ぞんびも飛ばねば、撃たれまい者を・・・
デャァァァ!!!!
光りの一閃!斬激がロメ雄の胴を払う。
「だが効かん、真っ直ぐの攻撃などかわすにたやすい!」
ゾンビの腹筋で瞬時に体を折り曲げ一撃を避けた。
私の人生初のドッグファイトの相手は誰です?
・・・・
白い光を放つ剣と透き通る光の羽根。
天女が怒り心頭・逆袈裟に抜いた剣を正眼に構え直してロメ雄を睨んでいます。
コケッ「ロメ雄!次ぎはかわせん!速度・旋回性、共に向こうが上だ。
・・お前のお陰でな」
早く何とかしなければ!相棒はオレを落とす気だ。
自分が生き残る為なら仲間すら見捨てる、なんてクールなニワトリだ!
『そこに痺れる、憧れる~』とか命がけのジョークも今ひとつでした。
天女の真っ直ぐな突きが、心臓に狙いを付け飛来した!
多少の攻撃には抵抗力に定評のゾンビではある・・・
ですが・・あの剣はダメ!絶対まずい気がします。本能的に!
魂がざわめき鳥肌が立つ、命がヤバイ、[ゾンビが死んでしまう剣について]とかラノベタイトルはイヤだ!。
躱す、私はかわしてして見せる、殺らせはせん!やらせはせんぞぉぉぉぉ!!!
向こうの方が飛行速度が速い!くっ「だがこんな事も有ろうかと」
足を背中にまわし、肩にかけて身体を折り畳む!
この荒技は腕を曲げ、箱のようになる事で更に、表面積を減らす。
体長は何と!従来の1/3だ、[当社比]!
背骨を犠牲にした雑伎団を超える荒技は、敵の一撃をかわしてその瞳を驚愕させる事に成功した。
生きている人間には多分・・きっと到底到達出来ない領域。完全に背骨が外れた
気がするほどに体内で不安な音を聞いた。
(コレが骨伝導・・か?)ゴポッリ・・コボ・・とか、体に石でも詰まっていた物が
こすれ打ち合うような嫌な音。本当に大丈夫だろうか?
?!「あっ」・・・と言っている間にバランスを崩した。ひよこちゃんの墜落を防ぐには至らなかったですね。(つまらない転落人生だった)・・・・だが!
私一人で落ちて堪るか!羽ばたきを止めないひよこちゃんは慌てているために足爪を握っている。
いつ放されるか解らないぞ、しっかりと両手でひよこちゃんの足を掴み、共に地面に着地しようじゃ無いか!相棒よ!
コケッ!?「放せ、この野郎!馬鹿!はーなーせー・はーなーせー!!!」
なに、上手く行けば二人とも無事着地出来るさ!ロメ雄が足をばた付かせぐるぐる回転させても、当然といえば当然ですね。
地面に人型と鶏の穴を開けて落ちるのはお約束。
「いきなり重心変えるなし!この野郎!ゾンビ!」
ののしるひよこさんが先に顔を出すのもお約束である。
『ゾンビ』は、ばとう言葉ですか?ひどいなぁ、ゾンビだって生きて居るんです。
「痛てて、『ここが天国か・・すいぶんと知った景色だ』とか手荒な歓迎だったなぁ」
一人と1匹が穴からヨジヨジ這い出す、目の前には・・・
青く・聖銀と鉄で強化保護されたブーツが二つあった。
ぞんび本能が素早く動き穴に頭を潜り込ませた、兜割り・ではない、スイカ割りだ。
(ビュン・・って、殺す気です?なんで?)
頭の有った所に剣が振り下ろされる、『まったくなんて日だ!』
ゾンビの頭とスイカを勘違いしているの?目隠しを取りなさい!!
ゾンビだって怒るんですからね!
・・・・・しかし冷静に考えれば襲われたからと言って、全てを敵と認定していては世の中・世知からすぎる。
勘違いは誰にでもあるものです、心は広く無ければやっていけない。
「もしもし・・え~どなたかは知りませんが、だれかと勘違いなさっているのでは?私は人畜無害なゾンビ野郎でして・・お嬢さんのように美しい貴人に恨まれるような記憶は無いはずですが」ぷるぷるぷる・・・
(そもそも・・記憶なんてほとんど無いんですけど・・)
?と繰り返すロメ雄の頭上では、[つるはし]か餅つきのように、ゴツ・ゴツゴツ 地面が削れ崩れて・・危ないです!
「あ~お嬢さん?会話すらままならない未開の方ならいざ知らずです、
文明のある者なら会話と交渉、コレ文明の力」
白旗は無いが、両手を挙げての降参のポーズは世界共通でしょう。
「次回、戦乙女現る!ゾンビの心臓はときめかない!」




