表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は捨てられた。けれど、僕は幸せだ。  作者: 小鳥遊 雪都
雪と侍。
26/65

僕は本当に・・・。

「一応、言っておくが俺は人間だ。化け物のコイツとは違うからな?」


男はそう言うと意地の悪い笑みを浮かべ、まだ何も頼んでいないせつのために小さなむすびをこしらえていた店主を不躾に指差した。

それを店主は笑顔で受け止めただけで男のその無礼な言動を咎めることはなかった。


ただ、仲がいいだけじゃない・・・。


せつはまた心の内でそう呟いて店主がこしらえてくれた小さなむすびを遠慮がちに口にした。


塩加減の丁度いいそのむすびはせつの細い食を駆り立てた。


「・・・人の世に帰りたいとは思わねぇのか?」


男の唐突な問いにせつは瞬き、口に入れたばかりのむすびを噛まずに飲み込んだ。

それなのに詰まったり、むせ混まないのが不思議だった。

だが、今はそんなことはどうでもいいことだ。


「僕は本当に・・・本当に・・・人間なんでしょうか?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ