表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『女神遊戯』短編

最新エピソード掲載日:2026/06/19
王妃セラフィナが、何も言わずに小執務室を出ていった。

ただ、それだけ。

……の、はずだった。

だが、その沈黙ひとつで、王アランの内側に地獄が開く。

「何でもないわ」
「気にしないで」

届く言葉は短い。
優しい。
たぶん、本当にそれ以上の意味はない。

ない、はず。

なのにアランは止まらない。

考える。
深読みする。
さらに考える。
勝手に傷つく。
確認したくなる。
でも確認したら重い。
分かっている。
分かっているのに、扉の向こうが気になる。

やめてください、陛下。
それは確認です。
それは謝罪の顔をした欲です。
それは偶然ではありません。
その扉を開けたら、たぶん私の胃が終わります。

宰相レイは冷静に止める。
表情は崩さない。
声も荒げない。
ただし内心は大騒ぎ。

沈黙が怖い王と、
その王を全力で止める宰相と、
そして、何も言わない王妃。

外から見れば小さなすれ違い。
けれどアランの中では、言葉ひとつが火種になり、扉ひとつが地獄の入口になる。

これは、王城で起きたささやかな一日の話。

ただし、陛下の内側だけは大惨事です。
内なる地獄
2026/06/19 20:18
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ