㉗キントン雲に乗り隠里へ帰還
物語も最終場面に差し掛かりました。飛べない人間のユキたちのため、ネズミの国から助け舟。魔法のじゅうたんと、金東雲を掛け合わせたキントン雲でうぐいす姫の待つ隠里へ帰還します。ゆきんこゆきが、風の又三郎、風小僧、北風小僧の寒太郎の助けを借り飛行を支えています。
「今回の相手は今までの相手で、一番大変だったわね。」
「でもこれでもしかしたら、私たちは隠れ里に帰れるのではないですか?」
「えっ、本当!やっと帰れるんだ。」
「ミーも連れてってくれるかにやあ?」
「臼もお願いしたいでウッス。」
「でもどうやって帰るのか、それを考えないとね。」
「ゆき、飛梅、黒梅はもともとは隠れ里の住人だしそれに飛んで帰れます。だけどミーも臼も別の里の者、行き方が分からないし、飛べません。ユキはもちろん人ですから、道も分からないし飛べません。。私法師は、自力で帰れますが、飛べません、お椀の船なら乗れますが。」
「一緒に帰らないと危ないですものね。」
「こまったニャア。」
「打ち出の小槌で、飛行機とか気球とか出せないのかなあ?」
「ユキさんそれは無理でウッス。第一滑走路がありませんし、パイロットもいないでウッス。」
みなはしばらく黙っていました。その時足元で声がしました。
「もしもし、良かったらお手伝いしますチュー。」
「ネズミ!マオじゃないわね、子ネズミね。」
「にゃあんだ、おいしそうな子ネズミ、マオのプレゼントかにゃあ?」
子ネズミは慌てて
「違います、違います、私は子ネズミのチュー吉です。マオさんから頼まれてやって来ました。」
「マオから?」
「ハイ、私たちネズミ一族は、あやしの力が解けてネズミの国を再建することにしたのです。」
「ネズミの国?ネズーミー・ランドのことかな?」
「いえ、いえ、鼠浄土なのです。」
「まあそれはそれは、あなた方は浄土ネズミだったのですね。」
「はい、あやしの魔力に侵される前は、みな人々の幸せを願うネズミたちでございました。でちゅー。」
鼠浄土は、米を主食するとする日本の各地に伝わる民話です。良いことをすると、ネズミ鼠浄土に連れて行ってくれるというお話しなのです。
「マオ様は徐々に記憶を取り戻して、浄土再建のために隠してあった宝ものを整理してたのです。そこで遠眼鏡を発見されユキ様たちが困っていることに気がついたのです。」
「マオったら私のこと、心配してくれていたのね。(*^.^*)」
「それは違うと思いますが。」
法師は苦笑いをしながら言いました。
「そこで、魔法の乗り物を持って行くように言われたのです。」
「魔法の乗り物って?」
「はい、キントン雲でございます。」
みんな「キントン雲!?」
「はい!孫悟空のきんとう雲とアラジンの魔法のじゅうたんを、日本風にアレンジした乗り物です。」
そういうとチュー吉は呪文を唱えました。
どーーーん!!黄色の雲の塊が目の前に現れました。
「きゃあーほんとうにキントンみたい。」
「さあみんなキントン雲に乗りましょう。私が風の使いを呼んで雲を操ります。」
こうしてみんなはキントン雲に乗り、うぐいす姫の待つ隠れ里を目指しました。
チュー吉は空を指さすと
「油硬ぶらあ!」
「何それ、チュー吉の呪文って。」
みんなを乗せたキントン雲は、空に舞い上がり、ゆきはそれを支えました。
「風の使いが助けてくれているわ。寒太郎、又三郎、風小僧ありがとう。」
日本のみならず海外の民話などもミックスしました。
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