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1095話 奉仕バイト




 悪知恵を働かせた<ブラック>と暇を持て余したルノーブルによって、メグミの知らぬところで"雑魚対策"は進み……


 面接担当のアスタリアに許可を取ったうえで、野心家(笑)の魔王達へメッセージが送られた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜招待状〜


色々あって、この度<サルトー区・ポルカト界>の代わりとして地獄世界と繋がっている<恵のダンジョン>に、数多の神々がお越しくださることになった。


格下の魔王でしかない我々が、神を直接見られる機会など早々ないため、機会を活かすべく「神々と間近で触れ合える仕事」を用意した。


仕事内容は、控え室で待機なさる神々の身辺のお世話をする……というものだ。


"召使い"と言えば、分かりやすいだろう。


あくまでも我々魔王が側に"寄らせていただく"のであり、神々からの要望で召使いを用意する訳ではないため、報酬は一般的な人間の時給程度しか出さない。


だがそんな事どうでもよくなる程のチャンスだし、上手くすれば直接言葉を交わす機会もあるかもしれないぞ?


早い者勝ちではあるが枠はそれなりに用意しているので、希望者は焦らずじっくり考えてから申し込みしてくれ。


神に奉仕する仕事である以上、途中でのバックレなど論外!


体調不良による職務放棄も許されんので、参加するならそのつもりでいるように。



byルノーブル


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 マトモな神経をしている者なら、「あっ! これ特級の地雷案件だ」と分かるが、実力もないのに移籍を企てるバカの視点だと話が変わってくる。


『おぃ、これチャンスだぞ!』



『ようやく俺達に風が吹いてきたぜ!!』


『召使いって事は、食事を運んだり足を揉む仕事もあるんだよな? そこで話しかけて気に入ってもらえれば、アッという間に移籍で出世街道へ……!!』



 邪神<ウグリス・ヴァンヘルム>に支配されていた頃、彼等は搾取につぐ搾取で地獄を見たはずなのに、どうして他の神が善良と思えるのか?


 それも一度っきりの奉仕で、運任せで担当することになった神に気に入られ、その懐に入って出世街道爆進なんて……


 冷静に考えてあり得ないし、それを前提に動こうとするポジティブ思考がヤバ過ぎる!



 だが絶好のチャンスと言っても、さすがに彼等も"搾取見え見えの労働条件"には憤慨し、ここぞとばかりにルノーブルの悪口を垂れた。


『あのアンデッドマン、我等<魔王>の事をなんだと思っているのか!? 幾らでも生み出せるモンスターとは違うのだぞ!』


『普通に考えて、人間1万と同程度以上の賃金は出すべきだ。代わりがきかない仕事なのをいいことにナメ腐っている!』



 彼等の言うとおり、ルノーブルが提示した賃金は「魔王の時間単価」に全く見合っていない。


 しかし……文句を言おうにも、「早い者勝ち」と明記されている以上、交渉しているうちにチャンスを逃す可能性があるうえ……


 その気になれば、幾らでもメイド型オートマタを用意できる<農民><小鬼>同盟が、労働条件を改善する公算は低かった。






『仕方ない。一旦条件をのんで申し込もう! 他所の神様に取り入ることができるなら、安いもんだ!』


『そうだな。アンデッドマンへの仕返しは、移籍後に神様経由でおこなってもらえばいい。どうせあの引きこもりは、移籍できずこの世界に永住確定だからな』



『惨めでちゅね〜。先輩にあたるモンティート達はおろか、後輩のメグミにもあっさり序列逆転されて、今じゃ裏方の雑務要員? 情けなさすぎる』


『そう言ってやるな。奴はもう二度とダンジョンから出られない、本物の引きこもりなんだ。朽ちていくだけの老害に、言葉をかける価値……あると思うか?』



『ねぇな〜。だからこうやって裏でセコセコ俺達の賃金をケチり、小遣い稼ぎしているのかも』


『あり得るな。モンティートやメグミも胡散臭い男だが、アイツ等はそういう所をケチらない。案外<農民>同盟も、内部で亀裂が走ってんじゃねぇの?』






 言いたい放題だが、彼等が渋い労働条件を提示されたのは、単に"元々働く気がない無能"だからである。


 一応バイト募集の形をとっているから、最低限の賃金こそ提示したものの……ルノーブルとて、働かないクズに金を恵んでやるなどゴメンだった。



「お前等に払う予算はないが、お前等の器を用意するコストは相応にかかっているんだよ。まったく……担当者が俺だとわかった途端、好き勝手言いやがって」


 神システム経由でハッキングしたモニタの前で、悪口三昧するバイト応募者を眺めつつ、ルノーブルは彼等の器となる"不滅霊"の調整を開始。


 もうすぐサンドバッグとなる彼等に、ショック死しない範囲で神々のシバきの衝撃が通るよう、各種パラメーターをいじって"お仕置き仕様"にした。



 もちろん、調整ミスで器がバグる可能性もゼロではない。


 だが、所詮は無能魔王。


 死んだところで誰も困らないし、遺族に損害賠償を求められる事もないので、匙加減はテキトーである。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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