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雪ん子
階段に子どもが座っていた。
「あー、早く来たのね。ご苦労ご苦労。」
「その隣の男の用事から終えたほうが、
楽だよねー。」
「じゃあ、その辺で待っててー。」
辺りの木々、
何故か引き寄せられる、
柊の木。
「その木はー、
願いが叶うと言われてるのー。」
先程の子どもと同じ格好の子どもが居た。
「お姉さん、一人じゃつまんないでしょ。」
「この辺り案内してあげる。」
「ここがー、
いつもみんなで遊んでいるところー。」
「あそぼー。」
気がつくと数人の子どもが居た。
鬼ごっこやかくれんぼをするが、
誰一人捕まえる事はできなかった。
「あはは、おそーい。」
「ここだよー。」
そんな風に
遊ばれてばかりの時間を過ごした。
(もう終わりましたので
来てください、冬花。)
空から聞こえてきた。
子どもたちは「えー」と言いながら、
消えていった。




