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1118話 自ら上にあがる気のない連中


〜メグミside〜




 とはいっても、日常的にハラスメントを受け競争に晒されてきた神々なら、環境要因だけで精神崩壊することはないだろう。


 だが正確な〆切時間を教えられておらず、試験官であるアスタリア先輩の様子を見て判断することもできない状況ゆえ、さらに心理的負荷が加わった。



 人生に関わる試験で、「何分で終わるか。何人が合格するか」教えてもらえないようなものだ。


 問題解決の糸口が見つかっていればそれでも前へ進めるが、手掛かりなしでコレは辛い。



 結果……


<<<<<−−− バキッ! ボキボキッ! グシャッ! −−−>>>>>



 短期な神々は、誰に言われたわけでもないのに殴り合いを始めた。


 たとえ進む手立てが見つからなくても、ライバルを減らすことができれば自分の合格率が相対的に高まり、何とかなると考えたからだ。



 アスタリア先輩は「合格枠を設けている」なんて一切言っていないし、自分を上げるのではなく他者を引きずり下ろす属性だと、自ら行動で示すなんて……


 言動を見られる採用試験において最悪の愚行だが、それを愚行と理解している連中は、すでに「合格候補者」としてサーシャの面接を受けている。


 つまりアスタリア先輩のところにはゴミしかいない訳で……ちょっと負荷をかければこうなることは、最初から明らかだった。






 だがゴミの中にも小賢しいタイプはいるようで、探査を繰り返すうち、鍵のリポップ場所をザックリとだが予想できる者が現れた。


「あの神様、分かっていますねー」


「うん。これが短期リポップサイクルの弱点だよね〜。壊されてリポップすればする程、データが貯まってリポップルールを推測されやすくなってしまう」



 ルノーブル先輩の言うように、短期でリポップを繰り返せばそれだけでデータの数は何倍にも増え、推察の精度もグッと上がる。


 もちろん、その程度で100%解析できるようなプログラムで動いている訳じゃないのだが、ザックリと「リポップ確率が高い場所」を予想し……


 あらかじめそこに陣取って、リポップがきた瞬間、八つ当たりやケンカの余波で壊されぬうちに獲ることは、可能だ。



「欲しい人材かと問われると、より"要らない"んですけどね〜」


「うん。頭が切れるうえ、息を吸うように周りを踏み台にできる奴だからね。とはいえ、さすがに1階層は突破してくるかな?」



「そうとも限りませんよ。鍵破壊要員のゴーレム達は一蹴されるとして、ケンカから距離をとった一神だけが、あの中で敵の集中砲火を受けたたら……」


 確実に「コイツ、攻略の段階を進めやがった!」とバレ、自分もいい思いをしたいライバル達に集団リンチされるか、情報を吐かされて逝くだろう。



<<<<<<<<<<−−− ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザ……ッ! −−−>>>>>>>>>>


 この競争社会で目立てば「疎まれる」のは当然であり、コソコソ「一人だけ合格」なんてできる環境じゃないのだ。






 案の定、静かに動いて皆を出し抜き合格しようとした神は、下級神だった事もあってか集団リンチの的となり一瞬でボロ雑巾と化した。


 「喋らないならコレでも食っていろ」と、無数の汚い割れガラスを強引に口へ押しこみ、そのうえでグーパンの雨を降らせたり……


 足の裏限定で皮を剥ぎ「一定期間再生不可」の呪いをかける事で、先へ進めぬよう物理的に足を封じたあたりが、芸術点の高い"やりくち"だと思う。



 そしてガラスでズタズタに口内を切り裂かれ、もう立てる状態じゃなくなった「鍵の発見者:第一号」が情報をゲロったことで……


 それまで足の引っ張り合いをするしかなかった連中が、攻略の糸口を見つけることとなり、先へ進むべく動き出した。



 中にはボソ雑巾になった小賢しい神と私怨があり、この機会に恨みを晴らすべく、<ピー>の穴にもガラスを押しこみ……


 そのうえで上から何度も踏み潰し"内側からぶっ壊した"鬼畜者もいたけど、アイツは試験官が女性であることを忘れていると思う。



「絵面も心根も汚いんじゃ、問答無用で"不合格"じゃん。せめてズボンの上からやりなよ。僕は、モニター映像にモザイクかけてもらっているからいいけどさ〜」


 ダンジョンの外観がパッと見キレイだからこそ、ガラス肉になった<ピー>の悍ましさが強調されて、モザイク無しじゃゲロ吐きものだ。






 で……「リポップ式の鍵」が先へと進む鍵だと知った神々に、転機が訪れたかというと……そうでもない。


 皆鍵を探そうとはするものの、誰かが見つけると其奴がリンチ対象となり、ゴーレムの出番すらなく半殺しにされてしまうから。



 動かないボロ雑巾にした後、トドメにガラスを詰めこみ「神いなり寿司」を作る"職人"が毎度現れる件については、何と言っていいのか分からないが……


 突破口が掴めたのだから、せめて(一時的に)協力しろよと思う。


 奴等がいる場所はまだ1階層だし、どう考えてもゴールまで距離があるのだから、多少進む順番が前後したって合否に影響は出ないのにね。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
普段から上にやられてる分下級神の方が発見速かったか。 まぁそれ隠し切って条件達成できないからこそ未だに下級神なんだが。
うーん、予想をはるかに下回るクズ揃い… エロ神チームも大概だったけど、試験内容に含まれてないライバルとの殺し合いを自主的にやらかすとかなぁ。 とりあえず最初に攻略法を発見した奴をリンチでリタイアさせ…
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