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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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第75話

第75話です。


慶次の周りにはまだまだ揉め事が起こります。

どんな事が起こったのでしょう。


では、お楽しみください。

正門から入ろうとした時、

不意に声をかけられた。

「見かけない顔だな。お前は誰だ?」

振り向くと背の高い男が立っていた。

《空蝉》が

『ドラグレイヴの冒険者だね。

ランクはA?あ、違うね。

もう少しでAになれるかもしれないけど、

Bだね。』

と話す。慶次は澄ました顔で

「俺か?俺は前田慶次だ。

この國の冒険者だ。

お前こそ、誰だ?見た事の無い顔だな。」

「俺か?俺はユリオン ヴァレスだ。

ドラグレイヴの冒険者だ。

お前はエグザリアの冒険者か?

俺の顔を知らないとは新米か?」

「そうだ。最近、冒険者になった。」

「その割には大勢の魔物が付いているじゃないか。

契約獣か?お前、本当に何者だ?」

ユリオンが剣に手をかける。

慶次はそんな様子を涼しげな顔で見ていた。

『これはどう対処すれば良い?』

《空蝉》が

『やれば良いと思う。』

それを聞いた《松風》は戦闘態勢に入る。

慶次は鞘に入った《風牙(ふうが)》に

何か呟いている。

『殿。やりましょう。

こういう輩は痛い目に合わないと

分かりませんよ。』

《風魔》もキャンキャンと吠え出した。

その様子を見ていた

他の冒険者が慌てて止める。

「おい、こんなとこでイザコザは止めろよ。」

「はぁ?コイツ、どう見ても怪しいだろ?

見た事も無い顔だしよ。」

慶次も《風牙(ふうが)》を抜いて構える。

周りの冒険者達の中に

慶次の顔を知っている者がいた。

「おい、その人は止めろ。

お前ら、命が無くなるぞ。」

それを聞いたユリオンが

益々ヒートアップして、怒鳴った。

「どういう意味だ?言っている意味が分からんな。

俺ば冒険者Bランクだぞ。

入ったばかりの新米に負ける訳が無いだろう。」

と切りかかって来た。慶次は

「力加減が難しいからな。」

と《風牙(ふうが)》を上から振り下ろす。

振り下ろす時に少しだけ後ろに下がった。

ユリオンの目の前に《風牙(ふうが)》が

振り下ろされ地面が抉れた。

ユリオンは腰を抜かす。

「え?どういう事だ?」

座り込んだユリオンの服が綺麗に切られた。

それを見ていた冒険者達は指を刺して大笑いする。

慶次の事を知っていた冒険者がため息混じりに

「だから、言っただろう。

命があるだけマシだと思えよ。」

その場に居た冒険者は

「何だ、こいつ。

Bランクとか言ってたけど

新米に負けるなんて弱いじゃないか。」

と口々に話す。

余りの騒ぎに門兵が走って来た。

「あれ?マエダ様。お帰りなさい。

これは、一体?」

走って来たのはローデリックだった。

「あぁ、ローデリックか。今、帰った。

何、知らない顔だと言われたからな。

俺の事を知ってもらおうかと思うてな。」 

慶次はニヤリと笑って当然の事の様に答える。

ローデリックは苦笑いを浮かべ

周りの冒険者達にも話す。

「この方は召喚者のマエダケイジ様だ。

今の様な振る舞いは自分を辱めるだけだぞ。

見せ物ではない。

今すぐ、この場から離れよ。」

冒険者達はローデリックには促され

ゾロゾロと門の中に入って行く。

ローデリックは

「マエダ様、では後程。」

と声をかけその後に続く。

残された裸のユリオンと仁王立ちの慶次達。

《風月》は慶次の頭の上を回りながら

『ご主人様、見事な勝ちでしたわね。

私、胸がスカッとしましたわ。

こんな輩、もう少し痛い目に合わなければ

己の力量、理解出来ませんことよ。』

と捲し立てる。慶次は笑いながら

「さて、俺の顔は覚えたな。

今後、この國で悪さをすれば、こうなる。

覚えておけ。己の力量を過信するな。」 

と諭す。

「は、はい。申し訳ありません。」

ユリオンは俯いて涙声になっていた。

慶次は悠々と正門へ向かった。

正門では既に戻っていたローデリックと

ローガンが立っていた。

「お帰りなさい、マエダ様。

私はローガン エステルと申します。

マエダ様の武勇伝は常々お聞きしています。

これからもよろしくお願いします。」

「マエダ様、申し訳ありません。

この様な騒ぎ、日常茶飯事でして

大事になるまでいつも放置しているのです。」

「それは、致し方あるまいて。

まぁ、あの男も身をもって知ったであろう。

ローガン、これからよろしく頼む。

あぁ、それから契約獣が増えた。

入っても大丈夫か?

ギルドでの登録をしたいのだ。」

「勿論です。お通りください。」

慶次は門を潜りギルドへ向かった。


いつも読んでいただきありがとうございます。


揉め事を瞬時に解決してしましました。

慶次もそうですが、

私も色々と試しています。

この世界の魔法は

イメージが全てです。

皆さんのイメージで魔法を育ててください。


次回はギルドに戻ります。


では、次回を楽しみにしてください。


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