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# 新章 第一話 ## 「一年後に結婚相手を決めろ!?」

# 新章 第一話


## 「一年後に結婚相手を決めろ!?」


世界平和から三か月後。


ユウトは平和な朝を迎えていた。


……迎えているはずだった。


---


「勇者様、おはようございます♡」


リリナ。


「朝食できています」


エリス。


「お婿さんー!」


ルナ。


「お茶をどうぞ」


ミレア。


「本日の予定表です♡」


クロエ。


「早く起きなさい!」


アリア。


---


ユウトは思った。


(全然平和じゃない……)


---


そんなある日。


王都の大広場に呼び出された。


王様。


魔王。


グレイ。


騎士団長。


なぜか世界の偉い人たちが集まっている。


「なにかあったんですか?」


ユウトが尋ねる。


すると魔王が立ち上がった。


---


「勇者ユウト」


「はい」


「決めろ」


「何をです?」


---


魔王は言った。


「結婚相手を」


「はい?」


---


静寂。


数秒後。


ユウトの絶叫が響いた。


「なんでぇぇぇぇぇ!?」


---


ルナが飛び跳ねる。


「きたーーー!」


リリナがガッツポーズ。


エリスがメモを取る。


ミレアは顔を真っ赤にする。


クロエは微笑む。


アリアは剣を落とした。


---


魔王は続ける。


「このままでは世界が落ち着かん」


「そうですか?」


「毎日争っているだろう」


「それは否定できません」


---


実際。


先週はお弁当対決。


先々週は手料理対決。


その前は勇者の隣の席争奪戦。


王都の人たちは賭けまで始めていた。


---


王様も頷く。


「国際問題になっておる」


「そんな馬鹿な!」


「本当だ」


---


魔王は指を一本立てる。


「そこで提案だ」


「嫌な予感しかしない」


「一年」


「一年?」


---


「一年後」


「お前が結婚相手を決めろ」


広場が大歓声に包まれた。


---


「期限付き花嫁レースだ!」


「盛り上がってきた!」


「俺はリリナ派!」


「私はミレア様!」


「ルナ様だろ!」


住民まで盛り上がっている。


---


ユウトだけが頭を抱えた。


「誰か止めてくれ……」


---


その時。


アリアが前へ出る。


「いいわ!」


全員が見る。


「一年後」


「私が選ばれるから!」


---


「負けないわ!」


リリナ。


「受けて立ちます」


エリス。


「お婿さんは私のもの!」


ルナ。


「頑張ります!」


ミレア。


「楽しみですね♡」


クロエ。


---


こうして。


六人の花嫁候補たちによる、


前代未聞の一年が始まった。


---


その夜。


ユウトは庭で空を見上げていた。


「結婚か……」


今までは考えないようにしていた。


でも。


一年後には答えを出さなければならない。


---


すると。


隣に誰かが座った。


リリナだった。


珍しく静かな顔をしている。


「勇者様」


「ん?」


「私、本気だからね」


月明かりの下。


リリナは少しだけ照れながら笑った。


「一年後」


「絶対好きになってもらうから」


---


ユウトの心が少しだけドキッとした。


それは今までとは違う感情だった。


しかし彼はまだ知らない。


この一年で。


六人全員に、


本気で心を揺さぶられることになるのを――。


## 次回予告


**第二話「初デートは誰のもの!?」**


花嫁レース最初の勝負!


勇者とのデート権を懸けた大勝負!


そして最初に選ばれたのは――?


恋愛編、本格スタート!

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