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神滅者  作者: おまめ
神話
12/37

微差

神とは、絶対である。


触れることすら許されない存在。


だが――それを滅ぼし、力を奪う“例外”が現れた。


そのものは止まらない。


ただ前へ進み、神を越えていく。


そして今――


その先へ踏み込む

そのものは思考する。視覚を封じたまま、音や振動、空気の流れから敵の位置を捉え続ける。


だが決定打がない。このままでは削られ、いずれ破綻する。必要なのは火力でも精度でもない。“確定”――一度成立すれば覆らない状態。


そのものはそれを持っている。だが、そのままでは使えない。だから組み替える。


『複製』を発動し、『pétrification』を再現する。だが得られたのは劣化した権能、『偽・石化』。


条件は“十五秒間、視認され続けること”。致命的な欠陥。本来なら成立しない。


だがそのものは視覚に依存していない。ならば“条件”を作ればいい。


そこで使うのが統合権能『封緘』。対象との関係を強制的に固定する力。接触した瞬間から“関わり”は継続する。


つまり、視線と同義の状態を作り出せる。


そのものは躊躇なく『封緘』を発動する。関係が固定される。


同時に『pétrification』が襲う。不可逆の侵食。身体が軋み、感覚が削がれていく。


それでも止まらない。動きは封じた。条件は満たした。あとは時間。


だが進行は想定以上に速い。このままでは間に合わない。


『超越』を発動し、自身を引き上げることで石化への耐性を作る。侵食は遅れるが、それでも足りない。誤差程度。


さらに『解放』。石化という現象そのものに干渉し、発動条件を歪める。


“十五秒”という制約を圧縮する。結果――八・四秒へ短縮。


だがそれでも届かない。


八・四秒後、そのものの石化は八十七%。相手の石化も始まるが、僅かに遅い。


その差が致命となる。


そのものは理解する。このままでは負ける。


『超越』の出力をさらに引き上げる。身体は限界に近づき、崩壊と石化が同時に迫る。


それでも止めない。必要なのはあと一瞬。


だが結論は変わらない。届かない。わずかに足りない。


そのものは気づく。これは出力の問題ではない。構造の問題だ。


同じ手を重ねても覆らない。ならば変えるしかない。前提そのものを。


石化は進む。時間は削られる。


それでも――思考は止まらない。

第12話いかがでしたか?

もしかしたら負けるかもしれない、、そんな展開となってきました


次回もお楽しみに!!

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