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ひとときの夢の終わり
雪も降る中、
早く帰ろうと駆け足でかえる。
まだ距離もあり、数日はかかるのに。
数日が経ち、
漸く家が見えてきた。
手に息をはぁとかけながらも、
あの家に早く戻りたいと、
神様とお話をした事、
お役目がしっかりとできた事、
沢山の話をしたいと、足は早まる。
だが、何処か家の様子がおかしい。
近づくにつれて、
門が切り壊されている事が分かった。
不安が急に溢れ出る。
もしかしてという気持ちが、
足を早めていく。
そして、
血に塗れた玄関を開ける。
秋月らしきものは顔は潰され、
腕は逆に曲がっていた。
居間では、
春風が胴から二つに斬られており
夏鳥がその後ろで干からびたように
死んでいた。
その光景を
その惨劇を目にして、
私は.......




