表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十和の時  作者: 樹月
PR
1/10

楽しみと絶望

あなたは知っていますか?

この学校の伝説を・・・。


挨拶が飛び交う中、走って登校してきたのは十和。

十和は中学、高校と横に並ぶ学校、S校に通う17歳、高校2年生。

顔はまだまだ幼く、中学生とよく間違われる。


授業開始時間は8時30分。

十和が走っているのはまだ7時50分だ。


毎日7時45分に学校に着く十和は、朝から楽しみにしていることがある。

7時40分に校門を入ると、毎日まったく同じ時間に中学2年生の男の子に出会う。

名前はイツキ。

十和が高校に入ったときに初めて見かけ、一目ぼれ、高校1年生の9月から付き合っている。

でもこれは親しい友達以外には内緒にしている。

ただ、恥ずかしいだけで。


十和がついたのは学校最上階の図書室。

ここから学校全体が見渡せる。

向かいにある中学では、窓際に座るイツキが見える。

校門ではそろそろ登校してくる生徒が見える。

その中にまぎれる雅先輩。生徒会長だ。

十和はイツキを想いつつ、ひそかに雅先輩にあこがれていた。

雅先輩は、素敵な彼女が他校にいるらしい。ということを

全校生徒が知っていた。

ただただ、あこがれな人。

毎朝、イツキと挨拶をし、雅先輩歩いているところを見てから教室へ向かう。

唯一の楽しみだ。



放課後、帰宅部の十和は玄関先でイツキと雅先輩を見つけた。

一緒に歩いているのは、イツキも中学の生徒会長だからだ。

イツキは愛想もよく、決め事なんかになると一番に頼られるタイプ。

そこは十和もよく知っていて、尊敬する部分だ。


母性本能出まくりの十和。

実は甘えたがりの、寂しがり。

お姉さん的存在にはなりたくないけど、意地っ張りだから

どうしてもそうなってしまう。

イツキも普段気を張っているせいか、十和にはお姉さん的存在で

いてほしいと思っているみたいだ。

十和が雅先輩にあこがれるのはそのあたりからもきている。


「十和!何帰ろうとしてんの?!買出し行くよ!!」

後ろから声をかけたのは、同じクラスの依織だ。

帰宅部の十和は帰ろうとしていたが、依織につかまった。

文化祭まであと2週間というのに帰ろうとしていた十和。

当然つかまる。


イツキと雅先輩が一緒にいるのはそのせいだ。

生徒会が実行委員もかねるので、イツキは忙しく、

すでに1ヶ月まともに会って話しなんてしたことがない。

自分が暇なのに年下のイツキが忙しいなんて

なんとも言えない寂しさだ。


自分の好きなほかのことをして

気をまぎらわせようとしても、十和には趣味がない。

と、いうよりイツキでいっぱいいっぱいになって

ほかのことが考えられない。

家に帰り、待っているのはバイトのみ。

バイトしながらも、頭からイツキは離れてくれない。

なんて寂しいんだろう。


今日は依織がつかまえてくれたから、十和は少しホッとしている。

一人、バイトもない日に家にいても仕方がないから。

S校へ入るため、親の反対を押し切り、県外から受験してきた十和は、

アパートも自分で借り、生活も学費も自分で出している状況だ。

家にいても一人だし、依織にかまってもらえるのはうれしい。


「で、うちのクラス何するんだっけ?」


学校にいる間はまじめに寝ている十和は、

自分のクラスの出し物も知らなかった。


「何言ってんの!!喫茶店だよ!!」

「ぇ。メイド?」

「・・・」


黙る依織。少し十和にはついていけないようだ。


「ま、そうなんだけどさ」

「ぇ。マジで?」

「うん・・・」

「超楽しそう。イツキも執事にならんかな〜」

少しずつ妄想に走る十和。

もうこうなったら誰にもとめることはできない。


電車を降りて駅前に出る。

「とりあえず、あれ食べない?」

十和の指さしたのはもちろんアイス。

痩せの大食いの十和は、好き嫌いめちゃくちゃいっぱいあるくせに

食べれるものはイツキよりも量を食べる。

その小さい体のどこに入るんだというくらい食べる。

「そんなものどうでもいいから。布探しに行くよ!」

基本そんなに食べない依織は十和を置いて

ずかずか行ってしまった。

十和がそれに気づいたときには、すでに依織は布屋さんの前に立っていた。

「ぇ。メイドの衣装布から作るの?」

「らしいよ。理恵が作るんだって。このメモの通り、買ってきてって」

「スゲー」

理恵は、ホッケー部のエース。

ここへはホッケーの推薦で入ってきた。大学もきっとそのまま

推薦で行くに違いないというくらい強い。

ま、見た目も強いけど。

でも、理恵は天然なのか、すごくそぶりがかわいい。

離したくないくらいかわいいのだ。


「たっだいまー」

もう一度学校に戻った二人は、

教室のドアを勢いよくあけた。

十和は気づかなかったが、意外に文化祭一色になっていた。

喫茶店で使うコップやお皿などがすでに

用意されて、あとは飲み物、食べ物ぐらいを用意すれば

いつでもお店を開ける状態になっていた。

「あれ、理恵は?」

「部活だよ、部活」

「ぇ。いつ作るの?暇ないじゃんね」

顔をあわす十和と依織。

二人で大きなため息をついた。

結局わたしらがやらんなんのか、と。


さっそく、型紙から取り出す。

サイズをいくつか作らないといけないから面倒だ。

MLで作ると、十和は小さいからでかいままになってしまう。

どうしても妥協はできない状況だ。

「十和、これ使って」

手渡されたものは、メイドさんになる子の採寸の用紙だ。

なぜか十和だけ抜けている。

いつの間に、と思ったが、いつもチャイムとともに走って帰るから

自分だけ採寸されてなかったことに気づいた。

まぁ、自分のは依織に頼めばいいから。

「てかさ、わたしそんなに裁縫得意じゃないんだけど」

「大丈夫!十和ならイツキくん見たらがんばれるっしょ?」

「ぁー。まぁ、たしかに」

「ほら、あそこ見て!」

依織が指さした先には、雅先輩とイツキが背中を向けて立っていた。


一緒に立っていたのは、生徒会長書記3年の立花先輩だ。

超キレイですごく優しくて、仕事もできて

文句つけようがないほど、素敵な人。


「ぁ!正志!理恵まだ終わんないの?」

「さぁ・・・。そろそろ迎え行ってくるわ」

「はいはーい。戻ってきてよー」

正志は理恵の彼氏。超仲良くて、帰宅部の正志は毎日

理恵の部活が終わるのを待っている。

朝も二人仲良く朝練にあわせて来るし。

「十和。ちょっとあれ、やばめだよ」

「ん?」

「バンッ!!!」

思わず窓を両手でたたいた。

立花先輩がだんだん雅先輩よりイツキに近づいて、イツキの腕をつかんだ。


数分そのまま見ていたが、イツキが立花先輩の腕を振り払うことなく、

そのまま3人で話し込んでいる。


これ以上見ても、機嫌が悪くなるだけだ。

目をそらし、一生懸命型紙を切っていく。

黙々と。

「ねぇ、依織。そろそろ別れたほうがいいと思わない?」

「何言い出すの。」

「ずっと思ってたんだけどさ。わたしお姉さんの態度なんて取れないしさ」

いきなり弱気になる。

恋愛とはここまで女を弱気にさせる。

「何言ってんの。イツキくんと十和、お似合いよ」

少しの息抜きに書いてしまいました。。

内容めちゃくちゃでごめんなさい。。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ