第37章
最高の地位は、最高に煩わしい問題とずっと無縁でありつづけることはない。大きなチャンスには大きな責任が伴うからだ。しかしユージンは明るくこの新しい仕事に取り組んだ。これが、自分がやめようとしている仕事よりもずっと難しいことはありえないとわかっていたからだ。確かに、サマーフィールドはものすごく仕えづらい男だった。つまらない小言を言い、際限なく変更を要求し、ずけずけと酷評することで、ユージンの動揺しない善良な性格を打ち砕き、サマーフィールドの協力と援助なしでは問題をうまく処理できないことをユージンに思い知らせようと全力を注いだ。しかしそんなことをしてもユージンのもっといい資質を引き出すことしかできなかった。彼の自立心、逆境での冷静さ、やる気がほとんどない時でさえずっと熱心に働ける能力は、全面的に鍛えられて成長した。
「じゃ、幸運を祈るよ、ウィトラ」ある日の朝ユージンが、やめるからその旨を通告したいと伝えると、サマーフィールドは言った。
「私のことなら気にする必要はない。やめたいのなら、いてほしくないんだ。早ければ早いほどいい。やめることを延々と悩むことに興味はないんだ。そんなことをしても何にもならんからな。やめたいのなら今日中に仕事を片付けてくれ。後任は私が見つける」
ユージンは相手の冷淡さに腹が立ったが、真心の笑顔で応えるだけにとどめた。「なんでしたら少し……一、二週間……くらいは働きます。どんな形であれ仕事に支障をきたすことはしたくありませんし」
「いや、いらん、いらん! お前はうちの仕事とは関係がなくなるんだ。自分の道を進むがいい、幸運を祈ってるよ!」
「餓鬼めが!」と思ったが、ユージンは握手を交わして、残念ですと告げた。サマーフィールドは平然と笑った。ユージンはさっさと身辺整理を済ませて出て行った。「やれやれ、ようやく地獄を抜け出したぞ!」とやめた日には言ったが、サマーフィールドには随分世話になっていたことをユージンは後になって気づくときがきた。サマーフィールドはユージンに最高で最大限のことをやれと強制したものだが、それ以前にそんなことをした人はいなかった。それは彼の性格、精神構造、風貌そのものに表れていた。もう臆病でも神経質でもなく、かなり大胆で意志が強そうに見えた。嵐の海を航海してきたので、ささいなことを恐れなくなっていた。小さな嵐が実際に彼を怖がらせることはなかった……もう絶対に怖がらせることはできなかった。ユージンは戦うことを学んだ。これはサマーフィールドがユージンのためにした偉大な功績だった。
カルヴィン出版の社風は根本的に違った。ここは割と平和で静かだった。カルヴィンは弱者を棍棒で殴りつけて、小さな困難を乗り越え、自分の道を切り開いてきたのではなく、数少ない大きなことを考え、その巨大さと新しさに物を言わせて、社員に自分と自分たちの道作りをさせようと打ち込んできた。彼は大物と正直者を信じた……彼は最も大きくて最も正直な人を見つけることができた。彼は何かを、彼を惹きつけたおそらく完璧を目指す性向を、ユージンの中に見た。
この新しい取り決めの手続きはすぐに終わった。とても魅力的な人であるという最近広まった噂に先を越されたが、ユージンは新しいすてきな職場入りを果たした。編集長のタウンゼンド・ミラーには最高の心温まる態度で歓迎され、集まったスタッフには最高に友好的な態度で迎えられた。ユージンは自分が、シカゴ支社の八名や、全国津々浦々……西部の奥地から南部、南西部、カナダの北西部……を巡回する営業担当者は言うまでもなく、このフィラデルフィアだけで約十五名の有能な広告担当者をかかえる部門の最高責任者になったことを自覚して息を呑んだ。彼を取り巻く物質的な環境は、サマーフィールド広告にいたときよりもはるかに立派だった。この人たち全員の考えは、ビジネスを追求し、〈週刊北アメリカ〉の広告欄をまだ試していない成功した商人と製造業者に興味を抱かせる提案をして、広告主と週刊誌がお互いに有利な契約を結んで、出た結果に応じた信用を獲得して維持することだった。〈週刊北アメリカ〉は、斬新で魅力的な編集方針のおかげで、すでに週五十万部の発行部数を確保し、急速に部数を増やしていたので、これをやるのはあまり難しい仕事ではなかった。ユージンがすぐに気づいたように、これが価値のある結果が得られる提案であることを広告主に示すのはほとんどの場合で難しくなかった。新しい広告の方法をどんどん提案できるユージンの生産力と、最も扱いづらい相手の前にとても魅力的な計画を提示するときの彼の人当たりのいい話の進め方と愛想のよさと、会議で部下からアイデアや提案を引き出す彼の能力を持ってすれば、彼が自分の立場を守り通せなくなる危険はまったくなく、むしろ目覚ましい活躍を見せる運命だった。
ユージンとアンジェラは、快適さと洗練さを備えた安定した態度と思われるものの中に落ち着いた。ユージンは自分に大きな支障をきたさず、周囲の人たちとの摩擦はほとんどなく、彼自身がとても満足できる方針に沿ってスタッフを再編成することに成功した。以前サマーフィールド広告で一緒だった数名が今も彼と一緒にいた。彼らを連れてきたのは、カルヴィンが求める共感できる関係と健全な理解の精神を植え付けられるとわかったからだ。ユージンは、サマーフィールドが実はもっと少ない資金で自分の思いのままに遂げていた進歩を遂げていなかった。しかしその反面、この会社は裕福で、サマーフィールドが実践し、今も自分に課さざるを得なかった奮闘を求めも期待もしなかった。この会社の企業倫理は高かった。道徳的に正しいやり方と、いい給料と、誠実なサービスを信条としていた。カルヴィンはユージンを気に入った。彼がここに来てしばらく……一年くらい……してから、彼と忘れられない会話をした。これはユージンの記憶に残ってとても彼の役に立った。カルヴィンは、彼の長所と短所をはっきりわかっていて、一度ビジネスマネージャーのフレデリクスにこう言った。「あの男のいいところは、アイデアがすぐに出てくるところだ。いつだって持っている。私が知る限り、挑戦することに最も意欲的な男だ。彼には想像力がある。自分が果たせない約束をしないよう、頭を冷やして考えるようにおさえておく必要はあるがな。それ以外、彼には何も問題が見つからない」
フレデリクスは同意した。彼もユージンを気に入った。物事を円滑に進めるためにできる限りのことをした。しかしもちろんユージンの仕事は本人の専権事項であり、彼が自力で解決すべきものだった。昇給を機に、カルヴィンは彼に言った。
「私はこの一年あなたの仕事ぶりを見てきました。約束どおりにあなたの給料を上げることにします。あなたは優秀な方だ。あの席に座る人に私が求めて課している優れた資質をあなたはたくさんお持ちだ。しかし多少欠点もある。気分を害さないでほしいんだが、私の立場の人間は、常に一家の長である父親みたいなものだから、補佐役は息子も同然なんだ。相手が私に興味を持ってくれるから、私も相手に興味を持たねばならない。今、あなたは立派に仕事をやっている……とてもよくやっていますよ。でも、あなたにはひとつ欠点がある。これがいつか問題を引き起こすかもしれない。あなたは少し熱中しすぎです。私は、あなたが立ち止まって十分に考えているとは思いません。あなたはたくさんのアイデアを持っていて、それがあなたの頭の中で蜂のように群がっている。そして、あなたは時々それを全部いっぺんに外に出してしまうから、それがあなたの周りをブンブン飛び回って、あなたやあなたに関係がある他のみんなを混乱させるんです。アイデアを減らすのではなく……そんなことは言うつもりはありませんが……もっと上手にコントロールできるようになれば、あなたは本当にもっと優秀な人間になるでしょう。あなたは一度にやりたがることが多すぎるんです。ゆっくりやりましょう。時間をかけてください。時間はたっぷりあります。あなたはまだ若いんです。考えることですね! 迷ったら私に相談しに来てください。この仕事ではあなたよりも私の方が古いんです。できる限り力になりますよ」
ユージンは微笑んで言った。「そのとおりだと思います」
「そうだとも」カルヴィンは言った。「そして今、もうひとつ話したいことがあります。少し個人的な問題なんだが、気分を害さないでほしい。私はあなたのためを思って言っているんです。もし私に人を見る目があるなら、そして時々私はあると自負しているんですが、あなたは最大の弱点をかかえた人です……いいですか、だからといってそれを裏付ける証拠は何も、これっぽっちも、ないんですが……あなたの最大の弱点は、女性方面というよりはおそらく豪華なもの全体への愛着です。その中でも女性がやたらと目立つかもしれません。普通はそうですから」
ユージンはほんの少しだけ神経質に怒りをにじませて顔を赤くした。というのは、リバーウッドの一件を過去のものとし始めた頃から、自分はここで……実際はどこででも、細心の注意を払って慎重な態度をとっていたと思ったからだった。
「どうして私がこんなことを言うのか、あなたは不思議に思うだろうが、私は二人の男の子を育てたんです。二人とももう死にましたが、片方が少しあなたに似ていました。あなたは想像力がとても豊かだから、それが仕事だけにとどまらずに、服や慰労、友人、娯楽を考えるときにも働くんです。付き合う相手には気をつけなさい。保守的な人たちに限るといい。あなたには難しいかもしれないが、現実的には、これがあなたに一番いいんです。私の観察と直観が正しければ、あなたはそういう人だ。そういう人は……美しいもの、女性、見栄え……何にでも自分の理想を求めて我を忘れます。今、私は女性を禁欲的に否定しているんじゃありません。でも、女性はまだあなたにとって危険な存在です。基本的に、本物の冷酷な実業家の素質があなたにあるとは思いません。でもあなたはすばらしい補佐役です。率直に言うと、あなたより優秀な人間がこれまでにあの椅子に座ったことはないし、座ることもないと思います。あなたはずば抜けて優秀だが、あなたの能力そのものがあなたを不確かな存在にしています。あなたはキャリアの入り口に立ったばかりなんです。この追加の二千ドルはあなたに新しいチャンスを切り開くでしょう。冷静でいてください。賢い人たちには近寄らないことです。微妙な女性を近づけてはいけません。あなたは結婚しているんです。ご自分のためにも奥さんを大事にして欲しいと思います。そうしたくなくても、そのふりをして保守的なグループの中に踏みとどまることです。どんなスキャンダルにも巻き込まれないように。もしも巻き込まれたら、私との関係は絶対にお終いです。これまでに私は何人もの優秀な人たちと縁を切らねばなりませんでした。彼らがわずかなお金に目が眩んだり、どこかの女性、あるいはたくさんの女性に入れあげたからです。あなたはそんなふうになってはいけません。私はあなたのことが好きなんです。あなたが活躍するのを見たいのです。できるなら、感情を抑制してください。気をつけてください。考えてください。私があなたにできるアドバイスはせいぜいこれくらいです。幸運を祈ります」
カルヴィンは手を振って退室を促し、ユージンは立ち上がった。相手がどうやって自分の性格をこれほどはっきり見抜いたのかユージンは不思議だった。そのとおりであり、そうであることを自分でわかっていた。ユージンの心の奥の考えと感情は、この男の見えるところにはっきり書かれていたのだ。大企業の社長にふさわしい人物だった。カルヴィンは人の心を読むことができた。
ユージンはオフィスに戻って、この訓戒を胸に刻むことにした。いつも冷静さを保ち、正気でいなければならなかった。「でも、僕だってもうそのくらいのことはわかる十分な経験を積んでいると思うんだが」と言ってユージンは頭からこの考えを追い払った。
給料が一万二千ドルに引き上げられたこの年と翌年、ユージンは破竹の勢いだった。ユージンとミラーは以前よりも親しい友人になった。ミラーはユージンにとって価値のある広告のアイデアを持っていた。ユージンにはミラーにとって価値のある芸術と編集のアイデアを持っていた。二人は社交の場で一緒にいることがとても多かったので、時々仲間たちから「カルビン・キッズ」とか「注目の双子」と呼ばれた。ユージンはミラーと一緒にゴルフを習ったが、覚えるのが遅くて全然上達しなかった。そしてテニスも習った。ユージンとミラー夫人、アンジェラとタウンゼンドは、よく自宅のコートかミラー邸まで出向いてペアを組んだ。 自動車や馬を散々乗り回した。ユージンは、大好きになっていたダンスパーティーとか、ディナーやレセプションで、魅力的な女性、それも特に若い女性に出会った。ウィトラ夫妻とミラー夫妻はとても多くのイベントに招待された。しかしミラー夫妻が気づいたように、ユージンは彼の妻のタイプより聡明なタイプの女性にはるかに望まれることが、徐々に本人にもわかってきた。
「いやあ、彼はなかなかの切れ者ですね!」という声がいろいろな方面で聞かれたかもしれない。褒め言葉はそこで終わることが多かった。アンジェラについては何も言われないか、後になってから、あまりぱっとしない方ね、と言われるかだった。アンジェラに魅力がないとか価値がないとかそういうのではなかった。「でもね、おわかりでしょ、あなた、あの方じゃ相手になりませんもの。あなただって他のご婦人方を相手にする調子で、あの方を相手にはできませんでしょ」
子供がいればユージンは落ち着くかもしれない、という思いつきをアンジェラが初めて真剣に考えたのはこの頃だった。二人は今ならひとりやそこらは十分に養えたはずなのに、また、ユージンのさまざまな感情的過ちが、目を覚まさせる何かの重しが必要なことを示していたのに、アンジェラは自分にこの試練を課すという考えに心の中でずっと反対していた。実を言うと、若い頃に姉の子供たちと一緒にいた経験のせいで、心の中でいつも子供の存在と結びつけられていた世話や心配とはまた別に、アンジェラは結果をはっきりと恐れていた。アンジェラは母親が、ほとんどの女の子は幼児期のうちにちゃんと健康な母親になれるかどうか……つまり子供を産むかどうか……がはっきりわかる、と言うのを聞いたことがあった。彼女の記憶では、母親は一度、あなたは授かりそうもないわねと言っていた。これをユージンに話したことはなかったが、自分には無理なんだと半分信じていた。そして、授かることがないように慎重に自制していた。
しかし、この数年ずっとユージンを見守り、近頃の心境の変化を見て、成功が彼に与えた影響を感じるとアンジェラは、ユージンに影響を与えてコントロールするためにも、自分の身に大きな危険と負担がかからないなら、子供を持ちたいと心から願った。ユージンは子供を愛するようになるかもしれない。それに伴う責任感が効果を発揮するだろう。世間はこういう環境で彼が慎み深い行動をとることを期待するだろうし、彼はおそらくそうするだろう……彼は今、世の中の意見にとても従順だった。恐怖と焦りがかなり強く影響していたので、アンジェラは迷いながらずっとこれを考えた。そしてすぐには何もしなかった。時々子供の問題を話してくれるいろいろな女性の言うことを聞くうちに彼女は、子供を……少なくとも一人か二人……持たないのは大きな間違いかもしれない、自分が持ちたければ持てる可能性は大いにある、と判断した。フィラデルフィアでよくアンジェラを訪ねたサニフォア夫人……彼女とはミラー邸で会った……は、たとえ第一子を産む普通の時期を過ぎても産めるものよ、と教えてくれた。夫人は産んだ女性をたくさん知っていた。
「ねえ、ウィトラさん、私があなただったら、お医者さんに診てもらうわ」ある日、夫人は提案した。「お医者さんならわかるもの。あなたが望むなら、きっとできるわ。世の中には絶大な効果がある食事療法とか運動の方法がたくさんあるんだから。あなたさえよければ、いつか私の主治医に会わせてあげる」
アンジェラは、好奇心からと、いつかこの問題で行動を起こしたくなったときに備えて、そうすることにした。そして診察してもらった医師から、間違いなくできると所見を告げられた。厳しい食事療法に従わなくてはならない。マッサージのようなことをして、筋肉は柔らかくしないとならない。それ以外は明らかに健康で正常な状態であり、耐え難い苦痛を味わわずにすみそうだった。これはアンジェラを大喜びさせて心を癒やした。これは主人を殴る棍棒と縛る鎖をアンジェラに与えた。アンジェラはすぐには行動を起こしたがらなかった。これはあまりにも重大な問題だったから考える時間がほしかった。しかしこれが可能だとわかってうれしかった。それでもユージンが目を覚まさなかったら……
ユージンはサマーフィールド広告で働いていたときも、その後このフィラデルフィアのカルビン出版で働いていたときも、巨額の、しかも毎年上がる給料を受け取っていたにもかかわらず、あまり貯金をしていなかった。アンジェラは彼の収入の一部が、彼女には十分に安全だと思えたペンシルバニア鉄道の株式と、彼女とユージンがいつか住みたいと思っていたニューヨーク近郊のニュージャージー州アッパーモントクレアにある二百×二百フィートの土地に投資されるように手配済みだった。ユージンの仕事絡みの活動はかなり個人的な出費を必要とした。バルタスロール・ゴルフクラブ、イエール・テニスクラブ、フィラデルフィア・カントリークラブ、さらに似たような団体に入会するとそれまで考えないでよかった年会費がかかったし、ツーリングカーではなく控えめな自動車を持たねばならないのが明らかだった。しかしこの短い経験はいい教訓になった。車は彼の収入に全然釣り合わない途方もない出費になることがわかった。延々と修理代を払い続け、しぶしぶ運転手に給料を払い続け、車の外観に取り返しのつかないダメージを与えた事故に遭ったあとで、車をあきらめることにした。どんな用事のときでも車は借りることができた。そのため、贅沢はそこで終わった。
また、不思議なことに、この頃、どういうわけだか西部の実家の影がかなり薄くなっていた。ユージンはもう二年近く実家に帰っておらず、アンジェラはフィラデルフィアに来てからは、家族の者といえばデイビッドにしか会っていなかった。三年目の秋に母親が亡くなり、アンジェラはいっときブラックウッドに里帰りした。翌年の春にはユージンの父親が死んだ。マートルはニューヨークに引っ越した。夫のフランク・バングスが、ニューヨークに重要なショールームを持つ西部の家具会社の関係者だったからだ。ユージンが聞いた話では、マートルは精神的に参って、クリスチャン・サイエンス教会に入信した。シルヴィアの夫、ヘンリー・バージェスは長年勤め上げた銀行の頭取になり、父親の急逝を機に父親の新聞〈アレキサンドリア・アピール紙〉を売却した。マリエッタは、本人の口ぶりでは、ユージンに金持ちの夫を紹介してもらうために来年フィラデルフィアに来ると約束していたが、マリエッタはもう正式に婚約していて来年ウィスコンシンの裕福な材木商と結婚することになっている、とアンジェラが内緒で教えてくれた。みんなはユージンが順調にやっていることを聞いて喜んだが、芸術家としてのキャリアの途絶を全員が残念がった。広告マンとしてのユージンの名声は高まりつつあった。そして彼は〈週刊北アメリカ〉の編集方針にかなりの影響力を持っていると考えられた。そして成功した。




