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第27話 その先にある答え

第27話 その先にある答え

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「私親と縁を切ったの」

千代からのあまりに突然の告白。俺はあまりに驚きに次の言葉が出なくなってしまった。

「私の親って昔から厳しかったの知ってるよね」

「ああ。やたらと門限とか厳しかったよな」

「うん」

千代の両親は昔からすんごい厳格で、門限とか破った翌日、彼女の体には傷がついていたりすることもあった。それが教育なのかどうなのかは分からなかったが、とにかく厳しいのだけは覚えている。実際彼女は、あまりの厳しさに嫌気がさし、家出をした事だってある。確かあれは高校生の時だった。

「前に一度家出した時から思っていたの。二人は私にとって家族と言えるのかって。雄一君に家族は大切にしろって言われたけど、私にはそれができる気がしなかった。二人は私がどんなに耐えても変わってくれなかったの。もう大学生だというのに門限守れなんて普通は言わないでしょ?」

「それは…そうだな」

二十歳になる人間に、門限を守れだなんて普通言わない。けれど彼女の両親は、それをしたのだ。縁を切りたい気持ちになるのは分からなくはない。でもそこまでする必要があったのかと思ってしまう。どんなに厳しくたって家族は家族だ。それを捨てるなんて間違っている。

「だからね雄一君の元に行けば何か変わるかなって思ったの。案の定ルシアちゃんとローナちゃんに出会い、二人を守ってあげたいと思った。だって二人は、私とどこか似ているような気がしたから…」

「そうか…」

俺は迷っていた。ここで彼女の考えが間違っていると否定するべきなのだろうか? それともあえて肯定すべきなのか。

「ねえ雄一君」

「ん?」

「私、間違ってるのかな」

「え、あ、いや、それは…」

「答えられないって事は、私間違ってるんだね」

「そういうわけじゃ…」

「だったら教えてよ。あの時のように答えを…」

「それはできない」

「どうして!」

「お前が決めた事なんだろう。だったらそれを貫き通してみろよ。貫き通した後に、答えは見えてくるはずだから」

千代の行動があまりに予想外だったので、俺には彼女に特別な言葉をかけてあげる事は出来なかった。間違っているのかなんて、俺には分からない。彼女が決めた答えなら、それを貫き通した先に答えは見えてくるだろう。だから…。

「分かった…。私自身で答えを出してみる」

「それがいいよ。それよりもそろそろ皆の所に戻ろう。待たせたら悪いだろうし」

「うん…」

俺はごく自然に彼女の手を繋いだ。微かにだが彼女の温もりが伝わってくる。

「雄一君…」

「さあ、行くぞ」

俺と千代は手を繋いだまま、皆の所に戻って行くのであった。

続く


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