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平民になった元公爵令嬢ですが、第二王子と幸せになる為に戦います  作者: Karamimi


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第41話:今日はゆっくり過ごします

 話し合いが終わった後、一旦貴族たちは帰って行った。そして私たちも、それぞれ部屋へと案内された。


「キャンキャン」


 私の姿を見つけると、嬉しそうに飛んできたジャミン様。


「ジャミン様、元気そうでよかったですわ。そうですわ、今日はお散歩がまだでしたわね。一緒にお散歩に行きましょう」


 ジャミン様と一緒に、侯爵家の中庭へとやって来た。そして、中庭を散歩する。懐かしいわ、子供の頃、何度か伯父様の家に遊びに来た事があるのよね。あら?このバラ園、まだあったのね。


 お母様が独身だった頃、バラが好きで庭にバラ園を作ったらしい。お母様のお気に入りの場所だったと、昔教えてくれた。


「マリーちゃん、ここにいたのね。ここはマリオネットが好きだった場所だったわね…」


 私の肩を抱きながら、話しかけてきてくれたのは義伯母様だ。彼女は母の古くからの友人だった人だ。


「マリーちゃん、あなたのお母様はね、本当に正義感が強くて、行動派で…公爵に嫁ぐことを決めたのも、ミリアの事があったからなの…」


「ミリア様?」


「そうよ、ミリアは私の親友で、アンリ妃のお兄様の元に嫁いだの。マリオネットはミリアを姉の様に慕っていてね。そんなミリアが夫と子供を失い絶望し、自ら命を絶った時、私は涙を流す事しか出来なくて…でも、あの子は違った。必ずミリアの無念を晴らすと誓ったのよ。本当に強い子だわ…でもマリオネットは危険を冒しすぎた…その結果…」


 そう言って泣き出してしまった義伯母様。


「今日マリーちゃんに会って、昔のマリオネットを見ている気分だわ。あの子が残した思いを、マリーちゃんが受け継いでくれたのね。ありがとう。私は何もできないけれど、明日のあなた達の戦いを陰で見守っているわ。マリーちゃん、王都は敵ばかりだと思っているかもしれないけれど、王都にもあなたを心配している人間がいる事を覚えておいて欲しいの。現にあなたに対する扱いが酷いと、王妃様に苦言を呈した夫人たちもいたのよ。ただ…皆潰されてしまったけれどね。でも彼女たちの夫が今、私たちに協力すると名乗りを上げてくれているわ」


「まあ、そんな方々がいらしたのですね…私はずっと、1人だと思っていました。でも…実は1人ではなかったのですね…」


 陰で私の為に動いていて下さった方たちがいただなんて…そして今回も、沢山の貴族たちが、私たちに手を貸してくれると名乗りを上げてくれた。私は気づかなかっただけで、最初から1人ではなかったのだわ…


「ありがとうございます、義伯母様、私、王妃様に虐められた全ての女性の為に、そして私自身の為にも、明日徹底的に戦いますわ!絶対に容赦しません」


「その意気よ。さあ、そろそろ夕食にしましょう。たくさん食べて、明日に備えないとね」


 近くにいたジャミン様を抱きかかえ、義伯母様と一緒に部屋へと戻る。ジャミン様を一旦メイド長に預け、急いで食堂に向かうと。


「マリー、久しぶりね」


「マリー、元気そうでよかった」


「クラシュお兄様、ローズお姉様!」


 私を待っていてくれたのは、従兄姉たちだ。懐かしい従兄姉たち。


「マリー、色々と大変だったわね。助けてあげられなくてごめんなさい」


「ローズお姉様、大きなお腹をして、わざわざ私に会いに来てくれたの?ありがとう。クラシュお兄様も、家族で領地に行っていたと聞いていたのですが、戻って来てくださったのですか?」



「もちろんだよ。歴史が変わる瞬間に、のんびり領地になんていられないからね」


「私もそうよ。明日の戦い前に、マリーの顔を見ておきたかったし。家の嫁ぎ先も今回、第二王子派として明日は参戦するのよ。よろしくね」


「まあ、ローズお姉様のお家も?それは心強いわ」


「さあ、2人とも、アンリ妃やエドワード殿下もいらっしゃるのですから、話はそれくらいにして、夕食にしましょう。アンリ妃、エドワード殿下、お口に合うか分かりませんが、どうぞ召し上がってください」


「ありがとうございます、夫人」


 その後、従姉兄たちも加わり、終始和やかな雰囲気の中で食事が進んでいく。懐かしい人たちに囲まれた、本当に楽しい時間を過ごした。


 こうやって私の為にわざわざ駆けつけてくれた従兄姉たち。彼らの為にも、明日は絶対に負けられない。改めて気合を入れ直したのだった。

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