて麺になった。

地上の者が初めて見る物なので、不思議そうな顔をしている。

麺を乾燥させないとね。魔道具のヌードル・ドライヤースタンドの出番だ。


根田 「出来た麺をヌードル・ドライヤースタンドに掛けます。これは魔道具ですが、麺を乾燥させるだけですので、木製のスタンドを作って、麺を掛けて乾燥させても良いと思います。湿度の高い環境だとカビたりするでしょうから、その辺は考慮してください。」


乾燥した麺を一定の長さに切る。余った部分は、調理する時に混ぜても良いだろう。短いだけだし。


根田 「乾燥した麺は、保存がききます。余った部分が出ますが、調理する時に一緒に使用しても良いでしょう。短いだけですから。気にするのであれば、再利用するなど工夫してください。」


キノコとか食材は色々あるけど、ペペロンチーノを作ることにする。

オリーブ油とニンニクと唐辛子さえあれば、一応作れるからね。唐辛子をダンジョンで入手したし。


根田 「この麺は、パスタとかスパゲティと呼びます。今回作ったのは、乾燥パスタと呼ばれる保存がきくものです。乾燥させずに使用する、生パスタと呼ぶ麺もあります。麺の太さや形は、色々あります。それは置いておくとして、基本的な料理を作りますね。」


そう言って、調理開始だ。


根田 「材料は、オリーブ油とニンニクと唐辛子に塩と胡椒、それに乾燥パセリやチーズがあると良いですね。後は麺です。」


唐辛子を見せて説明する。聖都で見かけない植物だからね。


根田 「この唐辛子は、辛みのある植物です。世界樹の森から分けて貰いました。乾燥させてあります。」


このことは、口裏を合わせているので問題ない。ダンジョンに関わる事項は、俺が万年青に戻ったら、神殿が発表することになっている。今は不味いからね。

まあ、調理しよう。


根田 「まずは、鍋でたっぷりの湯に塩を多めに入れて、麺を茹でます。」


根田 「茹でている間に、フライパンにオリーブオイル、潰した大蒜、唐辛子を入れます。弱火で行ってください。」


手順を見せながら、調理する。


根田 「オリーブオイルに風味と辛みを移したら、麺のゆで汁を適量加えます。次に茹でていた麺を好みの固さより少し手前で、フライパンに移します。」


皆が注目している。


根田 「フライパンのオイルソースと良く絡めます。塩、胡椒で味を調えて、盛り付ければ完成です。」


盛り付けた物に、パセリとチーズを振りかける。


根田 「これは、基本的な物です。麺と合わせるソースは、色々と工夫できます。試食してみましょう。」


そう言って、食べ方を教える。初めての物だからね。


根田 「いい出来です。美味しいですよ。」


光華 「美味しいです。辛みが良いですね。」


黒乃 「美味しい。風味が良い。」


玉樹 「美味しいですね。」


竜 「初めて見る物ですが、美味しいです!」


地上の者も美味しそうに食べているよ。


魔王 「辛みが良いです。美味しいです!」


世界樹の巫女 「麺と言うものは、初めてですが、美味しいです!」


肉やキノコ、トマトを使ったソースも出来ることを説明して、今日の試食は終わりだ。

旅する時などは、麺を茹でた物と干し肉だけでも違うだろうと説明した。

暖かい物を食べるだけでもホッとするだろうから。


************************************


後年、根田が万年青に戻り、神であったことを発表後、神殿が聖都のダンジョンで、貴重な植物を根田から授けられたことを情報開示した。

根田が、人族、魔族、世界樹の森の仲を取り持ち、交流できるようにしたことも発表された。

また、地上では、根田が授けた麺料理も食べられている。

製麺機も作られるようになった。

それに移動中の調理器具として、飯盒も普及している。

デュラム小麦を栽培する地方では、保存がきく乾燥クスクスや乾燥パスタが作られ、重要な交易品となっている。


この世界の種族の”縁”を結んだ根田は、偉大な縁起神として祀られている。

そして、最高神エレーと並ぶ神として、信仰されている。


また、聖都のダンジョンは、”縁のダンジョン”とも”試練のダンジョン”とも呼ばれている。

根田のミスで上級ダンジョンになったことは、神殿の極秘事項だ。

例え地上の者に、そのことが知られても根田は責められないし、かえって信仰があつくなるだろう。

元に戻せるのに、貴重な食材と植物を授けるダンジョンを残してくれたから。


”縁のダンジョン”は、この世界の種族の”縁”を結んでくれたからだが、”試練のダンジョン”は、出現する魔物の為だ。

特に1級のキノコの魔物や泥酔牛を見た者は、微妙な表情をして苦笑する。

ダンジョンの魔物は、根田が試練の為に、特別に創造した魔物だと思われている。

根田は、秘密がバレないよう、見識さんに土下座して、叡智の一族に情報開示しない様頼んだ。

土下座された見識さんは、根田のが立場が上なので、あたふたしたが、秘密は守ると約束している。

根田は、土下座をエレー様と女神様たちに見られて、秘密を守る代わりに、泥酔牛の乳で生姜牛乳プリンを作らされた。

万年青でも泥酔牛の食材は人気だ。

根田は、存在したら嫌な魔物を妄想した産物なので、微妙な顔をしているが。

説明回になってしまいました。


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