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【第二章:闇の調査と元祖表裏卑怯 PART1】

本章の PART1


闇に触れて、知る。


ナガの決意は…

永禄十二年


ナガは、その『何か』

を前にし、一瞬固まり黙りこむ…


ナガは、以前彼から伝え聞いたわずかな言葉を静かに思い出す……



(しばらく前の事…)


ナガ勢力が堺を制圧し平定を進める中、

ナガは京へ戻り二条御所の建設を指揮していた。


そこに現れた運命の出会い、

宣教師フロイス。


彼は片言の言葉だがしかし、

ナガは興味を示し彼を呼び寄せた。


フロイスの語る、

世界の壮大さ。

日の本への長いルート。

ヨーロッパ諸国の軍事力。

神への信仰の違い。

仏教への違和感と現実。


ナガは童心に戻り、食い入るように耳を傾ける。


現実主義者の二人は思考も重なり合う。


「うむ、そうであろう…神は唯一なりと。 デウスのことわりで統べると申すか。」 


「日の本の神話は下らぬ。…神の子孫だと!?」


「ふん…ならば何故ゆえに、日の本の神はなんと貧弱なことか。 この世も統べれぬと申すか。」


晩廷…神でありながら、京の片隅で戦に怯え、暮らしは困窮している。


ナガは兼ねてから仏も疑っていた。

僧と言う名ばかりの醜悪な連中を…


修行と称して毎夜の宴会。

肉を喰らい、女を囲っては大酒を浴びる。


関所や高利子貸付で富を貪り、そうして得た莫大な金で武装する。



「なるほど、堺の南…か。神の子孫の墓?… 余が暴こうぞ!」



……思いだし、ナガはうなずく。

「ふむ、そうであったな。」




十兵衛がナガを見つめている。

「ナガ様…如何されました?

ここは禁地…故に、引き返されるべきかと。」



……ナガは我に返ると


「バテレンよ…

日の本の神、拝んでやろうぞ。」



「十兵衛。余に続けよ。」


ナガと十兵衛は、わずかな従者を連れ、堺の巨大なサカイ社へ小舟で渡る。


生い茂る原生林を突き進んだ最深部、石室へ続く扉を開けたナガの目に飛び込んできたのは……!


見たこともない、何より…その時代に在るはずのない形状の青銅器、甲冑、剣と、大陸の意匠が施された金細工であった。


ナガは金細工を掲げ、激しい怒りを孕んだ声で冷たく笑う。


「クク…。見よ、十兵衛。これが日の本の『八百万の神』の正体だ。」


「海を渡り、この地を切り取り、物語を捏造した異邦の残滓よ。」


「晩廷が守っておるのは神の血族ではない。隠蔽の歴史そのものだ!」


「申したであろう。比叡山の阿呆どもは民を欺き、貪り食うておるに過ぎぬと。おそらくは、この嘘を飯の種にしておるわ!」



十兵衛は 動揺を隠し、 

「……ナガ様、しかしこれは……」


「十兵衛、余はな、この偽りの神話に命を弄ばれる人間が我慢ならぬのだ!」


「嘘の神、嘘の血筋を守るために、これまでどれほどの民が、兵が、無駄な血を流して死んでいった!!」


「神の御心などという実体のない幻に縋らねば生きられぬほど、人間は脆弱ではないわ!」


そしてナガは更に語気を強め、


「余がすべての嘘を焼き払い、人間が己の足で立つ新しいことわりを打ち立てる。」


「神を殺し、余がその汚名をすべて背負うて座に就く。それが、この国を呪縛から解き放つ一番手っ取り早い道よ!」



まさに今…魔王と化してゆく瞬間!



十兵衛は震えが止まらなかった…。


ナガの瞳の奥にある、人間へのあまりに狂おしく深い愛に気圧倒されながらも、歯を食いしばる。


「……これは、知ってはならぬこと。知れば、もはや人として生きられませぬ……」


「案ずるな、十兵衛。ついて参れ。

余の覚悟を見届けさせてやろうぞ!」


「クク…まずは…朝倉じゃ。」

本章の PART2


ナガによる、

『元祖表裏卑怯』とは…


ご期待くださいm(_ _)m

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