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森奥にて
最初に訪れた世界は、
砂漠と森に分かたれた場所であった。
守護者としての
経験を積ませたい事も有るだろうが、
何よりも私が物に宿る魂と
意思疎通が可能だからと此処に送られた。
斯の森は周囲の生命力を吸い上げ、
未だ其の成長は衰えを知らず、
此の世界の均衡を壊し続けて居る。
此の世界の者で現状対処出来る者は無く、
此の世界の皇が神界に依頼するに至る。
森に近づき、
情報と違いの無い事を実感する。
「成程、通りで調査も間々ならない訳だ。」
森へ一里ほど有ると言うのに、
生気を削られていくかの様に
少しずつ身体が重く成るのを感じられた。
斯の状況への対処は知って居る。
だが其れは、
私にとって剰り扱いの良くは無かった。




