帰路
アルシー達が去った後のマーレ城
フォンダー一家はアルシー達の見送りをしていた
「いやはや、やはり先輩は嵐のようなお方だよ」
「ふふ、そうね、アルシーちゃんも興味深いわ」
「アルシー!」
「そんなに楽しかったのかい?」
「うん!」
「それは良かった」
「それにね! アルシーが私の誕生会に来てくれるって!」
「ほう、それは良かったね」
「うん!」
(さてと、ドルイの他誰を招待すべきだろうか)
ヴァレンスは少し考え込んでいた
「どうしたの? お父様?」
「いや、なんでもないよ」
「ふーん」
「そろそろ中へ入りましょお菓子を作ったのよ」
「え! ほんとう! お母様!」
そういってシルベリータは駆けて行った
「ふう」
「どうしたの?」
「いや、アルシー様の事だよ」
「ふふ、そうね」
「ドルイ、お前の娘は何者になるんだろうな」
この時、フォンダー候が感じていたのはただ単に他の5歳児よりも成長が早いということを大げさに言ったに過ぎない
彼が予感じみたものを感じていた訳ではない
「お母様! 今度はどんなお菓子を?」
「ふふ、これよ」
「何これ?」
「シュークリームというお菓子よ」
「へえー」
「まだ完成品の味見をしていないからおいしいかどうか分からないのだけど」
「私が食べる! お母様のお菓子おいしいもん!」
「ほんとう? じゃあどうぞ」
「いただきます!」
はむはむ
「どうかしら……」
「お、おいしい!」
「そう、よかったわ」
(羊もどきのミルクしか手に入らないから、ちょっと怖かったのよね、食べてみましょうか)
はむはむ
「あら、ほんとう」
(案外いけるわね、もっと癖があるかと思っていたのに)
「今度の誕生会にだそうよ!」
「そうね、考えておきましょう」
(彼女が食いつくかどうか……ふふ)
マリナは微笑んでいた
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それから少し経った後のルクトリンゲン城にて
「母上! 今帰りました!」
「あら、お帰りなさい」
「帰ったぞ」
「あら、ドルイ、少し話があるの」
「む、なんだ?」
「すぐに終わるから」
「そうか」
「じゃあ、ご飯にしましょう」
「うん!」
「ああ」
さて、夕飯の後ドルイを襲うのは何なのだろうか
一つだけわかることがある
それは……
(私に連絡もよこさずに泊り? ふふふふふふふ)
彼女がとても怒っていたことである




