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巫女と従者の街
世界の構成する、
六大原素の一つ、炎が此の場所に有る。
此の世界の異変は
多くの世界に影響を与える訳で、
神界からの守護者の派遣も多い。
この世界の最大の問題は生贄だ。
原初の神々が作り出した
この世の法則を未だ変えるに至らず、
原初の炎の維持の為、生贄を要する。
この世界の巫女はそういう役目なのだ。
悲しみ。
それだけではない。
怒り、憎しみ。
騒めきの中、微かに聞こえる。
負の感情が渦巻く街。
いつ、何が起こるかは分からない。
ましてや私の今回の任務は、
巫女の護衛であった。
きっと凶刃は私にも向かうはずだ。




