1072話 イッちゃってるぅ!
〜上級神<ネズミ>side〜
<--- キンキンカンカンガキンガキン!! --->
『痺れるぅ〜! その漢気、憧れちまうぜ!』
『いいから貴様も戦え! どうして私だけ矢面に立たされて、貴様は背後から"言葉のみ参戦"なのだ! 憧れるなら、貴様もさっさと体を張れ!!!!』
『エネルギー切れしちまった俺が<ゴサン>の援護に加わっても、かえって足手まといになるだけだぜ〜。それだけお前はスゴイ! 頑張れ! 頑張れ!』
『ふざけんなっ! いくら"皆から憧れられるスタイリッシュな働き方"を誇りに思っていても、仕事の全押し付けとセットじゃ霞むっつーの!!!!』
いいから黙って働けよ、カス。
テメェがさっき使った<供物無限徴収>は、一回きりの"奥の手"だって……もうバレているんだ。
有効な手札を使い切ったテメェを倒せば、俺は"下民チーム"との盟約を果たしたことになり、豪華な手土産付きでここから脱出できる。
躾がなっていない傘下のクソ共に反抗されて、<ゴサン>に続き"搾取のビックウェーブ"に乗れなかった以上、俺が助かる手段はコレしかねぇんだ!
『(下民あがりのくせに好き勝手やりやがったメグミ達も、いずれは躾けて身の程を弁えさせなければならんが、その前にボコるべきクズは山程いるからな)』
順序立てて行動しないと手が回らないので、省エネできるところは省エネして、サクッと殺り"生き残った報酬"を勝ち取る!
『(ぶっちゃけ、闇神が死んだ以上ここに留まる理由なんてないし……派閥領まで帰れれば、俺の勝ちは確定なんだ)』
討伐軍メンバーは、地獄世界でも勢力が大きい派閥主で構成されたチームだったため、そこの"ラスト1"として生き残れば……
実質ライバルがいなくなり、派閥拡大によって「地獄世界No.1」になるチャンスが広がる。
『(競合が沢山いるレッドオーシャンな業界でしのぎを削るなんて、バカのやることだろう? それよりかは、ライバル不在の田畑を耕した方が建設的だ)』
<恵のダンジョン>で死んでいった元上級神の、派閥領の残骸も残っているから、支配権奪取ついでにそこの生き残りも奴隷化して……
いい感じに"新秩序"を構築し楽に支配できる、パラダイスな未来も見えるしな〜。
『よっ男前! ゴサン様、終わったら肩をお揉みしますんで片付けちゃってください!』
その"成功"がただゴマをするだけで手に入るなら、たとえ「下民あがりと手を組む卑怯者」と罵られても、構わないさ!
俺は、スマートかつインテリジェンスな働き方が好きなんだ。
だから途中過程がどうであろうと、最終的にプロジェクトが成功すればそれでいいし、一時の恥を耐え忍ぶ覚悟もある!
『(しかしまぁ、メグミの小僧も"先見の明"だけは確かだな。パワーゴリ押しで目立っていた<コピイ>や、調子が戻った<ゴサン>ではなく私と組むとは)』
密書に記されていた「討伐軍のキーマンは貴方様です。表立って目立ちはしませんが、誰よりも冷静でスマートな立ち回りをする。素晴らしい!」という褒め言葉は……
"終わりよければ全てよし"をモットーに、スタイリッシュな働き方を追求する私に相応しく、「組んでやってもいいな」と思わせた。
もちろんメグミは、急に成りあがって調子に乗っている小僧なので、私がブルーオーシャンズになった地獄世界を制覇し、No.1上級神になった暁には……
厳しく躾けなければならないが、栄達のキッカケをくれたことも事実だし、反省して私に隷属すれば、仲間と共に「小さな派閥」の立ちあげくらいは許す気だ。
上位者である私がチンを捨てて、目下のメグミ達が"チン有り"なんて納得できるものではないので、その際は奴等も断種処理するつもりだが。
『(しかしまぁ、"無能なライバル"ではなく"優位に立っている方"に味方するのは、安心感が違うな。奴等に背を見せても撃たれる心配はない!)』
げんに何度も隙を見せているが、メグミは裏切って俺を攻撃したりはせず<ゴサン>との戦いに集中したし、他の奴等も"最低限の仁義"は弁えている。
いつ後ろから刺されるか分からない関係だった、討伐軍での遠征に比べると、現在の環境は天国みたいだよ。
『(<ゴサン>討伐後は、俺専用の自販機をつくり祝ってくれる……と書いてあったし。予算気にせず高級な物を頼んで、ゴッソリ溜まった疲労を癒すぜ)』
その為にも……
『ゴサン様の動き一つ一つが輝き、まるでカッティングされた宝石のようです! 私にできる事など"荷物持ち"くらいしかございませんが、ぜひお役に立ててくださいませ!』
『そう思うなら働け! 荷物持ちが務まるなら肉壁にもなれるだろう! ヨイショすれば勝手に働く便利なコマ……って訳じゃねぇぞ、俺ぁよ〜!!』
何を言われようとヨイショを続け、<ゴサン>だけに肉体労働をさせて"奥の手"を無効化し、"俺の手柄"と分かるカタチで潰れしだい奴を始末する!
読んでくださり、ありがとうございます!
この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)
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作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






