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実は俺、宇宙船を育てています《イイエ、育てられているのは、ア・ナ・タ》  作者: 夢見る黄龍
第2期 来訪者

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第2期 プロローグ 21/6/4

20210604 加筆修正

1922文字 → 2001文字




 此処は天の川銀河中心宙域、天の川銀河連合三大種族の一つ、阿修羅族の主星


 午後のティータイムを優雅にすごすのは、見た目が15歳くらいの娘と、会話しながらフヨフヨと浮かぶブルーサファイアの球体の存在であった。


『フ~ム、オリオン腕辺境で瞬間的なサイコバースト現象が観測された…か……、脅威になるような強度では無い様だが、あそこはバクーンの担当宙域よな……、なにか面白い事が起こったのやもしれん……のう、このお主の観測データに間違いは無いのであろう? 最近は、父上の監視が厳しくて碌に遊びにも行けんし、だいたいあの三眼(みつめ)が何もかも押さえつけたがるから、世の中刺激もな~んにも無くて退屈で死にそうだし、ちょっと覗きに行ってみようかの~……』


[御主人様! いくら貴女様が暇だと言っても、阿修羅一族の108番目の姫としてのお立場が御座います。無闇にほっつき歩くのはお控えください。御主人様が(ちまた)で何と呼ばれているかご存知でしょうか? 何にでも首を突っ込んで事を大きくするので、阿修羅族のトラブル製造機、マイクロ阿修羅タイフーンなどと散々な言われ様です。このままでは嫁の貰い手が無くなってしまいますよ]


『戯け! 脳筋ばかりで腕っぷししか誇れる物がないような婿など、こっちから願い下げじゃ。暑っ苦しいったら無いっちゅうのじゃ。首の上に付いているあれはただの飾りかや?』


[御主人様、阿修羅一族は()によって立つ種族、それを言ってしまってはおしまいだと思いますよ。それに、天帝一族への輿入れの話も有るようですし……]


『お主、あんな脳筋共を庇うでないわ! それに三眼の嫁になるなど考えただけでも鳥肌が立つではないか。その様な事を冗談でも口にするのではないわ。大体お主もお主じゃ、妾が宝物庫で埃を被っていたお主を見つけてやらねば、未来永劫、物置部屋の肥やしだったのじゃぞ。そなたを見つけてバクーンに修理させていなければ、こうして一緒に茶をすることも叶わなかったのじゃ、妾に感謝いたせよ!』


[ア~、一応私は禁忌の一族が残した遺物扱いでしたからね~。一隻とはいえ未だに私の姉妹艦が稼働しているとは思ってもいませんでしたよ。その証拠に、三只眼族(天帝の一族)やデーヴィー族(女性上位種族)でも同系の船は、廃棄処分かスクラップ扱いとされて、連合では現在手動航行艦のみの運用が当たり前じゃないですか。1万年も経っていますからね~、初期化されずにコアだけでも残っていたのが奇跡ですよ。しかし私を見つけたあのときの姫は、顎でこき使える話し相手が欲しかったのでしょう? ここの使用人は、姫の世話はしてくれても言うことは聞いてくれませんからね~]


『フム、それでサーベイヤーⅠ世からは、何か情報は入って無いのかや? 一応はお主の方が上位になるのであろう?』


[……露骨に話を変えましたね……。まあ、私は先に造られたというだけで管制人格に上下はありませんよ。進宙した当時の船の格としては、私の方が上でしたけれど、コアを抜かれて廃艦にされちゃいましたからね~。阿修羅王の御座船をしていた当時と比べて、今となっては上だの下だの言えないでしょう。でもあの(サーベイヤー)が前に帰港した時、次の行き先はオリオン腕の辺境と言っていましたから、丁度サイコバーストが観測された辺りじゃないでしょうかね~]


『ほほ~う♪ 面白そうではないか。バクーンが何かやらかしたのでは無いかの~? 城にいるのも()いたし、退屈しのぎに散歩に行こうぞ! 家出じゃ家出! 置き手紙は、……ホレッこれで良いじゃろう。 置いていくぞ、早う付いてまいれ、出発じゃ!』


[ハイハイ、しかたがないですね~。そんなに慌てなくても、今船に転移しますから、ジッとしててくださいね]


 太陽系に、小さな嵐が吹き荒れようとしていた……。




 ◆




『こちらラーフⅡ世、サーベイヤーⅠ世応答願います』


[こちらサーベイヤーⅠ世、感度良好。お久しぶりですね、お姉さま。珍しいですね、お姉さまから通信してくるなんて……]


『あなたは今ペルセウス腕よね? 少し前にオリオン腕で何か有ったかしら? コッチでもサイコバーストを観測したわよ』


[お姉さま、それ上に報告しました?]


『私がそんな無駄な事するわけ無いでしょう。ただね~~、ウチの姫様に見つかっちゃったのよ。今、観測地点に向かってるんだけど、なるべくゆ~っくり飛ぶから、心配ならあなたもいらっしゃいな。多分、種を蒔いたのはバクーンとあなたでしょう?』


[アチャ~! また一番厄介なのに目~付けられちゃいましたね。バクーン叩き起こして、私も向かいます。出来れば、私達が追いつくまで接触をひきのばして貰えると有り難いのですが……]


『ウチの姫様もトラブル体質だから何が有るか分からないわよ。兎に角、急いで追っていらっしゃいな』


 まったく、悪い予感が当たっちゃったじゃない。

 これは、絶対に一波乱有るわよ。

 ハァ~…昴くんはどうなっちゃうのかしら……。





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― 新着の感想 ―
[一言] 私文明文化って民族による基本的プログラムなので 左翼の嘘の様に後付けで、個人がアップデートはしないと 思ってるよ?無の場所に植物は育たない! 肥料を遣っても雨降れば跡形も無く流されるので 肥…
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