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平民になった元公爵令嬢ですが、第二王子と幸せになる為に戦います  作者: Karamimi


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第27話:マリーさえいてくれたら~ルイード視点~

 書類の山を見つめながら、ついため息が出る。この3ヶ月、書類はたまる一方。他の貴族たちからも、書類が滞っている事を不審がる意見が出ているとの事。さらに、最近マリーの姿が見えないが、どうなっているのかという意見も出ている。


 そんな中、父上に呼び出された。


「ルイード、最近貴族たちが公務のあまりの滞り具合と、マリー嬢の姿が見えない件について、ついに私の元に確認にやって来た。さらに、お前が仲良くしていたカリアナ嬢が、いつになったら婚約をしてくれるのかと、騒いでいるらしい。どうやらカリアナ嬢が、お前とマリー嬢は婚約破棄をして、自分と結婚する事になったと、言いふらしているそうだ…」


 はぁ~っとため息を付きながら、そんな事を言っている。


「とにかく、これ以上隠しておくことは出来ないから、貴族たちにはお前たちが婚約破棄した事、さらにシャラティア公爵とマリー嬢が親子の縁を切り、今マリー嬢は行方不明だという事を発表しようと思っている」


「そんな話をしたら、もうマリーと僕は結婚できなくなるではありませんか。とにかく、もう少し待って下さいませんか?必ずマリーを見つけ出して…」


「いい加減にしろ!公爵の話では、自ら啖呵を切り出て行ったそうだ。公爵令嬢が平民になるとは一体どういう事か、分かっているのか?それでも平民になる事を選んだマリー嬢を、追い詰めたのはどこの誰だ!と言っても、私も側で見ていながら、何もできなかったのだから同罪だ。とにかく、もう彼女の事は諦めろ。カリアナ嬢が望むなら、お前と彼女を婚約させても構わないと考えている。とにかく、近いうちに発表するからな!」


「待って下さい、父上…」


 僕の言葉も聞かずに、そのまま去って行った父上。その後父上がカリアナに話しをしたのか、嬉しそうに王宮にやって来た。


「ルイード様、陛下が私とルイード様の婚約を認めて下さるそうですわ。来週には、正式に貴族に発表するとおっしゃってくださいましたの」


「そうか…それじゃあ、今までマリーが1人でこなしていたこの書類、よろしく頼むよ」


「カリアナちゃん、私の分もお願いね」


 すかさず母上までも、書類の山を置いていく。相変わらずだな…でも、もし僕と結婚したいなら、これくらいやってくれて当然だ。現にマリーは、ずっとやってくれていたのだから。


 そもそも、この女が僕に近づかなければ、マリーは今頃僕の傍にいてくれたのに!そう思ったら、急にこの女が憎くなってきて、さっさと書類の山を押し付け、その場を去る。久しぶりに書類仕事から解放された。


 そう思っていたのに…

 あの女、“やっぱり私には、殿下の婚約者は務まりませんわ。完璧令嬢のマリー様でないと”そう言って1日で音を上げて出て行ったのだ。父上にも婚約の話はなしにして欲しいと、丁重に話して行ったらしい。


 やっぱり僕には、マリーしかいない!マリー、一体君は今、どこにいるのだろう。


 空を見上げ、物思いにふける僕に対し


「殿下、書類仕事がこんなに残っております。空なんか見ていないで、早く片付けて下さい」


 無情にも執事が仕事を持ってやってくる。クソ、マリーさえいてくれたら、すぐにマリーが片付けてくれるのに…


 もしマリーが戻ってきたら、二度と母上は近づかせない様にしよう。もちろん、母上の仕事をさせるつもりはない。僕だけの分なら、きっとマリーもゆとりを持って仕事が出来るだろう。そうすれば、きっと僕たちの時間も出来るはずだ。


 今頃そんな事に気が付くだなんて…もっと早く母上の悪事に気づいていれば、きっとマリーも出ていく事はなかったのに。


 そうだ、今の僕の気持ちを聞けば、父上も考え直してくれるかもしれない。そう思い、父上に相談に行ったのだが…


「お前はまだ、自分の仕事をマリー嬢に押し付けようとしているのか!情けない。とにかく、明日には貴族たちに報告する。もう諦めろ!」


 そう怒られてしまった。


 そして翌日、父上から貴族たちに、今の王宮の状況を説明された。これで僕とマリーが正式に婚約破棄したことが、貴族中に知れ渡ってしまった。そして、マリーが平民になった事も…


 ただ、母上は頑なにマリーが我が儘すぎてこちらから婚約破棄した、さらにマリーの我が儘に手を焼いていた公爵が泣く泣く勘当したと訴えていたが、誰も信じていない様だ。


 どうやら貴族たちは、マリーのお陰で王家は回っていた事を知っていた様で、父上の話を聞いて妙に納得していた。


「いいか、ルイード、今回の件で、お前は自分の仕事も出来ない半人前と貴族に知らしめた結果になってしまったのだ。このままでは、お前を王太子にしておく訳にはいかない。とにかく、自分の仕事ぐらいしっかりこなせ!いいな、分かったな!」


 そう言うと、父上は去って行った。


 そもそも僕は、こういった書類仕事は苦手なんだ。それなのに、苦手な事を僕にやらせるだなんて…


 マリーさえ見つかれば全てがうまく行くのに…


 そうだ!既にマリーが行方不明になっていることが、今回の説明で貴族たちに知られたのだ。それなら、貴族たちにもマリー捜索に協力してもらえばいいんだ。


 よし、早速貴族たちに、マリー捜索の協力を依頼しよう!

次回、マリー視点に戻ります。

よろしくお願いしますm(__)m

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