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「まあお嬢様!とっても制服がお似合いです。ねえ奥様!」
「やっぱりオーガの制服は品が違うわ!」
「・・・・・・」
上から、メイド・母・私である。今の私は本日より入学することとなった「オーガ学園」の制服を身にまとい鏡の前でくるくる回り続けているところだ。
「可愛い可愛い」と連呼しつづける母の顔はそれはもう輝きまくっている。なんせ母はずっとこの日を待ちわびていたのだから。
幼稚舎で私がギブアップして両親に泣きついた結果転校させてもらったわけだが、母がオーガ学園に通わせたがっていたのは一目瞭然だった。なんせ母の母校なのだから。
それでも幼稚舎での私の願い聞き入れて転校させてくれた優しい母。
今回のオーガ学園への進学も100%母のことを想っての入学だ。あの時私の想いを聴いてくれた母の願いを叶えたいと思ったのだ。本当は嫌だけど。