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ではレオ様の最後の勘違いを解決していきましょう。


私は固まってしまっているレオ様に優しく微笑みながら、レオ様の手を取った。


レオ様は顔が真っ赤になってしまいました。


手を握っただけで赤くなるなんて、この方ピュアすぎますわね。


いけないいけない、誤解を解かないとですわ。


「レオ様、レオ様が勘違いしているお話の事ですが、確かに私はレオ様が、私の外見をよく見ていることを認めましたわ。」


そういうと、レオ様は先程までは顔が真っ赤だったのにまた悲しい表情に戻ってしまいました。


「やはりそうなのか・・・・。ティアは、ずっと俺が外見しか見ていないと思っていたのか?」


レオ様の握っている手の力が強くなった。


緊張されているようですわね。でも、私の愛情表現はそんなにわかりにくかったかしら?


「レオ様、まだこの話には続きがありますわ。」


「?」


レオ様は首をかしげて私の方を見てきましたが、首をかしげていかにも頭の上に?マークが浮かんでいることがわかる表情可愛すぎますわ。


「レオ様は、私のその言葉を聞いてその場を離れたようですが、私はその言葉の後に『確かにレオ様はよく私の顔の表情を見ていますが、私の内面の変化を誰よりも理解してくださるのはレオ様だけです。ですから、レオ様は私の外見と内面両方を見てくれる私の大切な婚約者ですわ。』っとその方に伝えましたわ。」


この私がレオ様の悪口を言わせたままにしておくものですか。


レオ様の素敵なところを言って悪口なんか言えないように精神をできる限り削ってあげましたの。


精神力を削ったのは秘密ですけどね。


「レオ様がそのまま最後まで聞いていてくだされば、きっとそんな勘違いは起きませんでしたわ。ですが、レオ様に不安を与えてしまったのは私の責任ですわね。ごめんなさい、私は昔からずっとレオ様一筋ですわ。」


レオ様の顔をみながら私はとびっきりの笑顔で私の想いを伝えました。


すると、レオ様が泣いてしまいました!!


「レオ様!?どうしたんですの!?私何かまずいことを言ってしまいましたか?」


「いや、安心したら涙が勝手に出てきたんだ。」


そっとレオ様の涙を絹のハンカチで拭いて差し上げました。


「ティリーシア」


レオ様に名前を呼ばれた私はレオ様の目を見ようと体勢を整えようした時、レオ様にいきなり手を引かれて私はあっという間にレオ様の腕の中におさまった。


「レオ様?」


「ティリーシア、私のティア。愛している、これからもずっと俺の隣で笑っていてくれないか?」


レオ様の言葉に今度は私が涙を流してしまった。


ずっとレオ様を思ってきましたが、態度で示してくれることはあってもレオ様が言葉にしたのは今回が初めてでした。


態度で表してくれていましたので、好かれていることはわかっていましたが言葉で直接聞いて私自身一つ分かったことがあります。


私も好かれている理解はしていても不安だったということ、言葉というのはこんなにもうれしいものだということですわ。


先程まで婚約破棄の危機にあり、心には大きな穴が空いていたのにレオ様の一言で塞がってしまいましたわ。


私もレオ様に伝えなくては・・・。


私はレオ様の背中に手をまわしギュッと抱き返し、レオ様の耳元で


「私もレオ様を愛しております。ずっとお側に置いてくださいませ。」


そうつぶやいた。













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