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冬花  作者: 忘憶却
第三章 守護者(深緑)
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望みを託して

 ほろほろと二人の亡骸は崩れ去り、

 私の抱き締めた手には何も残らなかった。


 私は一枚の紙を取り出し花を折る。

 石碑、否、

 水子塚に其れを供え立ち去った。

 何時迄も家族で居られます様にと

 つい、私の心から溢れた行為だった。


 私も亡くなった家族と

 いつの間にか重ねて居た。

 大切な人の死から自らの足は止まる。


 私の此の行為は傲慢だ。

 自らの手で全てを救いたいなど、

 ただの自惚れ、慢心だ。


 だが、苦しみを知って居る。

 其れが伝われば良い。

 苦しみを持つ者が救われる一つの方法。


 私は、此の場所を後にした。

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