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冬桜
もう何日、何ヶ月、どれ程経ったのか。
ある晩。
今日も庭を眺めている。
あの時を取り戻そうと。
暖かな日々を思い浮かべながら。
春風と話しながら食事をしていた。
夏鳥も加わるが、あまりに騒がしいので、
秋月に怒られる。
当たり前だったの風景。
涙を流していた。
意識があるのかないのか分からないような
そんなふうに庭を眺めている。
ふと、
花弁が散るのが目に映る。
その先を目で辿る。
すると、満開の桜の花が咲いていた。
月に照らされた淡く光る花弁は、
風に舞い、美しく散る。
鳥たちは枝に止まり、戯れている。
その光景に思わず見惚れてしまった。
そこには春風も夏鳥も秋月もいた。
こっちを見て微笑んでいる。
ああ、夢のような光景。
私も今、そっちは行こう。
だが身体が動かない。
「貴方はまだ、こちらに来ては行けない。」
「お前には、やる事があるだろう。」
「あとは任せた。」
桜は散り終わる。
全てが消え、後には白と黒の景色。
私は声を出して泣いた。
一晩中泣き続けた。
此処で終わらせてはならない。
泣いて泣いて、泣き終えると、
私は神様の元へ向かった。




