戦火のオンミツ地区
ハットリ老はオンミツ体育大学のコンピュータ室を、急遽アトロス軍対策本部とした。
諜報部門のメンバーを大学に招集し、アトロス軍の情報収集を指示した。
また組織が保有しているスペースシップの補給と武装を命令した。
今後、予想される戦闘と惑星ケプラーへの人の移動を行うためだ。
過去のアトロス軍との戦いの教訓から組織は日々着々と武器と移動手段の準備をしていた。
一方、アトロス軍では、惑星タウ軌道を統括するコマンダー・ヨシモトの命令により、特殊部隊の降下が始まっていた。もちろん目的地はニュージャパン市のオンミツ地区だ。
隊員は戦闘用スペースシップに乗り込み完全武装の状態で次々に大気圏に突入してゆく。
隊長のキャプテン・ノエミが先頭のスペースシップで指揮をとっていた。
キャプテン・ノエミは特殊部隊では珍しい女性の隊長だ。ME出身で年齢も若い。
その容姿は端麗でコードネームは「レッド・マス」。深紅の蛾と呼ばれていた。
ニュージャパン市では既に、駐留しているアトロス軍地上部隊の活動が始まっていた。
コマンダー・ヨシモトの指令により二個師団がヒロとマーティの探索に投入された。
人物の探索のみならず、明らかに軍事力でもってオンミツ地区を蹂躙する作戦だ。
このアトロス軍の動きに素早く反応した部隊があった。惑星タウ所属の連合軍だ。
連合軍の指揮官は、主力部隊をすぐにオンミツ地区に派遣し、空軍にもスクランブルを要請した。
またアトロス軍の作戦について、UCPO、全宇宙刑事警察局に通報し支援を求めた。
UCPOはその名前の通り、広大な宇宙を横断的に管轄する警察組織だ。
ハットリ老はオンミツ地区上空で旋回する戦闘機を見て、すぐタウ連合軍に連絡をとった。
そこで今回の事件の経緯を説明し、協力してアトロス軍に対抗する約束を取り付けた。
しばらくしてアトロス軍のスペースシップが数機、オンミツ地区に降下してきた。
先頭を切って降下してくるのは、あの「レッド・マス」のキャプテン・ノエミだ。
連合軍の二機の戦闘機がこれを迎え撃つ。
しかしノエミのスペースシップの性能は圧倒的に連合軍の戦闘機に勝っていた。
連合軍の戦闘機はあっという間に撃ち落とされてしまった。
惑星タウの連合軍は、アトロス軍の攻撃開始を確認し、全機に反撃命令を下した。
後続のアトロス軍戦闘艇も参戦し、ついに連合軍の戦闘機との全面的な戦闘が始まった。
一方、地上でもアトロス軍と惑星タウの連合軍の部隊によるもみ合いが始まっていた。
地上兵器アームド・スーツも投入され、いろいろな場所で爆発が起こり人々が逃げ惑う。
平穏だったオンミツ地区は、あっという間に激しい戦火につつまれた。
ハットリ老は、女性や子供、老人など非戦闘員を優先して脱出させた。
戦闘員として前線で戦うのはイガ・コミッティの忍者達だ。彼らは忍者として修行を重ね高い戦闘力を持っている。
それぞれ武器をとりエアカーやアームド・スーツにのって戦闘地域に向かった。
またある者は地下にある秘密ドックから戦闘艇で飛び立っていった。
空中戦は、当初惑星タウ連合軍が劣勢だった。
敵は宇宙空間でも活動できる高性能スペースシップだ。
特別に訓練された兵士達は、操縦技術、攻撃精度どれをとっても一流だった。
しかし、イガ・コミッティの忍者達が操る戦闘艇が参戦してからは状況が一変した。
「こちら、オンミツ地区私設空軍、インフィニティ・ギャラクシー・エアフォース、通称チームIGA」
「惑星タウ連合空軍。聞こえるか」
「私はチームIGA雷鳥隊、隊長のプロセシオン。これよりアトロス空軍への攻撃を開始する」
コンタクトしたのは、あのプロセシオンだ。
忍術競技会の1回戦でマリーと戦ったオンミツ体育大学の教員だ。
彼はスペースシップの操縦にも精通し、チームの隊長の役割を担っていた。
「こちら、惑星タウ連合空軍アンドリュー少尉だ。参戦に感謝する」
すでに惑星タウ空軍の戦闘機の多くが、敵の戦闘艇により撃ち落とされていた。
「弐号、参号、続け!」
プロセシオンが叫ぶ。
「弐号機、カイル。ロジャ」
「参号機、ベス。ロジャ、ザッ」
プロセシオンが戦闘空域に到達してすぐ、アトロス軍のスペースシップとの戦いが始まった。
逃げ惑うアトロス軍の戦闘艇を執拗に追尾し、プロセシオンは早々と三機を撃墜した。
弐号機、参号機も攻撃を開始し、アトロス軍の最新鋭機を追いつめる。
実はプロセシオンを含め、カイルとベスも卓抜したユニバース・センスの持ち主だった。
特殊部隊の猛者といえど彼らには簡単に行動が予測できた。次の行動がわかれば追いつめるのは容易い。
しかし敵の中の1機だけは特別だった。コードネーム「レッド・マス」のノエミだ。
ルージュの機体で、コックピットには蛾をモチーフにしたデザインが描かれていた。
血にまみれた戦場を飛びかう毒蛾。ノエミにふさわしいデザインだ。
初の戦場で敵の戦闘機を撃墜したときに、彼女のユニバース・センスが目覚めた。相手の断末魔がノエミの眠れる能力を呼び覚ましたのだ。
その後ノエミは人間離れしたスペースシップの操縦で、次々に武勲を立てる。
そのノエミのスペースシップが、プロセシオンの前に立ちはだかった。
プロセシオンはノエミのするどいセンスを感じ取っていた。
「こいつは感覚保持者だ! 私が相手をする。弐号、参号は他の敵を!」
「弐号機、ロジャ」
「参号機、ロジャ!」
カイルとベスはノエミの機体から距離をおき、できるだけ他の敵を誘導した。
プロセシオンは自分のユニバース・センスを完全解放する。
ノエミも敵の能力を感じユニバース・センスを解放、ふたりの機体がにわかに発光しだす。
ノエミの機体は赤い光りの粒子を放っている。まるで毒蛾が鱗粉を撒くように粒子が舞う。
プロセシオンの機体はノエミの粒子に包まれてしまった。
プロセシオンは粒子を振り払おうとキリモミ飛行をしたが、粒子はまとわりついたままだ。
そして粒子はプロセシオンの感覚を破壊しはじめた。
まずノエミの機体がぼやけて見えるようになった。
真い空は、絵の具をこぼしたように様々な色が広がり、風景も歪んで見えるようになった。
「くっ! どうなっている?」
プロセシオンは何度も目を擦ったがもとには戻らない。
しかも大きな雑音も耳に入ってくるようになった。シンバルを叩いたような音、管楽器をでたらめに鳴らしたような音。
これではスペースシップの操縦などできはしない。
「おまえも、なかなかのセンスの持ち主のようだ。だが!」
ノエミは機体を翻し、プロセシオンに照準を定めレーザーを放つ。
プロセシオンはロックオンされた警報を聴き、ぎりぎりのところで回避した。
何発かのレーザーはプロセシオンの機体をかすめた。
プロセシオンは意識を集中して敵の気配を探る。
プロセシオンは思い立ったように機体を近くの湖に向けた。
僅かな視界でオンミツ地区最大の湖、レイク・シノビを見つけ出し、池の中に突っ込んだ。
大量の水しぶきが湖面から跳ね上がる。
プロセシオンは機体を回転させながら、そのまま潜水していった。
機体表面からノエミの撒いた粒子が離れていく。
プロセシオンに見えていた幻覚は霧が晴れるようになくなり、耳の雑音も聞こえなくなった。
ノエミは湖上空を旋回している。プロセシオンが出てきた所でとどめを刺すつもりだ。
「カイル、ベス、聞こえるか?」
「はい。隊長」
二人が同時に答えた。
「これより、敵隊長機に対して雷鳥の術を仕掛ける」
「我が機はレイク・シノビの湖底にいる。上空では敵隊長機が旋回中だ」
「カイル! お前はレイク・シノビ上空にいる敵隊長機を湖から引き離せ!」
「ロジャ!」
カイルは若いが、戦闘機の扱いは隊長のプロセシオンより優れている。
シミュレーションでも、模擬弾での実機訓練でも、いつもカイルがトップの成績だ。
ただプロセシオンは、忍術、剣術など忍者としての能力や、若者をとりまとめ牽引するリーダーシップに秀でているため、隊長としてチームIGAを統率してる。
敵隊長機が高い戦闘能力をもっている事は、プロセシオンとの戦闘を見ても明らかだ。
また敵は強力なユニバース・センス保持者ということもカイルは感じ取っていた。
カイルもまた独自のユニバース・センスを持っていた。
カイルの場合は、特に空中戦や宇宙空間などを立体的に把握する能力に優れていた。
ユニバース・センスも人により個性があり、様々な特性があることが知られている。
カイルのそれはスペースシップを扱う時に突出した能力を発揮するのだ。
普通なら、プロセシオンと渡り合う強敵に恐れるところだが、カイルは心躍らせていた。
「この敵からは特別なセンスを感じる・・」
カイルは遠い過去に味わった事のあるような、甘美なセンスを感じていた。
今はそれが何かわからなかったが、本能的に気持ちが昂揚するのだ。
「ベス! 残りの敵を引き離し、レイク・シノビに来い。敵隊長機の隙を見て合体する!」
「ロジャ!」
敵の隊長機以外の戦闘機は、カイル、ベスの二人でほとんど撃墜していた。
カイルの機体が戦闘空域を離れレイク・シノビに向かう。
ベスはカイルが離脱できるよう、残りの二機の敵機をうまく引きつけた。
そうこうしている間にベスは更に敵を一機撃墜してしまった。
ベスはあと一機もほどなく撃ち落とすだろう。
アトロス軍の特殊部隊もチームIGAの精鋭の前では、赤子の手をひねるに等しい。
カイルの機体がレイク・シノビに近づく。それを悟ったノエミも戦闘態勢を取った。
カイルとノエミによる激しいドッグファイトが始まった。
カイルはノエミの機体に近づけば近づく程、彼女の強力なユニバース・センスに反応した。
「なんて強力な能力者なんだ。これは女性のセンシストか?」
カイルはハンサムな顔をニンマリさせながら操縦桿を操る。
相手のユニバース・センスとよぼど波長が合うようだ。
カイルには、相手の考えが手に取るようにわかった。息づかいまでも聞こえる。
しかし、それはノエミにとっても同じだった。
「この感覚は何だ?」
カイルは敵だったが、なぜか古くからの知り合いのような感覚を持つ。
ノエミは不思議に思いつつも不快さは感じなかった。
カイルがレイク・シノビに近づいた時、ノエミも相手が能力者であることはわかっていた。
カイルはノエミの機体に対して発砲。弾はそれたが急旋回してノエミを誘う。
作戦に従い、レイク・シノビからノエミの機体を遠ざけるためだ。
ノエミはカイルの追撃のため舵をきった。カイルの思惑通りの展開だ。
ノエミは執拗にレーザー攻撃を繰り返すが当たらない。
ノエミとその機体の実力からすれば、この至近距離で撃墜できない機体はあまりない。
カイルはノエミの攻撃パターンがあらかじめ分かっているかのように攻撃をかわす。
まさにミリ単位の見切りだ。そしてノエミもなぜか相手が攻撃をかわす事が分かっていた。
二人の戦いはとても不思議だった。
そう、お互いにピアノを連弾するような、激しく抱き合っているような、そんな戦いだ。
カイルは攻撃を受けるたび、この上ない喜びを感じた。体中の毛穴が開き髪の毛が逆立つ。
カイルがノエミを引きつけている間に、プロセシオンはレイク・シノビから飛び出した。
そしてベスの機体もレイク・シノビに向かっていた。
カイルはいまだノエミと空中でダンスを踊っている。
「よし。カイル、ベス。合体する。カイルは敵機をできるだけ引き離せ」
「ロジャ、ザッ」
ベスが答える。
「ロジャ。でも隊長、引き離せって言っても、この敵、相当手強いですよ」
カイルがぶつぶつ言った。その声は昂揚している。
「カイル、大丈夫だ。お前ならできる」
プロセシオンは適当なことを言いながらカイルを励ます。プロセシオンもカイルの実力は知っているが、ノエミが強敵なのも知っている。
カイルは思い立ち、ノエミをできるだけレイク・シノビから引き離した後、渾身のユンバース・センスで朧げの術を使った。
カイルの朧げの術は、長距離を瞬間移動できるわけではない。
しかも機体とともに移動するとなると相当センスを消耗する。だから一発勝負だ。
しかしノエミの目をくらますには十分な効果を発揮した。
ノエミの弾がカイルのスペースシップに当たる直前、カイルの機体が消えた。
そのすぐ後、カイルの機体はノエミの機体の後方に姿を現す。
カイルは急旋回をして一目散にレイク・シノビを目指す。
ノエミはカイルが消えたことに驚いた。そしてレーダーがカイルの機体を捕らえたときには、すでに遠く離れていた。
カイルが、プロセシオン、ベスの機体と合流しチームIGAが合体手順に入った。
三人の機体が光に包まれ、プロセシオン機は雷鳥の頭と首の部分、ベス機は左の翼、カイル機は右の翼の部分にそれぞれ変形した。
ノエミはまだ遠くにいて、すごいスピードでこちらに向かってくる。
「いくぞ」
壱号機の雷鳥の体の部分に、ベス機の左翼が合体し、続けてカイル機の右翼が合体する。
合体した機体は激しい光に包まれた。バチバチと放電を繰り返し雷の衣をまとう。
辺りの空が暗くなり雷雲が立ちこめる。
チームIGAの三人は輝く光と雷の衣をまとった雷鳥となった。
「受けてみよ。チームIGA、雷鳥の舞」
しかし、そこにカイルが口を挟む。
「プロセシオン、直撃は避けてくれないか。彼女は知り合いかもしれない」
カイルは咄嗟に知り合いという言葉を使った。
実際にはノエミと会った事もない。しかし戦闘の中でただの敵とは違う何かを感じたのだ。
だからプロセシオンに直撃は避けてほしいとお願いしたのだった。
どうしてもその人と会ってみたい。いや会う事が宿命だ。とカイルは思っていた。
カイルの切実な願いに、プロセシオンはやってみよう、と言ってくれた。
ノエミは合体した雷鳥の機体を見て、目を見張った。
三人のユニバース・センスがシナジー効果により増幅されその機体を突き動かしている。
ノエミは既に他の友軍が全機撃墜されていることを知っている。
単機撤収も考えたが、全ての部下が撃墜され、隊長の自分だけ逃げ出す事はできなかった。
意を決したノエミは自分の機体を雷鳥の機体に向けた。
チームIGAの雷鳥の機体のコントロールはプロセシオンが握っている。
カイルとベスは意識を集中して、プロセシオンの意識とシンクロすることに務めている。
ノエミも意識を集中した。ノエミの機体も赤黒く光る。チラチラと鱗粉状の粒子が舞い始めノエミの機体の後ろに筋を作っている。
ノエミの機体は一直線にチームIGAの雷鳥の機体に向かっていった。
ノエミは自分の機体が持っている武器の全てを、敵機に向け一斉に発射した。
レーザー・ビーム、物理弾のバルカン、ミサイルが雷鳥を襲う。
なんと、雷鳥の機体はそれらの攻撃を正面から受けた。
しかし眩しい光と雷に包まれた雷鳥の機体には、それらは全くの無力だった。機体表面の雷雲が強力なシールドとして機能している。
ノエミの執拗な攻撃を受けても、雷鳥はスピードが落ちず、更に加速しノエミを襲う。
これまで翼を広げ飛行していた雷鳥は翼を閉じ、ついに最高スピードに達する。
光と雷の衣が雷鳥の後に長い帯をつくる。
暗雲に包まれた空は豪雨になり、雷鳴が轟いていた。
「カイル、ベス! いくぞ! 最終雷鳥!」
ノエミは必死に回避行動をとるが、輝く雷鳥からは逃れられない。
あわや正面衝突という所だったが、プロセシオンはうまくコックピットとの衝突を避けた。
ノエミの機体のボディ部分は大破して、先端のコックピットがポキリと折れた。
コックピットに座っているノエミは脱出する様子がなかった。衝突の衝撃で意識が無いようだ。
コックピットはそのまま放物線を描き、地上に向かって落ちていく。
カイルは無意識のうちに心の中で叫んだ。
「ノエミ! 急いで脱出するんだ!」
カイルはなぜか知らないはずのノエミの名前を叫んでいた。
カイルの脳裏にノエミの操縦席の様子がフラッシュした。カイルの意識がノエミの体に流れ込む。このときカイルとノエミがセンス・リンクした。
カイルは意識のないノエミの腕を動かし、操縦席の脱出レバーをつかんだ。
そして渾身の力で脱出レバーを引く。
「ピッ!」
レバーが上がり、コックピットから脱出ポッドが飛び出した。
パラシュートが開いた 脱出ポッドは、ゆっくりと風にのり漂いながら地表に落下してゆく。
脱出ポッドが抜け出たコックピットは激しい音と共に地面に激突する。
まさに間一髪だった。
三機合体して雷鳥の姿をしていたチームIGAの機体は、再び三機別々の機体に別れた。
カイルは即座に自分の機体をノエミの脱出ポッドが落ちた場所に向け、その近くに着陸した。
「ノエミ、しっかりしろ」
カイルは必死にポッドを覗き込み、涙を流しながらノエミに問いかける。
その気持ちはノエミに伝わったのか、ノエミはうす目を開いた。まだ混乱しているのか目の焦点が合っていない。それでもカイルは必死に語りかけた。
「良かった。生きていたんだね。はじめまして僕はカイル」
「さっき、命がけで戦った相手だよ」
カイルは脱出ポッドを開けようと操作パネルをいじるが、ロックは解除できない。
「ノエミ。君をどうしても助けたい。そこから出てきてくれ」
ノエミの目は相変わらず虚ろだが今度は真っすぐカイルを見ている。その青い瞳は涼やかで美しい。
ノエミはカイルの顔を見て安心したのか、ゆっくりとパネルを操作し始めた。
脱出ポッドのガラスの扉が音を立てて開いた。
「ノエミ、大丈夫かい」
カイルはポッドに頭を突っ込み、ノエミの顔に近づけた。
ノエミの甘い吐息がカイルにかかる。カイルは無上の幸福感を覚えた。自分の最愛の人に「再び」出会えたという幸福感を。
そしてそれはノエミも同じだった。
先程までこの男と戦い、命のやり取りをしていた。しかし、その中でもこの男をずっと昔から知ってると感じた。
二人は愛し合っていた・・。
それは今の時代ではない違う時代の二人。つまり過去や未来の二人が愛という絆で結ばれていたという確信だった。
輪廻転生。人は転生を繰り返すという。
ノエミとカイルは転生しているという意識はなかったが、相手が唯一無二の存在であることは心のどこかで感じていた。




