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旅立ち
「お姉様、
もう行ってしまわれるのですね。」
「ええ。
私にはしなければならない事があります。
もう二度とお会いする事は
無いのかもしれませんが、
貴方達ならきっとこなせます。」
あれから、神様の元で私の希望を伝えて
神様からの条件を熟す事に数年を要した。
四季の神々に仕える巫覡の後継を探し、
育ててきた。
それと同時に、
私自身の技術を高めていった。
呪術に詳しい者。
剣術に詳しい者。
その他知識を蓄えるために多くの人を訪ね
この旅立ちに備えてきた。
「お別れの挨拶はもういいの。」
あの魔法使いに言われた。
「ええ、もう十分です。」
「あの子達なら問題ありません。」
「そう。」
私は、次の場所に歩みを始めた。




