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現実  作者: あいうえお
ダンジョン編
8/21

レベル上げ

 ドン! バン!


 身を以って体験した結果、僕の場合は転んだら体を打ち付けて痛いってことだけでは無く、そこから爆発して体がやばい事になる。という事が分かった。

 

 何故懐に二つも爆発物入れたんだ。

 危険物なのに扱い方が酷すぎるだろ。

  

「うえっ、げろ不味い……なんだこれ」

 

 そして爆発による怪我を直そうと思い、ポーションを飲んだら、くそ不味かった。

 ただでさえ、正体不明ってだけで生理的に受け付けないのに、その上不味いというダブルパンチ。

 冗談抜きでこの世界は嫌いだと思った。


 自分のスキルでこんな目に会うなんて……。

 ピエロって言うモンスターがやばいのか、それとも僕の立ち回り方がやばいのか……。

 前者だと信じたい。



――――――――――



「ううっ、やばいさっきのポーション吐きそう――オロロロ」 


 ……もう帰りたい。

 だけど、強くならなきゃ駄目だという気持ちから必死に堪えている。


 いつまでも魔王の保護下にいるのは嫌だし、色々面倒を見てくれている魔王にそのうち報いたいという気持ちもある。

 借りがあるって何か嫌だし、返す為にはやはり強くならなければと思う。


 ――よしっ! 頑張るぞ!

 この世界で強くなる為に、Lvを上げるぞ。

 Lvを上げるだけで強くなるんだこの世界では。

 だから、比較的楽だ。

 よし! Lv上げするぞ――オロロロ。


 くそっ、せっかく自分を鼓舞して決心したのに、全部流れて行きやがった。


「アッ、大丈夫デスカ?」


 人形が爆発音を聞きつけたのか戻って来ていた。

 凄く優しい人形だと思う。

 びっくり箱を使う度にこんなにいい人形が増えていくのか。

 改めて思うが凄いスキルだ。


「大丈夫だ。心配させて悪かったな」

「イエ」


 ん? 人形の武器を持ってない方の手には何かが握られていた。

 もしかしてこれは……


「その手に握られている物はなんだ?」

「頼マレテイタ魔石デス」


 やっぱりか……という事は!

 来いステータス。



――――――――――



 称号 初めてのレベル上げくらい自分でやれや New

 加護 ストロの加護


 モンスター名 道化師


 Lv;2 New

 Hp;110/110 New

 Mp;220/220 New

 

 体力;80 New

 筋力;55 New

 物耐;55 New

 敏捷;110 New

 魔力;110 New

 魔耐;110 New


 

――――――――――



 レベルが上がっている!

 しかもHpとMp回復してんじゃん!

 ポーション無理して飲む必要無かったじゃん! ……マジかよ。

 便利なシステムだな。


 それにしても、初めぐらいは自分で上げときたかったな。

 悔しいが今回ばかりは称号に同意だ。今回はな!


 ……そういえば次のレベルまで50って書いてあったような。

 経験値が入っているかどうかしか見ていなかったな。

 まあいいか。


 えっとステータスは……どれも10ぐらいづつ上がったな。

 こうやって見ているとMpと敏捷と魔力と魔耐が高くて、筋力と物耐が低い事が分かる。

 つまり、僕の戦い方は遠くから魔法や爆発物を使って、近づいて来たら逃げるって感じか。 

 僕らしいな。


 魔法と爆発物か……あれっ、僕って魔法何も使え無くないか。

 帰ったら魔王に適当に習ってみるか。

 ……魔王の事を驚かしてみたいな。

 驚かす為には魔力を上げまくればいいのか? レベルを上げれば上がっていくよな。

 よっし、レベル上げするか。


「人形、レベル上げするぞ!」

「魔石ハ、ドウスレバ?」

「……良い事思いついた。魔石は頂戴」

「ハイ」

「ありがとう――爆発物創造」


 人形から魔石を貰ったら爆発物創造を使った。

 魔石から出来るか自信が無かったが、ちゃんと成功した。

 

「行くぞ、人形ついて来い!」

「ハイ」



――――――――――


 

 見つけた、ゴブリンだ。

 というか、この階層にはゴブリンしかいないのか?

 今まで遭遇したモンスターがゴブリンだけなんだが。


「人形、お前はついてくるだけで今は何もするなよ」

「ハイ」 

「思考誘導」


 僕と人形はスタスタとゴブリンに近づいていく。

 かなり近づいたら、ゴブリンが僕達に気付いたようで、走って来た。


『ニンゲンダー! 殺ス!』

「やあ、ゴブ。それもいいとは思うけどもっと良い方法があるよ」

『何!?』

「君一人じゃ僕達は倒せない。何故ならこっちは二人そっちは一人だからね。その上、君は弱い。一対一で戦っても勝つことは不可能だ。だから仲間を連れてきてはどうだろうか? それも十や二十ぐらいのね」

『確カニ、オ前タチ強ソウ、ダカラソウスル。逃ゲルナヨ!』


 そう言ってゴブリンは駆け出して行った。


 今度は普通に『思考誘導』が上手くいったな。

 ……えっと、さっきとの違いはちゃんと会話した事。

 個体によって違いがあるだろうが、分かるように説明すれば、ちゃんと聞いてくれるという事かな。


 それにしても……ゴブリン馬鹿すぎるだろ。

 こうも簡単に行くとは思わなかった。

 もうちょっと頭が良かったらゴブリンの犠牲数も減ると思う。


 あ、そうだ暇になるだろうし、魔王から貰った食料を食うか。


 僕は収納箱から食料を取り出し、食料を食べた。

 普通に美味しくて驚いた。  


  

 一時間ぐらいしただろうか? 

 人形と談笑していたら、北の方向からゴブリンがわらわら現れて来た。


 三十匹くらい居るのではないだろうか。

 こんなに集まるとは思わなかった。


「人形は、僕が殺し損ねたモンスターを対処してくれ」

「ハイ」


 僕は一時間の間にさまざまな物を材料にして爆発物を作っておいた。

 そして、それを此方に向かって来ているゴブリンの集団に投げていく。


「まずは魔石から作ったやつと」


 バボーン! という爆発音がした。


 結構強いな、五、六っ匹は死んだのではないかと思う。

 こんな弱いゴブリンの魔石でこの威力だろか。

 本当に強いモンスターの魔石だったらどのくらいの威力なのだろう。

 

「次はびっくり箱からちゃっかり作ったやつと」


 ボンバー! という爆発音がした。


 かなり威力が高くて範囲が広いな、十匹以上死んだと思う。  

 ……って何故こんなに強いんだ? プレゼントボックスも捨てずに爆発物に変えときゃ良かった。

 ……いや、そんなもんを作っていたら、さっきの転んだやつで死んでいただろう。

 作って無くて良かった!


「あとは、材料無しで作った物をと」


 材料無しで作った物を十個くらい掴みゴブリン達に投げつける作業を立っているゴブリンがいなくなるまで行った。



 ――終わった。

 人形の方はどうなっているだろうか?

 人形がいる所の近くにはゴブリンの死体がいくつか転がっていた。


 やっぱり漏らしたのがあるかぁ。

 今は人形が居るからいいが、このままじゃ一人では戦えないな。

 

 経験値はどのくらい入っただろうか。

 ステータス。



――――――――――



 称号 倒し方がなんかなあ…… New

 加護 ストロの加護


 モンスター名 道化師


 Lv;5 New

 Hp;180/180 New

 Mp;300/300 New


 体力;110 New

 筋力;70 New

 物耐;70 New

 敏捷;150 New

 魔力;150 New

 魔耐;150 New



――――――――――



 称号なあ……これ絶対おかしいだろ。

 魔王に相談してみるか。

 なんか分かるかもしれないし。


 あと、ステータス結構上がったな。

 Mpだったら、もう三百代にいったし。

 筋力と物耐は本当に低いな、Hpも低いと思うし敵に近寄られたらすぐに死にそうな気がする。

 近寄られた時の対処法考えといた方が良いよな。


 うーん、それにしてもレベル5か……もうちょっといくと思ったんだけどな。

 ゴブリンじゃもう駄目なのかな?

 もうちょっと深い所に行ってみるか。





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