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おっさんとフレブル  作者: 水前寺鯉太郎
第3部 グランドサークル大縦走

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倉敷〜笠岡

2029年7月20日


 倉敷をあとにした俺たちは笠岡へ向かった。

 まず向かったのは道の駅笠岡ベイファームだ。

 車を降りると、一面ひまわりだった。

 どこを見てもひまわりしかない。ここまであると逆に笑えてくる。

 リードを繋いで散歩させるとボスは興味なさそうだったが、エルヴィスとこまは畑の周りをクンクン嗅ぎ回っていた。花を見て何を思うのか知らないが、楽しそうだからよしとする。次にやってきたのはカブトガニ博物館だ。ここはペット同伴不可なので一人で見学することにした。

 最近、お留守番を任せると寝ていることが多い。寝顔をSNSに載せたらプチバズしたこともあった。

 さて今日はどうだろう。

 ドアを開けてみると案の定だった。

「お前ら、俺より観光する気ないだろ」

 そう言いながら写真を撮る。 またSNSに載せたらバズるかもしれない。

 すっかりお腹が空いたところで、本日の締めくくりとして笠岡ラーメンの名店へとジムニーを走らせる。もちろんここもお留守番だ。

 運ばれてきた一杯は、一般的なチャーシューではなく、タレで煮込まれた「親鶏のかしわ」が綺麗に並んだ独特のルックスをしていた。

 スープを一口。醤油ベースの澄んだスープには、鶏の旨味とコクが限界まで凝縮されている。そして、噛めば噛むほど味が出るコリコリとした親鶏の歯ごたえ。

「美味い……!」

 この歯ごたえと深いコクは、長距離運転で凝り固まった脳をパッと覚醒させてくれるような力強さがあった。一滴残らずスープを飲み干し、大満足でジムニーへと戻る。

 ドアを開けると、留守番を完璧にこなした三匹が、心なしか「親父、なんかまた美味い匂いさせて帰ってきたな」と鼻をピクピクさせていた。

「さて、次はどこへ向かおうかね」

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