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公爵令嬢は、元魔王です?  作者: ゆー
本編 10
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白黒ハッキリつけましょう 24

「だって、普通に考えてみてください。無色だなんだと馬鹿にしてくるかと思えば、次の瞬間には手のひらを返して私に媚を売ったり、挙句の果てには私のために?……フフッ、笑っちゃいますよね」


「くぅ…っ!」



私の嘲笑(ちょうしょう)をたっぷりと込めた皮肉に、顔を真っ赤にして一丁前に恥じているみたいだ。



「さて、お話も終わったようですし、これで失礼しますね」



私は再び、出口に向かって歩き出す。



「……ちょっと待ってください!」


「…はぁ、まだ何か?」



再び呼び止められ、ウンザリしながら振り返る。



「……後で後悔しますよ…私たちの手を取らなかったことを…」



私のことをものすごい目つきで睨みつけてくる。


よっぽど、先ほどのことが頭にきているらしい。



「…後悔?私が…?貴方で……?フフッ」



その言葉に、私は思わず笑ってしまう。



「ムッ!何がおかしいんですか!」


「いえ、失礼。貴方があまりにもおかしなこと言うものでつい…貴方、お笑いの才能でもあるんじゃありませんか?」


「そんな訳ないでしょう!?私は何もおかしなことは言っておりません!」



さらに顔を真っ赤にして、必死な顔で抗議してくる女生徒。



「フフッ、真っ赤な顔をして、お可愛いこと」


「このっ!馬鹿にして!許さ__」


「そんなにご不満がおありなら、後でと言わず()後悔させてみては?」


「ないんだから__って、え…?それはどういう…?」


「決闘、しましょう」


「…………え…」



私の言葉に、女生徒は思わず口ごもってしまう。



「いい案でしょう?決闘して私に勝てば、偉そうな私の鼻を明かせる。その上、言うことを一つ聞かせることも出来ます。どうです?」


「いえ、それは、その……」



口ごもったまま、歯切れの悪い返事を繰り返す女生徒。



「なんですか?やらないんですか?」



シュッシュッと、手はイーリスを抱えてて使えないので足で蹴るマネをする私。



「いや、だってそれは……」


「なんですか、煮えきらない態度ですね。まあ、やらないならそれでもいいです。ただ__」



私は、模擬戦用の広場全体を見渡す。



「この子はもう私のものです。つまり、この子に何かあれば私のものに手を出したと見なしますので、もしものときは……容赦しませんよ?」



「ヒッ…!」

「うわっ…!」



あちらこちらからちょっとした悲鳴が聞こえる。



ちょっと忠告してあげただけなのに悲鳴を上げるなんて、失礼じゃありませんかね?

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