46:善行は報われるべきものです……
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「そしてこういうわけで……私はヘレナミスティックの一員になりました……」
俺の家に集まったオフィスの皆は、その光景に唖然として目を見開くしかなかった……
いやまあ……たった一つのチョーカーが、声を出せなかった少女を話せるようにするなんて誰が思うだろうか……
でも実際のところ、ユリカは喉頭に損傷があって言葉を発せないだけで……この補助機器は彼女が発しようとする声帯の動きを読み取って言葉に変換している。出てくる声質は本来のユリカの声とは20%ほど違うので、彼女の声はどちらかというとロボット系の話せる少女っぽい感じになっている
「……………意味わかんねえ……」
「アキトさんの言う通り……マジで意味わかんねえ……」
瑠璃とユリカはユウタを引っ張ってきて犬みたいに頭を撫でて……後ろから抱きついて頭にキスの雨を降らせた
「ユウタくんとみんながいなかったら……私はこんな風に話す機会なんてなかったです……」
「先輩たち、先に離してくれた方がいいと思うんですけど……」
「あー、でも……」
そう言い終えると、ユウタはユリカのチョーカーを外した
「これのバッテリーは1日5時間しか持ちません……そして長期間使えるように作ったので……先輩には1日1回だけ使ってもらうようにしています……」
「それで……なんで長時間使えるようにしなかったの?なんか……24時間使えるバッテリーとか……」
マユリンが聞いた……
「いい質問ですね、マユリさん……でも俺はトニー・スタークじゃないんで……これが限界です……」
「オッケー……変な質問してごめん……」
「まあ……でも少なくともこれは成功した作品と言えると思いますよ……考えてみてください、もしユウタくんがこれをずっと開発し続けたら……先輩だけじゃなくて、生まれつき声を出せない人たちが、もう声のない人ではなくなるんですから……」
サちゃんが言った……確かにその通りだった……もしユウタがこの分野に本気で取り組んだら、その将来性は医者や政治家よりも遥かに大きいだろう
「ありがとう、サメちゃん……」
「さあ!ヘレナミスティックチームのVTuber先輩として……チームへようこそ、ユリカ先輩……」
「うん!……」
彼女はスマホに文字を打った……
「よろしくお願いします……白須賀先輩(≧▽≦)」
「はい!!!」
二人は抱き合った……まるで姉妹みたいに……可愛いなあ……
「それで……モデルのイメージはもう考えてある?……」
「うん……」
彼女はスケッチブックを見せた(彼女は絵が上手い)VTuberの名前はホリカワ ・ ホリキタ……ゴスロリだけど浴衣を着ている、明るい性格の声の出せない少女。料理が好きでアクションゲーム全般が好き。好きな男性のタイプはレオン・S・ケネディだけど彼女は女性と付き合いたい。キャラクターは情緒不安定なエモ系の少女で、まるで精神病院から脱走してきたかのよう……でもVTuberになった理由は、六億円のマンションと猫200匹を買うためと、ある女性にプロポーズするためのお金を稼ぎたいから……何だこれ……
「これは……キャラクターとデザインの大まかなイメージってこと……」
「うん……」
俺とサちゃん、瑠璃ちゃん以外の全員が「は?」という顔をした
「私……推し……は……しおりちゃん……ホロ……ライブ……です……」
「あー……」
聞いたことある気がする……彼女がどんなVタイプか……
あ、少し補足すると……暇な時、俺たちチームは時々手話を勉強することもあって……だから何人かは多少手話が分かる……でも瑠璃ちゃんほど得意な人はいないけど
デザインについては、しおりちゃんに似たエモ系の少女だけど、さっき言った通り浴衣を着ていて、黒と金の浴衣で、ピアスをしていて、黒髪に白いメッシュがユリカちゃんの髪に似ているけど長く伸ばしていて、髪飾りや小物がたくさんついている、黒レースのチョーカーをしていて、目の周りが少し黒っぽい……
つまり彼女が描いた線画は可愛らしい線で、いらすとやのサイトの絵柄に似ているんだけど、モデルの説明を聞くと、なんか「?」という感じになってしまう……
「これは難しい課題ですね……」
サちゃんはデザインを見て思わず声を上げた……でもまあ
「あの……今回は……サちゃんはモデルの作画担当じゃなくていいから……」
「なんでですか?……私、エモ系の女の子描けると思うんですけど……」
「そういうことじゃなくて……考えてみて……もしイベントがあってアートワークを描く必要があるとして……3人分のキャラクターを描けると思う?……」
「確かにそうですね……」
「じゃあ……どうすればいいんですか?……」
マユリンが聞いた……
「そうだな……漫画家の友達がいるんだ……マユリン、アキラちゃん、サちゃんはデザインと資料の準備をしておいて……」
「はい!」
今日は火曜日……スケジュール的に今週はサちゃんの配信休みの日……瑠璃ちゃんはいつも通り配信
「ユリカちゃんはその3人に情報提供の手伝いをして……」
「うん……」
「ハルと俺はモデルのことを進めておくから……ユウタはもう帰っていいぞ……お前も疲れただろうし……瑠璃ちゃんを送ってあげてくれ……」
「はい……それでは失礼します……」
「じゃあな……」
「気をつけてね……」
「はい、これ……報酬……」
瑠璃はお金の入った封筒をユウタに渡した……ユウタが開けて見ると、封筒の中のお金はかなり分厚くて、百万円近くありそうだった
「ちょっと待ってください!多すぎませんか!?……」
「そんなことないわよ……あんたはこれだけもらう資格があるんだから……」
「……でも……百万円って」
「いいから……あんたはね……聞いて、あんたは生まれてからずっと話せなかった女の子を……もう一度話せるようにしてあげたのよ……ユカちゃんはずっとVTuberになる夢を持ってたのに、話せないせいでなれなかった……でも今見てごらんなさい……あんたが彼女の夢を叶えたのよ……」
「……………」
「私にとって……あんたは本当にかっこいいわ……まるでレオンみたいに……」
「はい……それじゃあ……榎本先輩をもう一度話せるようにする手伝いをさせてもらえたこと、信頼してくれてありがとうございます……俺……本当に……こういうことができて、すごく嬉しいです……」
「よかった……じゃあまたね……今日は配信あるから、急がないと」
瑠璃はもう一度彼の頭を撫でて……マンションの中に入っていった……
「はい……またね……」
ユウタはマンションから出て、電車に乗って帰ろうとしていた……でもその時、駅近くのベンチでスマホをいじっている大学生くらいの女の子に出会った……
もちろん、それはシャーロットちゃんだった……今日も彼女はロングスカート姿でいつも通り可愛らしい格好をしていた
「よっ……」
彼女は彼に声をかけた……
「あ……よお……この辺でデート?」
「うん……帰りにあんたが女の人と歩いてるの見かけたから……それで座って待ってたの……で……あの女の人があんたが話してた先輩ってこと?」
「そうだけど……なんで?」
「別に……ただ……あんたって綺麗な人を結構知ってるんだなって思っただけ……」
彼女はきっとユウタがチームの女性メンバーたちと歩いているのを見たことがあるんだろうな……
「ただの先輩だよ……そんな深い意味なんてないって……しかも彼女、女性が好きだから……俺なんて眼中にないと思うよ……」
「別に興味ないし……ほら……早く帰るわよ……お母さんが夕食用意して待ってるんだから……」
「あー……」
二人は最終電車に乗って一緒に帰った……
今日、Netflixでガイ・リッチー監督の『スナッチ』を観たのですが、それをきっかけに、すでに何度も観ているアニメ『バッカーノ!』をまた観たくなりました。特に『デュラララ!!』は全巻翻訳されているだけに、原作のライトノベルがタイ語に翻訳されていないのは本当に残念でなりません。実に惜しいことです。




