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お誕生日のハズが、何故こうなった。

 あれから新規スタッフが加入して、2号店を営業していたが問題なく業務は進み、一ヶ月の月日が経っていた。


 そんなある日、エミリーがお店にやってきた。


「今週のお休みの日なんですけど。

 ハジメさん、予定を空けれませんか?」


「お休みの日だったら。

 エミリーさんのお願いなら喜んで空けますよ」


「それなんですけど。

 次のお休みの日はシェリーの誕生日なんで、ハジメさんも私達と一緒に祝ってくれませんか?」


「イイですよ、エミリーさんの頼みですし。

 シェリーは、可愛い妹みたいなものですし」


「そうですか、あの子も喜んでくれます」


「お姉ちゃんも大変ですね」


「あはは、そうですね」と、エミリーに軽く笑われた。


「そういえば、エミリーさんの誕生日はいつなんです?

 今年、成人って言ってたけど……。

 せっかくだし、エミリーさんの誕生日も祝ってあげたいな」


「来月の平日の15日ですね」


「覚えときますね。

 何か欲しいものあります?」


「これと言って無いですよ。

 みんなが、無事でいてくれればそれでいいんです」


「じゃあ、この前みたいに服をプレゼントしてもいいです?

 お店を臨時休業にしますから、デートしてくれません?」


「ダメです。お店はキチンと営業してください」と、やんわりとエミリーに注意された。


「そしたら、服をプレゼントするのもダメですかね?」


「ダメじゃないです、嬉しいです」


「それじゃ、その日は仕事終わりに教会に迎えに行きますから」


「わかりました。お待ちしています」


 ……という流れで、エミリーさんの誕生日に約束を取り付けた。


「それはそうと、今週でシェリーは10歳ですか……」


 一桁という枷が取れてしまう。すでに、取れていたような気もするが……。


「この世界で、10歳ってどんな感じなんです?」


「どんな感じというと?」


「説明が悪かったですね。自分としては、10歳ってまだまだ子供のイメージなんですけど。

 この世界では違うのかなって……」


「ああ、そういう事ですか。

 10歳でも働く子はいますし、貴族に嫁候補として嫁ぐ人もいますよ」


 女神の、言ってた意味が少し理解できた。身分があれば……と、言ってた件だ。


「もしかして、シェリーのアタックが激しくなるんですかね?」


「さぁ、どうでしょうね」と、はぐらかされた。


「それじゃあ、今日はこの辺で失礼しますね」と言ってエミリーは、お店を出て行った。


 仕事も、ほぼ終わったし。

 シェリーのプレゼントでも買いに服屋に行くか……。


 ……。

 …………。


 プレゼントを買いに服屋へ移動して、服屋へ入ったと同時に「いらっしゃい」と声かけが来た。


 また前回同様、やり手のおばちゃんだ。


「あら、お客さん。

 今日は一人なの?」


「そうなんですよ。

 今日は、シェリーの誕生日プレゼントを買おうかなと思ってきたんです」


「お客さん。この町の、有名な飲食店の店長さんよね。

 もしかして、シェリーを娶るつもりで?」


「はいはい、違います。

 シェリーは、すごく可愛い子ですけど」


「割と、普通にあるのにねぇ。

 ちなみに私がそうよ、ここの旦那に気に入られてね」


 へぇ、人に歴史ありだが、そんな事実知りたくなかった。

 貴族じゃなくても、そういうのが普通になってるのか。要するにしっかりした身分がいるって話か。


「なんか、考えてるみたいね。

 服じゃなく、お店紹介してやるから指輪送りな指輪」


「ちょっと!! 急に何言い出す服屋店員。

 服を売りましょうよ……」


「冗談は、この辺にしとこうかしらね。

 お客さんの、好きな服ってこんな感じでしょ?」


 二つの服を俺の前に出して提案してきた。

 見事に、モロ好みである。


「何故、それを?」


「二度も接客つけば、お客さんの好みくらいわかるわよ」


 提案で出してくれた服二つを200ゴールドで購入した。購入した服をプレゼント用に綺麗に包んでくれた。


「まいどあり!!」と、店員の元気な声でお店を後にした。

 そのあと、服屋の店員に紹介された宝石店で指輪を二つ買っておいた。


 そこから、休みの日までいつも通りに過ごした。


 途中、シェリーが何か言いたそうにしてたので、「次のお休みの日、シェリーが誕生日なのは知ってるよ」と言ったら、シェリーが上機嫌になっていた。


 シェリーの誕生日の前日は狩りには行かず。

 とある物を作ろうとしていた……。


 誕生日の定番といえば ケーキだ!!

 だけど、この世界のケーキは硬いし甘さも微妙だ!!

 だったら、俺が作るしかない。(使命感)


 俺の手元には、小麦粉もある、砂糖もある、卵と牛乳は普通に売ってる。

 バニラエッセンスはなかったので、砂糖を溶かしてカラメルソースを作って代用した。

 しかし、[生クリーム]はどうにもならなかったので[異世界取引]を利用した。


 調理道具は二階のキッチンを作る際に、一通り買い揃えているので問題ない。


 ノートパソコン片手[インターネット接続済み]に、ケーキの作り方を見ながら調理する。

 一つ目の完成、少し歪だが味見してみるか。


 切り分けて味見をしてみる。

 うむ、あまい。味は良し。


 スイーツが好きと宣言できる程、好きな方ではないが嫌いではない。


 ケーキは、これくらいは甘くないとな。


 多分、他の子供達も参加するだろうし。

 その子供達用にこれも持って行こう、大皿にケーキを乗せて[アイテムボックス]の中に入れた。


 ケーキの土台になるスポンジは、三つ程焼きあげていたので。

 残りのスポンジも、

 生クリームを使って、ケーキに綺麗に仕上げて、大皿に乗せて、アイテムボックスへ入れた。


 本当は、イチゴも欲しかったけど。

 無い物ねだりは、しちゃいけないよなあ。

 流通させるわけじゃないから。自分の分だけ、作りたいって感じなんだよなあ。


 [異世界取引]使うにしても、種から育てるのは素人には難儀だろう。

 素人でも手が出せて家庭菜園に使えそうなワードは、[家庭菜園:苗]これにしとこう。

 ネットで調べても、このワードで家庭菜園用の色々な苗が出てきたし問題ないだろう。


 植物育てるのもいいものだ、こんな世界なんだ静かな趣味ってのも大事さ。


 良し、明日の誕生日の準備も済んだし。

 結局ケーキ作りに没頭して、いつも通りの時間になってしまった。

 今日は寝てしまおう。


 そして翌日、起きてから教会へ向かった。


 教会には、スミス神父とエミリーさんがいた。

「おはようございます、ハジメ君。

 今日は、シェリーのお祝いに来てくれたんですか?」


「はい、プレゼント持参できました。

 お誕生日会? みたいなのはやらないんです?」


「やりませんねぇ、質素に努めるのも大事ですので」


「そうなんですか」


「こういう事を言うのもあれなんだが。

 ここにいるエミリーも10歳の誕生日を迎えた頃から、とある貴族がご執心でね。

 私が断り続けているんだよ。

 シェリーも、可愛いから間違いなく……」と、スミス神父が語尾を濁すようにして話した。


「とある貴族って、どなたです」


「サドタの街の貴族のリストア様さ」


 なんとも言えない不快感が、私の中を巡っていた。


「このままじゃ間違いなく二人とも、貴族のモノにされちゃうだろうね」


「もしかして神父。私を煽ってます?

 その煽りに乗ってあげますよ。だったら私は、どうすればいいんですか?」


「君は、ここのエミリーと、シェリーと仲がいい。

 収入も十分といっていいほどあるから、君が二人を娶ればいい。

 二人を貴族に奪われるのも時間の問題だし、それは私としても本意ではない」


 エミリーは、ただ俯いていた。


「正直、二人をそんな知りもしない貴族に渡したくないです。

 二人に対して好感持ってるのも確かですし。二人を大事にします。

 ごめんね、エミリー。君一人を大事にするって、言ってあげれなくて」


「いいんですよ。シェリーも大事な妹ですから、あの子も大事にしてくださいね」


「あっ、ハイ。

 エミリーさんと、同じくらいに大事にします」


 軽く二人の世界に入って甘々な空気が流れそうに、なったところを神父がぶっ壊した。


「ハジメ君。お楽しみの所、申し訳ないが聞いてくれ。

 当教会として二度目の啓示の件を、教会の組織に伝えた際、君を正式に[神の使い]として認定した。

 半年間の禁止という意味は、半年後は神の啓示が使えると考えれたからだ。

 教会は横のつながりが大きい組織だ。今後は、教会が組織として君の力になると保障しよう」


 スミス神父が話を続ける。


「あと、教会の組織としての君の存在をギルド側に伝えていた時に、反対意見を出していたサドタの街のギルド長が何故か意見を変えてきてな。

 何か身に覚えがないかい? ハジメ君」


 サドタの街のギルド長特製の証明書を神父に見せた。


「ハジメ君と知り合って、ギルド長は本人(ハジメ)に会って 、全てを理解したんだな。

 これで、合点がいったよ。ギルドと教会はハジメ君を支援すると表明した」


「これって、俺が担ぎ上げれられてませんか?」


「事が起こるのはまだ先の話さ……。

 確実に起こるだろうけどね」と、意味深な言葉を神父は言った。


「二人を嫁にしても、君はレベル40までは[魔法使い]の喪失はしないようにしてくれ」


「そこは、変わらないんですね……」


「というわけで……。

 [魔法使い]を卒業するまで時間かかるけど許してね。エミリーさん」


「はい、私こそよろしくお願いしますね。ハジメさん」


 あっ、指輪があったんだった……。


「コレを、エミリーさんに」と言って、指輪を渡した。


「ハジメ君、何故?

  そんなに準備いいんだい……」


「服屋のおばちゃんに、シェリーに指輪買ってやれと言われたので。

 どうせなら、エミリーさんにもプレゼントしたいなと思って、指輪を二つ買ってました」


 エミリーは、指輪を受け取り。

「ありがとうございます、大事にします」と、言ってくれた。


「今日の主役以外で、大盛り上がりしちゃいましたね」と、神父が言ってきた。


「そうですよ、今日の主役はシェリーなんですから」とエミリーも、神父の発言に続いた。


「いいえ、違いますよ。

 エミリーさん、人生の主役はみんなですから」


「「はははっ、たしかに」」と、神父とエミリーの二人は笑いながら今日の主役に会いに孤児院に向かった。

ブクマ100到達できたので、本日、感謝の三投稿します。

朝、昼、夜と投稿します。

朝は、定時の7時投稿です。

昼は12時10分ごろに投稿予定です。

夜は19時10分ごろに投稿予定です。

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