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ほーむるーむ

翌日


この日はアルシー達の初めての登校日である


「アルシー! おはようー!」


朝一番にシルベリータがアルシーの部屋に突撃してくるのは最早日課、この部屋の住人達は彼女の声で一日が始まる


「あら、おはようシル。 今日も早いわね」


「うん! あ、ミーナもおはよう!」


「シル、おはよう! あれ? ルーネはどこかしら?」


「シルー早いよお……」


ルーネは一歩遅れてアルシーの部屋に入ってきた


「ふふ、ルーネもおはよう、朝から大変ね」


「お、おはようございます! え、そんことないですよ」


ルーネはまだ慣れない様子であいさつをした


というのも


(昨日、お母さんから聞いた話……ほんとうなのかな……)


アルシーとシルベリータが店を探索していた間、母親から貴族にまつわる話を聞かされていたのだった


「そう? ルーミア、私達は今から行くわ。 ルーネの店に手紙を渡しておいてね」


「はい! あ、あのお爺さんですけど、今朝の連絡でもう領を出発したらしいです」


「はや! そう、それなら後三日というところね……」


(ちょっとまって、今うちの家のこと話してなかった!!!!)


その場にいなかったルーネは何かわからない所で話が大ごとになっていることを感じていた


「アルシー! 早くいこ!」


「もう、シルそんなに急がないで。 じゃあ行ってくるわ」


「はい、お気を付けて!」


================================


アルシー達が学ぶ部屋は学校の最上階に位置している


その階の中心には校長室があり、職員室がその周りを囲むようにある


学校の構造は円形で中心に近づくほど学年があがる


「ここね……」


「うん!」


(ミーナ、ため口聞いていいのこの二人だけだからね!)


(ルーネ? え、ええ分かっているわよ)


「じゃあ入るわよ!」


そこに居たのは


「あ、みなさんおはようございます、私一人でしたので非常に寂しかったですよ」


ルイスだった


「取り巻きと一緒に来ればよかったのに」


「いえ、彼らはSクラスではないのですよ」


「え?」


「このクラスの構成は貴族4人と平民6人ですので」


「そうなんだ」


「余談ですが、私が一部屋使っている関係でそのもう一人の貴族であるカラフィナ公爵の娘のマリエール様も一部屋らしいですね」


「え? 女子って私たちだけじゃなかったの?」


「どうやらそうでなかったみたいですね、それに彼女は公爵の末娘で妾の子らしいのでいろいろとあるみたいですね」


「ルイス……貴方、そういう事は」


「失礼、アルシーにしか言ってませんので」


「え?」


「だってよ、シルベリータとか見てみろ」


「え? …………そういう感じかい」


シルベリータ達はルイスにあいさつした後、部屋が珍しいのかわいわい言いながら部屋の中を探っていた


その会話の内容だが


「な! これ何よ!」


「ミーナ? どうしたの?」


「どうしたも、こうしたも、この魔導書いくらすると思ってるのよ!」


「えっとー、これ先生が書いた本だね! 先生は確か……白金貨1枚って」


「ふぇえええ! そんなにしたの!」


「ルーネ……知ってたんじゃないの?」


「いや……光魔道の本って珍しいの、だから最低でも金貨100枚って聞いたことがあっただけで噂話って思っていたの……」


といったように主に値段の関連である


「まあ、彼女とも仲良くしてやってくれないか?」


「一度も会ったことの無い人の事なんて約束できないわね」


「確かにそうなんだが……」


「どうかしたの?」


「どうやらカラフィナ公爵は俺とマリエールとをくっつけたいらしい」


「へえ、で?」


「俺は彼女に会った事は何度かあるんだが……少し心配でな」


「そういう事、まあ出自とかを考えるといろいろと想像はできるわね」


「すまない」


「でも、それだとこのクラス構成は素晴らしいものがあるわね」


「ああ」


「まあいろいろと力は働いてるのでしょうね」


「俺の家だろ、カラフィナ公爵だろ、それにフォンダー候とジャンヴァルディ候か……確かにこの顔ぶれのクラスに入りたいと思う貴族は少ないな……」


「でしょ? だって、私たちに嫌われたらそれで終わりよ」


「確かに、俺の家は最も権威があるし、カラフィナ公は代々宰相を排出する名家、ジャンヴァルディ候は今は財務大臣、フォンダー候も俺の親父がやっている軍事大臣と内政大臣の次官、まあこれに対抗できるのはドルイ殿の父親で外務大臣のロンガル公爵とアーシャ殿の父親で魔法大臣のホーエン公爵ぐらいだし、その2家は俺たちと同世代の子供はいないらしいからな」


「まあね」


「国王陛下もその全ての家と懇意ときている、まあ想像するに易くないな」


「まあこのクラスに入れられた子羊役の平民の子たちの素性も洗ったけど見事に黒い噂一つない子たちだけだったわ」


「確かに」


「まあこれだとAAAクラスの子といろいろありそうね」


「あそこはこちらのとばっちりとうけて見事に混沌としたクラスだ」


「陸軍大将と海軍大将と空軍大将の子が一緒って何のいやがらせよ」


「まあな」


「それに外務次官と財務次官の子も一緒よ! 何? あそこに国でも作るの?」


「実は……王族もいる」


「はあああああ!」


「適正がぎりぎり足りずAAAだそうだ」


「いやいや、それでもこっちでしょ!」


「学園曰く『レベルを下げるのは結構だが、そのレベルに見合う能力が無いものに上のクラスへは行かせない』だそうだ」


「なんてこった」


「まあ、あのクラスの人数50人、半数は貴族で半数が平民、まあヤバいだろうな」


「ちょっと待って……この流れって完全に私たちがストッパーになれってことじゃ……」


「陛下からお前宛の手紙を預かっている」


「な、なんだと……」


アルシーの顔に既に生気はない


「そんな顔しても無駄だぜ」


「くそ! えっと『アルシー殿 この手紙を不思議に思うかもしれないわね、それかルイス殿との会話からある程度は分かっているのかしら? 単刀直入に言うわ 貴方達に私の姪のルルの事を守って貰いたいの 彼女はまだ貴族世界の混沌を知らないわ でもあの子のクラス…… 知っていると思うわ そうよ だからなの 頼んだわ あ、これは別に前の事の趣向返しとかじゃないわよ 今度お茶会開くからその時にでも顔合わせさせるわね じゃあね』って」


「ちょっとまて、貴方達って俺も数に入ってやがる!」


「くそっ、あの人絶対根に持ってる!」


「どうした?」


「いや、なんでもない」


「お茶会の招待状も貰っている4枚だ」


「……私と、お前と、シルと、マリエール様」


「正解だ」


「逝きたくない!」


「ニュアンスが違う気がするが……俺もだ」


「はあ」


「明日だそうだ」


「…………は?」


「これ」


「今日一日でマリエール様と仲良くなれと?」


「らしい」


「無茶ですって!!!!」


「どうしたのアルシー?」


「え、ああ、シル後で話すわ」


「そう?」


「声掛けけてきたけど何かあった?」


「探検終わったからおしゃべりにきたの!」


「そう、じゃあそうしましょうか」


そうして5人でおしゃべりしているうちにこのクラスの生徒がどんどん入ってきた


彼らは知っている、このクラスにどんな人が所属しているのか……


(まだ死にたくないよ……)

(どうしてこんな)

(平民どうしの部屋は良かったけど)

(胃、胃が痛い……)


彼らは良くも悪くも10歳の平民の男の子である


そんな彼らの目の前にはこの国の最高権威の子供たちが居る


そうなるもの可笑しくない


そして、彼女が入ってきた


(はあ、どうしてこんなクラスなんかに……、私はこんな高貴な方々と一緒に居るべきではないの……平民の子と一緒に居る方が楽なの……)


凄く沈んだ顔をしていたのだった




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