怪しい図書館 中編 真
「これはとある怪しい図書館のお話。」
輪廻は大きく息を吸ったあと、続きを語りだした。
◇◇◇◇◇
「昔々、とある女の子は気がついたら大きな、大きな図書館にいました。そこで2人の少女と出会います。その2人以外に誰もいないすっからかんな図書館を不思議に思ったものの成り行きで本当に怖くない話をすることになりました。」
◇◇◇◇◇
「どう?面白い導入じゃないかしら?」
(なんて趣味が悪いのかしら)
「もったいぶらずにさっさと続きを話せよ。」
「ふふ、あなたは本当にこの話が聞きたいの?仕方ないわ。続きを読んであげる。」
◇◇◇◇◇
「その女の子はね話してるうちに気がついたのよ。2人目の女の子のお話が話しているお話が今の自分たちと同じ状況であると気がついてしまったのよ。女の子は震えた。自分の結末を知らされることを恐れた、バッドエンドを恐れた。話を聞くしかなかった、それだけが己の生きる道だった。」
◇◇◇◇◇
輪廻は間髪入れずに芽衣を追い詰める。
(何が怖い話よ。私はあなたを、この図書館を恐れない。)
◇◇◇◇◇
「そして最後に、その物語の結末について。お話していた2人の女の子は存在しなかった。その女の子はね、閉じ込められていたの。幻の都市伝説の図書館に。そしてね、迷い込んだその女の子はね⋯⋯。」
◇◇◇◇◇
「図書館に取り込まれて図書館の一部にされちゃったんだって!!」
ゾクッ
悪寒が走る。
(なんなの、この女は――
可解芽衣!!)
「これがこのお話の全貌、そうでしょう?」
「なぜそれを君が知っているんだい?」
「うさぎさんがくれた本に書いてあったお話だからよ。二人のお話はそれぞれの実話、いや、それぞれのというのも違うかしら。」
「⋯⋯私が黒幕だと気がついたのか?」
「その通りよ、千歳。さて、最後は私のお話だわ。最後になるのか、最期になるのか。どっちなんでしょうね。」




