いざ、氷の大陸へ
女神様の一件が済んで1ヶ月経ち、新施設の工事は2ヶ月目の作業行程に進んでいる。
ドワルドに頼まれて柱や壁を作るときに、MPを惜しむ事なく[アースウォール]の魔法で、手伝いをしたりした事もあり。
施設の外観は、ほぼ出来上がってきている。
新施設のメイン部分の建築は、順調に進んでいる。
ドワルドが話しかけてきた。
「なぁ、社長。
設計図にある、ここのテナントと書いてある場所なんだが、ここは区切り作るだけでいいのか?」
あっ!? テナント内の内装というか、調理スペース入れる必要があるのを忘れてた。
設計図を見てテナントの広さは、調理スペースが入るくらいの広さと、冷蔵庫と冷凍庫は作れそうだなと判断した。
「ドワルドさん。
ここのテナントは、ウチのお店と考えは同じです。
裏方で調理して商品をカウンターで渡すスタイルね」
「このテナントという場所に、お店をリニューアルした時の感じではめ込むんじゃな?」
「そうそう、その通り」
「スペースも余裕あるし、可能じゃろ」
「各テナントに、地下室は?」
「無理じゃ、社長が基礎工事してるから、崩す方が一苦労だ」
「そしたら、各テナントに冷蔵庫と冷凍庫を分けて設置する事は可能?」
ドワルドが設計図を見て、「行けるじゃろ」と言ってくれた。
立ち退きをした店舗が7店舗が入るとして、テナントスペースが10店舗ある。
残り三店舗は、新規で募集することにしよう。
10店舗分のアイスタートルの魔石と、アイスウルフの魔石と、アイスバードの魔石の各20個ずつ。
それと冷凍庫用に、アイスドラゴンの魔石を10個手に入れる必要がある。
「冷蔵庫の用の魔道具は、こちらで用意しとくからテナント用のスペースの工事頼んだよ」
「おう、任せとけ」
あっちゃー、魔道具用意しないとな。
そして、その場を離れサドタの街へ移動した。
そして、この前使った魔石屋で魔石を買うことにした。
「いらっしゃい、ってお主か」
「はは、お久しぶりです」
「魔石を買いに来たのか?」
「そうですね。
魔石屋に来たんですし、それしかないですよね」
「それもそうじゃ、なんの魔石を用意しようか?」
「この前と同じ、冷蔵庫10セット分と、冷凍庫10セット分の魔石を」
「あるわけないじゃろ!!」
「え? ないんですか?」
「冷蔵庫の分は1組あるが、それじゃ意味ないんじゃろ」
「そうですね……」
「そもそも、アイスドラゴンの魔石は在庫切れじゃ」
あらまあ、どうしたもんか……。
「どうしても欲しいなら、下の階のギルドで依頼すればええじゃろ」
「そうですね、そうします。
すいません冷やかしになってしまって」
「気にするな、そういう事もあるさ」
この場を離れて、ギルドへ移動した。
あの長い行列の受付に並ぶのか、面倒だな。
よし、受付は見なかった事にした。
昨日、砂漠で討伐した分あるし、買取倉庫で直接レクターさんに相談しようかな。
受付を見事にスルーして、そのまま買取倉庫へ移動した。
レクターさんは、いつもの場所にいた。
「レクターさん!!」
「なんじゃ、ワシにようか?」
「買取は、ついでなんですけど少し相談に乗ってもらいたくて」
「なんじゃ?言ってみろ」
「えっとですね、冷蔵庫用の魔石10セット、冷凍庫用の魔石10セットを、ギルドに用意していただけないかなと?」
「ブッ!!何言っとるんじゃ」
えっ、吹き出される位、俺は突拍子も無い事言ったのかな?
「えっ?本気ですけど?」
レクターさんが、俺の目を見る。
「冗談にしか聞こえないが、冗談を言ってるわけじゃなさそうじゃな。
それなら期間は、一年ほど掛かるが大丈夫か?」
「ダメです、3ヶ月以内でお願いします」
「無理じゃ、余裕を持って狩りをできる人材がこの街のギルドに居ない。
現状だと、一年は少なくともかかる」
「どうにか、なりませんかね?」
「余裕を持って狩りを出来る奴が、いるじゃないか目の前に」と、俺を指差しながら言った。
「ふぇ?」
キョロキョロと、周りを見渡して見たが誰もいない。
アレ?もしかして俺?
「なぁ、ギルド証を提示しな。にーちゃん」
「はぁ?まぁいいですけど」
ギルド証を、レクターに渡した。
「レベル32か、思った通りだ」
あれから、砂漠で狩りつづけていた成果もあり、レベルが31から32へ上がっていた。
「どういう事なんです?」
「毎日のように大量のモンスター狩ってくる奴の、レベルが低いわけがないってな」
「そういう事ですか……でも危険なんでしょ?」
「それほど、危険というわけでも無いさ、レベル15位のパーティが普通に狩りをしてるぞ。
1日、1〜2匹程度だが……」(小声)
レクターさんが話を続けた……。
「にーちゃんの持ってるその武器は、この街でも最上級のミスリルの剣だろ。
武器屋に言われたことないか? ドラゴンでも倒すつもりかと?」
(てっきり、ドラゴンでも相手するかと思ってたよ……)
……という、セカンタの町の武器屋の台詞を思い出した。
「言われましたね、確かに……。
でも、なんでドラゴン用の武器なんです?」
「ミスリルの剣の別名は魔剣なんだよ。
魔法伝導率が高い武器だから、パーティーに魔法使いがいれば武器に魔法を付与出来るのさ」
考えた事もなかった。
伝導率が高いから、魔法の発動用だと思ってた……。
「つまり、この剣に魔法を付与すれば、アイスドラゴンと戦えるってことです?」
「そうじゃな、あと他のモンスターは砂漠のモンスターと対して強さに違いはないさ。
防寒装備と装備整えていけば、なんとかなるじゃろ」
「アイスドラゴン相手に、付与するのは属性風か雷ですよね?」
「それがな、雷だとアイスドラゴンの皮膚が破れないので、実は火属性の方が有効なんじゃ」
「あぁ、文字通り氷を溶かすわけですね」
「そういうことじゃな」
「3ヶ月以内で、片付けたいなら俺が行くしかないと……」
「心配なら、装備を整えてから見学ついでに、ドラゴン以外と戦ってくればいい。
それに[転送魔法]もあるし、にーちゃんが危ない事はないだろう」
「たしかに、言われてみればそうですね」
「よし、装備を見せてみろ」とレクターに、言われたので防具を見せた。
「防具は鉄製か、直撃食らわなければどうにでもなるじゃろ。
ただし、防寒具が必要だな。ちょっと待ってろ……」と言って、レクターがこの場を離れて行った。
レクターは、防寒具を持ってきていた。
「よし、これを使え!!」と言って、俺に防寒具を投げ渡してきた。
「えっ? いいんですか」
「氷の大陸に行ける奴が増えるのは、ギルドとしてありがたい事なんだ。
それとな、最近は砂漠に狩りに行く奴が激減しているにもかかわらず。
とある人物が狩りまくってくるから、砂漠のモンスターの価格が安定しててな。
とある人物さんよ、ついでに氷の大陸も攻略してくれ」
「一つ、いいですか?」
「なんだ?」
「砂漠の狩場で、狩りをしてた人達って何処に行ったんです?」
「オーク狩りに切り替えたり、氷の大陸に挑戦したりだな。
後は、東の森、別名死の森を抜けた先にある【王都】に移住してるらしいな」
「死の森って、ヤバそうな名前ですね……」
「いや、これといって強いモンスターが出るわけじゃないんだ。
まぁ、この話は今度にしよう」
「そうですか……」
「せっかく装備を譲ったんだ。
にーちゃんは氷の大陸を攻略してこい」
「防寒具はくれるんですか?」
「おう、大事に使ってくれよ」
「ありがとうございます、助かります」
北の氷の大陸を攻略するべく、レクターに梯子を外されていたのだった。
あれ? これって強制で狩りに行く流れなんじゃ?
仕方ないな、行ってみよう氷の大陸へ……!!
明日は、4本投稿します。
0:15頃(予約は1:00)
7:00
12:15頃(予約は13:00)
19:15頃(予約は20:00)
に投稿します。




