降臨 13
「なるほど、パワーは大したものだな。スピードも申し分ない」
「何をすました顔で言ってやがる!」
__バチバチッ!!ブワァッ!!
____バチバチッ!!ブワァッ!!
何度も何度も拳を叩き込んでくる。
が、その全てが妾の見えない壁に阻まれ、妾に届くことはなかった。
「クソッ!鬱陶しいな!」
「この程度で冷静さを欠いていては勝てるものも勝てんぞ?それ、次は妾の番だ」
先ほど、山の中の部屋でも使った電撃がキングゴブリンを襲う。
キングゴブリンの肌を這うように走り回り、バチバチとものすごい音を出しながら焼き焦がしていく。
「またそれか!もうそれは我には通用せんぞ!」
焼き焦がした場所がみるみる内に治癒していく。
まるで、さっき叩き潰したゴーレムみたいだ。
「なるほど、再生もすると。ではこれはどうだ?」
さっきのゴーレムのときと同じように、人差し指をキングゴブリンの左腕の付け根に向ける。
そして、指を上に向けるとそのまま勢いよく下に向けた。
__ズシャッ!!!
ドサッ!
「ぐっ……ぐわああああぁぁぁぁっ!!!」
その動きに合わせて、キングゴブリンの左腕が落ちた。
キングゴブリンも、あまりの痛みに叫び声を上げている。
しかし、よく見ると左腕の傷口は出血が止まり、何やら怪しくうごめいていた。
「なんだ?あれは」
不思議に思いさらに観察していると、そこから急に腕が生えてきた。
キングゴブリンは、左手で拳を作っては崩し、作っては崩しを繰り返して動作を確認している。
「すごいな。欠損まで治るか」
「フフハハハハハハッ!その技ももう通用しないぞ!さて、どうする?」
ニヤニヤとムカつく表情をしているキングゴブリン。
痛みで叫んでいたくせに生意気なやつだ。
妾は右手と左手の人差し指を、それぞれキングゴブリンの身体に向ける。
「いいだろう。なら、次はこれだ」
右から左へ。
下から上へ。
左下から右上へ。
人差し指を、ありとあらゆる方向に動かす。
ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!________
「あ゙っ!がっ!ぎっ!ぐっ!ぶえっ!ぶほっ!________」
その動きに合わせて、キングゴブリンの身体が細切れに寸断されていった。




