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町のトップを招待する。

 大浴場が完成し、自宅へ帰宅した。


 なんだろう……。今日は、この達成感で何もしたくない。

 むしろ、この達成感を噛み締めたい。そんな気持ちだ……。


 エミリーと、シェリーが私が帰ってきたことに気づき。

「「おかえりなさい」」


「ただいま」


「今日は、少し遅かったですね」と、エミリーが言ってきた。


「うん、新施設の大浴場が出来たんだよ。

 それの調整に手間取ってね」


「大浴場出来たんですか!!入ってみたいです」


「シェリーも、新しいお風呂入りたい」


「じゃあ、二人がオープン前に入れるよう日程作っておくね」


「ハジメさんは入らないんですか?」


「浴槽は、男女別々です」


「誰も使ってないなら、3人ではいっても良いですよね」


「ぐぬ、たしかにそうですけど、色々と拙い事になるから許して」


「わかりました。残念だったねシェリー」


「残念だね、お姉ちゃん」


 二人で、その流れ作るのやめてぇ、悪い事してるような気になる……。


「来年の年初めは、お店やスタッフもお休みにしますんで、その日に3人でお風呂入りましょう」

 と、二人に負けて提案を出した。


「やったね、シェリー(お姉ちゃん)」


 こういう時は、息ぴったりなんだよなぁこの二人。

 まぁ、そういうところも嫌いじゃない。


「明日から忙しくなるんで。

 昼夜の狩り控えて、建築作業をやります」


「はい、わかりました」


「それで建築の手伝いに、ドワルドさんの娘フローラさんが来てくれることになったから。

 朝方、こっちに来ると思うから二階に上がってもらってて」


「はい、わかりました」


「お兄ちゃんの浮気相手」

 エミリーが、ジト目でこちらを見て来る……。


「エミリー、シェリーそれは誤解だからな。

 新施設のリーダーとしてドワルドさんは最重要だし、それでも他の人に手伝って貰うくらいなら自分でやったほうが早い。

 純粋に彼女の力を見込んでの事だからな、シェリーも余計な疑ぐりをしないように」


「はーい、ごめんなさい」と、シェリーが謝ってきた。


「というわけで、1〜2週間程氷の大陸に行けなくなるから。

 2週間ほど、アイスタートル持って来れそうにない。

 楽しみにしてたと思うけど、ごめんなエミリー」


「良いんですよ、ハジメさん。無理しないでくださいね」


 その後は、エミリーが作ってくれた夜ご飯を食べそのまま眠りについた。


 ……。

 …………。


 そして朝が来る。

 いつもより、早起きだ。


 仕事部屋へ移動して、資料や書類の整理。

 経理の仕事を、進めていく。


 コンコンコン。


 扉がノックされる。

 はい、どうぞ開いてますよ。


「ハジメさん、おはようございます。

 フローラさん来られてますよ」


「えっ、早くない?」


「ハジメさんは 、昼夜勤務なんで、1~2時間遅く起きてただけですよ」


「あっ、そうだった。2箇所狩りにいくのは、疲れが酷いからなぁ」


「ホント気をつけてくださいね。

 ただでさえ人気店の社長さんなのに、更に仕事増やして」


「気をつけるよ、あーそれとフローラさんをここに呼んでもらえるかい」


「はい、わかりましたよんできますね」と言って、エミリーは部屋を出ていった。


「フローラです、入ります」


 ノック無しで、入って来たよこの娘さん。

 まぁ、ドワルドさんの娘さんだし細かいことは気にしないんだろう。


「おはよう、フローラさん。

 今日のお仕事なんだけど、フローラさんには力仕事で申し訳ないけど。

 新施設の裏の空き地で、[太陽光パネル]を地面に固定する、作業をやって貰うね。

 固定が済んだら、自分が配線繋げて[太陽光パネル]を使えるようにしていくから、重いとは思うけどお願いするね」


「いや、そんな重くなかったですよ」


「もしかして、ドワーフって、みんな力仕事得意なの?」


「ああ、だいたいそうですね。

 逆に社長みたいな仕事は大の苦手ですよ」


「作業終わったら、お風呂で汗流して帰ると良いよ」


「あっはい、ありがとうございます」


「よし、それじゃウチらの現場に行こうか」「はい」

 お店を出て、徒歩で移動して俺とフローラは、施設の裏の空き地へ移動した。


 パネルと専用のパネル用の架台を地面に出して。

 パネルと架台の設置用の道具も出しておく。


「そしたら、このパネルなんだけど。

 あまりくっつけすぎないようにして、30度位の角度でココの道具を使って設置していってもらえるかな。

 一つ目設置するときには、自分も見て教えるから」


「はい、わかりました」


「そしたら、作業始めようか」


 まずは、遠くから設置するとしようかな。


「パネル運ぶ手伝いは?」


「いりません」と言って、片手に設置用の架台。

 片手ににパネルを持って自分の後をついて来る。


「じゃあ、ここに設置しようか」


「わかりました」


「こっちにも、パネルと架台置いとくから、どんどん設置していってね」


「えーっと、ホント単純作業ですね……」


「違うからな、普通そんな簡単に持ち運べないからな!!

 私も四苦八苦して、なんとかお店の裏庭に設置したんだからな」


 ぐぬぬ、サブリーダーの男性は、この絶対的差を見せつけられたのか。


「うん、なんの問題もないね……。

 そのまま作業を進めていってください、お願いします」


「はい」


 俺の苦労を、1ミリも感じないようなペースで、[太陽光パネル]を設置していくフローラであった。


「飲み物はここに置いてるから、引き続き作業お願いしますね。

 じゃあ、途中途中にパネルと架台を置いていくから、それをこの空き地に設置していってね」


 [太陽光パネル]を置けるスペースを空けて、パネルと架台を置いていく。


 とりあえず、一通り配置終わったので。

 後は、彼女の設置待ちかな……。

 まぁ1〜2週間は、かかるだろうと考えてるし。


 彼女が作業をしている間に、ギルド長に連絡を入れに行こう。

 [転送魔法]を使い、ギルド前に移動した。


 いつものように、職員に直接ギルド長に用事を伝えたいと言うと。

 いつもの来客室を案内された。


「こちらで、お待ちください」と言われて。

 ギルド職員は、部屋を出ていった。


「やぁ、ハジメ君今日は何の用だい? あの施設関連の事かな?」


「よくわかりましたね。ご明察通りですよ。

 あと、2ヶ月後位にはオープンできると思います」


「えっ!!2ヶ月? 早すぎないか、まだ4ヶ月位しか経ってないだろ」


「と言われましても、主要施設の大浴場、男性用と女性用完成しました」


「大浴場のお披露目をギルド長と町長にしたくて、連絡に来ました」


「よし、わかった。今から、兄さんに会いに行こう。

 ハジメ君、私について来てくれ」


「はい、わかりました」と言って、ギルドを後にして、マルコさんの後をついていった。


 ……。

 …………。


 しばらく徒歩で移動していたら、マルコさんが「着いたぞ」と言った。


 意外と、でかい建物だな。さすが町長? なのか。


 ギルド長が、扉についてる金属のアレ(ドアノッカー)で扉を叩いた。

「兄さん、マルコです!!」


 ドアが内側から開けられた。


「やぁ、マルコ、それにハジメ君も今日はどうしたんだい?」


「兄さん、ハジメ君が建設している施設2ヶ月後には完成するらしいです」


「はっ? 冗談もほどほどにしてくれよ、ハジメ君」


「あー、そう言うと思ってたので、ウチの主要施設が完成したので二人にお披露目しようと思いましてこの場に来ています」


「体を拭くための布を用意してからお越しください」


「兄さん、私の分も用意してくれ」


「ちょっと、待っててくれ二人とも着替えてくる」しばらくして、町長が出てきた。


 徒歩で3人施設へ移動をしている最中に、ミルコ町長が質問してきた。


「そのお風呂だが、私達が一番目なのか?」


「それは申し訳ない、スタッフの努力をねぎらう為に、彼らが一番目に入ってますよ」


「君が、一番じゃないのか?」


「いやいや、みんなが働いてくれてるからこそ、完成したんですから」


「君には、欲はないのか?」


「んー?あえて言うなら、嫁さん二人と一緒にいる時間を、もっと作りたい事くらいですかね」


「兄さん、ハジメ君はこう言う人だ」


「そうだな……」なにかを決めたように、ミルコさんがうなづいていた。


 そんな雑談をしながら歩いていたら、新施設についた。


 施設に入り、ドワルドに話しかけた。


「ドワルドさん。今お風呂は、入れる状態かい?」


「ああ、社長のやってたのを見よう見まねで、いい温度のお湯が張られているさ」


「簡単だったでしょ。

 途中の水温計使い方はわかったかい?」


「そのまま手を突っ込んで調べた」


「お、おう……火傷してない?」


「あの程度でドワーフが、火傷するものか」


「そっか、それならいいよありがとう。

 今からギルド長と町長さんに、使ってもらうから男風呂の使用禁止ね。

 みんなに伝えといて」


「わかった、伝えておく」


「マルコさん、ミルコさん二人ともここで待っていてもらえますか。

 施設の内装でも見ていてくださいよ。もっと鮮やかになりますけどね」


「「わかった」」


 急いで、配管室へ行き、水温計で温度をチェックした。

 50度……。って、オイっ!!


 43度まで調整して、再び二人を案内した。

「お風呂に入る前にお二人には、この施設での排水に関して説明しますね。

 裏庭に出ますので、ついてきてください」


 裏庭に入ると、太陽光パネルが設置されていた……。

 えっ、フローラさんここまで作業すんでるの? 早すぎない?

 ドワーフって、チートじゃね……?


「これはなんだ?ハジメ君」と、ミルコさんが聞いてきた。


「これは、すいません企業秘密になりますんで勘弁して下さい」


「そうか、それなら仕方ないな」


「私が見てもらいたかったのは、この場所ですね」


「水が何箇所からか、この池に集まってるようだが?」


「ここは、あの施設で使った水を綺麗にして川に流す為の施設になります。

 ここの裏の川に水を流すので、その辺りの対策はしています。

 ウチの施設は水を多く排水する施設になりますので、この川に関してはウチのお店が資金提供して治水工事を行う予定です。

 それを町長には、知っておいていただこうと思いました」


「むしろ、水を綺麗にする施設というのは教えて頂きたいものだ」


「今度、時間があれば教えますよ」(ググってから今度説明しますの意)


 そしたら二人には、ウチの自慢の大浴場を試してもらいたいと、

 思いますのでついてきてください。


「「待ってました」」


 施設内に入り、男性浴場に入る。

 この部屋で服を脱いで、布を腰にでも巻いて、私についてきてください。


「お、おう。わかった」


 おっさん二人が、服を脱いで浴場に入ってきたので、二人を連れて洗い場へ移動した。


「そして、この奥の場所にお湯が流れているので、ここで体を洗ってください。

 みんなが、使う施設なんで、浴場は体を洗ってから綺麗に使って頂きます」


 二人とも、お湯で体を洗っている、っていうか遊んでねーか?


「お二人ともよろしいですか?」


「あっ、ハイ」

「すまない、年甲斐もなくはしゃいでしまったよ」


 体を洗ったら、あそこにある大浴場を是非お楽しみください。


「「ヒャッハー!!」」っておい、蛮族ですか貴方達。


 二人とも、湯船につかり……。ぼーっとしている。


「湯浴みとは気持ちいいものだな、ハジメ君。

 こんな施設が、町に出来て町長として感謝の言葉しか出ないよ」


「お寛ぎの最中に、つかぬ事をお聞きしますが、この施設の利用代金っていくら位が良いですかね?」


「兄さん、これは観光資源になるんでは?」

「確かに、これはなるかもしれない」二人が、乗り気である。


 試しに、

「1ゴールド?」と、二人に聞いてみた。


「1ゴールドはありえない、この風呂に入れるなら食事を一食抜いても構わない」


「そうなると、7ゴールド位ですかね?」


「そうだな」と、ミルコが言った。


「そしたら、さっきの観光資源で思いついたんですけど。

 町民4ゴールド、町外から来た人は7ゴールドにして、7ゴールドのうち1ゴールドずつ、ギルド、町、教会に納める形にしましょう」


「一人4ゴールドで運営出来るのか?」


「人さえ多く集まってくれさえすれば、1ゴールドでも運営できますよ。

 まぁ、それはしませんけどね、お店の従業員に失礼になるから」


「そうか、この施設が2ヶ月後に出来るのかぁ。

 兄さん、やりましたね。

 任期最後の大仕事じゃないですか……」


「まぁ、お二人さん満足するまで、楽しんでくださいのぼせるまで入ってちゃダメですよ」

 ……と言って、裏庭へ移動した。


 地面が黒い。パネルがガッチリと設置されている。

 全く、仕事のやり甲斐あるじゃないの。


 さて、これからは、太陽光パネルの配線を繋ぎまくるぞー!!と、一人気合を入れるのだった。

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