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Si Vis Pacem, Para Bellum  作者: 黒桃姫
死の結晶編
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47話:刀

 俺の剣は、一般的に言われる日本刀とは違った。一メートルを軽く超える長い刀。野太刀という定義に入るのかも分からないくらいに長い。俺の身長すらも超えている。今まで、こういった長物は知らないが、鞘がどうなっているのかという疑問があった。抜刀のときに、抜ききるのは難しい。だが、実際実物は、簡単な仕組みだった。鞘に蝶番がついていて開閉するようになっていた。なるほど、これなら、抜刀できるな。まあ、抜いていないから抜刀ではないが。《藍那流》は、長い剣を扱うのが主流らしい。短刀(俺の方に比べるとだが)でも、使えるらしいが、リーチを活かすのがこの剣術の特徴なのでおすすめできない。しかし、普段持ち歩くのに不便な刀である。長いから、持ち歩けない。


 まあ、俺は、姉さんとの戦いのときしか使わないから、別に持ち歩かなくてもいいだろう。俺は、そう思い、寮の部屋に、どうにかして、突っ込み、寝ることにした。


 朝、俺は、部屋で、軽く素振りをして、部屋を出た。まだ、教室に行くには早い時間。咲耶の部屋へと来ていた。

「おい、咲耶。いるか?」

返事がない。しかし、寝ているだけだろう。咲耶以外の気配はしないので入ることにする。

「入るぞ」

せっかく真面目な話をしに来たというのに、寝ている。何をしても起きないようなので、椅子に腰をかけて、彼女が起きるのを待つ。


 三十分くらい経っただろうか。咲耶の部屋を片付けたら大分時間が過ぎた。しかし、この部屋は、本当に女の部屋かと疑問に思うくらい散らかっている。脱ぎっぱなしの制服、下着類。洗ってない食器。唯一きっちりしているのが、ワルサー二丁だ。

「んぅ。朝、ね。ふぁあ~」

目覚ましが鳴り響くとともに、大きな欠伸をしながら咲耶が起きた。

「お目覚めか、咲耶」

「うん…………………………って何でアンタが私の部屋に?!」

少し反応が遅いのは、寝ぼけていたのだろう。

「ちょっと、真面目な話があってな。しばらく聞いてくれ」

目が覚めるようにコーヒーを渡して、語り始める。


 全てを語り終えた。咲耶の目は、大きく見開かれて、驚愕に満ちている。それもそのはずか。

「それで、私はどう動けばいいの。敵を待つってこと?」

「ああ、それが最善策だろう」

そして、俺は、咲耶の部屋を出た。少し早いが教室に向かうことにしよう。


 教室には、すでに藍が来ていた。いや、藍しかいなかったという表現が適切か。俺は、藍に、話しかける。

「藍、襲撃の話は聞いたぜ。お前は参加しないって聞いたけど、どうなんだ。《群青》」

「参加しないわよ。いえ、出来ない、かしら。参加を認められていないから」

まさか、抜けたいのがばれているのか。そう思ったが、違うようだ。

「私は基本的に頭脳労働担当。襲撃のような非常事態が多い戦闘には向かないから」

なるほど、そういうことか。理解は出来た。藍が参加しないのならば、俺は、心置きなく、姉さんと戦える。何故かというと、姉さんは俺が、丙が《影》、咲耶がもう一人を相手にするのが丁度いいからだ。藍が戦闘に加わるならば、人員が足りないし、すると、三人の誰かに加勢する形になるはずなので、咲耶に手を出さないにしても、丙は、経験不足。俺も、姉さんを相手にしながら、他の人と戦うのはきつい。だから、できれば三対三の形がベストなのだ。


 そんな話をしているうちに、徐々に教室に人が増える。寮からなので、皆来るのは割りと遅い奴が多い。周なんかは早いほうで、咲耶や賢斗は遅刻寸前に来るのがいつものことだ。さて、暇だから、脳内で剣捌きの型を復習しておこう。


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