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冬花  作者: 忘憶却
第二章 家族(冬)
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冬を告げる神様に思いを伝えて

 本殿に向かう途中、アトリとすれ違う。

 すれ違い様に「ここまでありがとな。」と

 お礼を言われた。


 振り向くと、もう姿は無かった。


 本殿に着く。

 そして、伏せて挨拶の口上を述べる。

わたくし、四季崎冬花は、.......」


 一通り挨拶を述べ終えると、

 神様が声を掛ける。

「先程は私の子供たちが

 お世話になりました。」

「初めまして、冬花さん。

 私は直接あなたの事を知らないので、

 少しお話をしましょうか。」

「まず、私が知りたいのは

 ここまでの道のり、

 生きてきてどうでしたか。」

 そう問われた。


「私は、極寒の地、

 貧しい人々が暮らす街に生まれました。

 親代わりの方に拾われ、

 正しく生きることを教えられました。

 ですが、その道はとても苦しく、

 教えに背くことをしても

 幸せにはなれませんでした。

 いつからか、死を望んで

 雪山で倒れたところ、姉に拾われ、

 救われました。

 兄や姉と暮らす中で、

 多くの人、物、神様に出会い、

 私は何がしたいのか分かりました。

 沢山の人を幸せにしたい。

 その為に、

 お役目をしたいと考えております。

 これが私の今までの経緯です。」


「分かりました。

 こちらこそよろしくお願いします。」

 明るい声で伝えられた。


「私も神様になる前は、......。」

「そして、......。」

 そうしてずっと、神様は話し続けていた。


「そろそろ、終わりにしましょうか。」

 私は、刀を振るう。

 空気は冷たくなり、

 空から白く淡い雪が降り始めた。


「毎度、助かります。

 これからもよろしくお願いします。」

 そう、言われた。

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