表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キルユー キルミー!  作者: 星崎咲也
殺し屋の日常
24/50

殺し屋と不死鳥と休日 その1

 その翌日、俺は9時頃に目を覚ました。

 春休みの間は大体11時まで寝ているが、今日は特別だ。

 というのも、

「おはようございます、ひかるくん!」

「なんでそんなに元気なんだよ」

 未来に昨夜、何回も早く起きてって言われたからだ。

 彼女自身はもうすでに朝食を済ませたのか洗濯物を干していた。

 駄メイドさんの仕事をどんどん奪っていく。

「私はいつも6時に起きてますから」

「健康だなぁ」

「そんなのだと新学期が大変ですよ」

「うるさいなぁ、お前は俺のお母さんか」

「違いますー」

 因みに、アリスさんは午後になっても起きてるのか寝ているのか分からない。

 たまに部屋から出てきては、適当にお菓子を食べに来るぐらいだ。

「朝ごはん、用意しますね」

「いいよ、自分でやるから。トーストぐらいしか朝は食えないし」

 なんか、未来が来てから私生活がかなり任せっきりになってきた気がする。


 適当に食事を済ませ、数少ない私服の中からまともな(基本パーカーしか持っていないけど、仕事で使った返り血の匂いが付いてるやつは流石に使えない)ものを選んで身支度を済ませる。

 未来はもうすでに着替え終わったようで、淡いピンクのワンピースとシャツに軽そうなローヒールを履いていた。

「さあ、行きましょう!」

「やる気マンマンだな…」

 まだ、少し眠いんだけど。

 家を出て外を歩くと、小学生3年生ぐらいの子供がサッカーボールを蹴って遊んでいる。

 やはり、いつの時代も子供は元気なものだ。

「何か、おじいちゃんみたいなことを考えてませんか?」

「なんでお前は俺の心が読めるんだよ」

 不死鳥の身体以外にも別の能力が未来には備わっていそうだ。

「そういえば、ひかるくんはあんまり太陽に当たらない人間なので今のうちに日光を浴びておいた方が良いですよ」

「それは、日陰者だと言いたいのか?」

「それもありますが…」

「おいコラ!」

 ていっと頭を軽くはたくと、頭を抑えながら上目遣いでこっちを見た。

 仕草に一瞬ドキッとした俺は目を逸らしてわざと早めに歩きだす。

 未来は頰を膨らませながら着いてくる。

 なんだろう、今日は普段より彼女のことを変に意識してしまう。

 休みの日に一緒にいることが珍しいからかも知れない。

「まずは、とりあえず図書館に行くぞ」

「はい、今日はそれがまず目的ですからね」

 とは言っても、図書館に行ったことがないんだよな。

「というのも俺は勉強を外でやったことがないし、本も借りるより買う派だからさ」

「図書館で勉強するのも中々良いですよ、静かで集中出来ますし誘惑もあんまりないですから」

 そうなのか、今度からそうしてみようか。


「ほら、あそこの建物が図書館ですよ」

「へぇ、意外と新しそうだな」

 もうちょっと古びた感じの平屋を想像していたが、実際は清潔そうな3階だてのビルだった。

 中に入ると軽い暖房が効いていて、過ごしやすそうな空間だった。

「あそこが貸出受付ですね、あそこで手続きして貸してもらえます」

 と、未来があっと言うのと俺が人影に気づくのが同時だった。

 そこには、ポニーテールのキリッとした目をした女子がいた。

 久しぶりの登場である、園田未央さんだ。

 私服姿ながらカーディガンとズボンがどう見ても男物である。

「あ、大堰川(おおいがわ)さんこんにちは…って桐崎くんも一緒なんだ」

 やばい、向こうも気づいた。

 これは面倒なことになりそうだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ