閑話2 アトランティス浮上 22/2/25
20220225 加筆修正
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正月休みが明けた、そしてデスマーチも明けた、うれしい。
やっとメガフロートに帰って来たんだと思ったら目の前の太平洋側にとんでもない物が浮かんでいやがった。
なんと一晩で大陸が出来ていたのだ。
な~んて云うのは大嘘で、実は深海から浮上してきたアトランティスです。
確かに、ゼウスにそろそろ学校が始まるからメガフロートに帰るって言ったさ。
だからって、目の前に何の隠ぺいもせずに堂々とこんな物晒すことないだろうよ。
これじゃ否応無く、俺が関係者だってバレバレじゃないかよ!
恒星間都市型宇宙船団アトランティス。
アーリア系神族のエクソダス用の巨大宇宙船団です。
そう、船団なんですよ、お客さん。
その事実にビックリですよね。
彼らの主星系アースガルズは、恒星の超新星化によって住めなくなって行ったそうだ。
その当時、生き残りの半数はそれぞれ宇宙に新天地を求め脱出したらしい。
無限の星々を彷徨った年月は、それはそれは長く厳しい旅路だった様だ。
残された主星系の過酷な環境で半アストラル体にまで進化したおよそ半数の彼らは、この先も我慢を重ね主星と共に終わる人生と、未だ見ぬ永住の地を探す長き放浪の旅とに分かれたのだそうだ。
そして一緒に放浪の旅をした者達も、ここ地球に辿り着いた時には最初の頃の1割ほどまで減っていたそうだ。
長過ぎる旅は、不死ともいえる半アストラル生命体といえども大きな影響を受け、その魂は磨り減り消滅してしまうほどにこの宇宙は広大な広がりを持っていたのだった。
彼らの宇宙船も光速を超える事には成功していたが、そのスピードは我々と比べると決っして速いものでは無かった様である。
我らの住む天の川銀河系でさえディスクの直径は10万光年にもなる。
隣の大マゼラン星雲まではおよそ16万光年。
たとえ光速を越えたとしてもその距離をどれくらい短縮できているかでその時間的スケールが変わって来ることは、チョッと考えれば誰にでも分かる事だ。
ここでは詳しくは触れませんが、寿命の長い彼等からするとそこまでスピードには拘っていなかった様ですね。
ちなみに、天の川銀河連合の中央星系はサジタリウス椀の銀河中央寄り、早い話が太陽系から見た場合に銀河系の中心を挟んだ反対側になります。
これが太陽系を銀河辺境と云う理由であり、銀河コア部は巨大ブラックホールと星間物質のボイド帯となっていて通常航行が非常に困難な地域にあります。
ぐるっと迂回するか超長距離亜空間航行により飛び越える必要があり、結局の処は交通の便が非常に悪いド田舎だと云うことです。
話をアトランティスに戻しましょう。
全長250km、全高3km、全幅100kmの巨大な宇宙船? ……の寄せ集め!
メンテナンスを始める前にはまず、その詳細なデータの収集から始める事にしました。
しかし、兎に角老朽化が進んでいるのと、ずっと長い間海中に沈降していた事があだとなり、船体には腐食が進んでいるのを目の前にして、悪いけど第一印象は『よくこれでまともに動いて居るよな~』と思わず呟きそうになって、慌てて口を手で塞いだくらいですよ、ほんと。
調べを進めてみるとまず、『旗艦アガルタ』全長35km、全高3km、全幅5kmを中心として、凡そ100隻からなる宇宙船の集合体である事が分かりました。
オーディンいわく、
『此奴は、継ぎ接ぎの塊なんじゃよ。儂等以上に草臥れておってのう騙し騙し動かしとるのが常態化しとるんじゃ。もう宇宙には上がれん事は分かっておるんじゃ。しかしの~このまま朽ち果てさせるのも勿体なかろう……』
『ジジイ、昴なら大丈夫だ、やってくれるさ! なあ、治せるよな!? 坊主♪』
ゼ~ウ~ス~……。
今まで人類の目からひた隠しに隠し続けてきたが、ドーンと晒されてしまった事件となりました。
何も隠れながら直しても良かったのに、ぶっちゃけ過ぎだオマイラ……。
こんな物が目の前に有っては、オチオチ安心して学校になんか行ってられないじゃないかよ。
兎に角邪魔なだけなので早々にバラしてしまう事にしました。
しかし、リバースエンジニアリングするにしてもデカ過ぎるだろう。
修理できるのが何時になる事やら……、ため息しか出てこないぜ、まったく。




