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黒山羊の卵  作者: 高槻泉
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 教室の窓から下を覗くと中庭が見えた。花壇に挟まれたコンクリートの道は、登校している生徒で埋めつくされている。

 僕たちクラリネットパートはいつも中庭のすみっこで練習をしている。外で練習すると音が遠くにとぶようになるから、と新しい顧問は音楽室での練習を禁じた。でも先生は知らない。それが先生の死角になっていることに。どんなひどいことが行われているか全然知らないのだ。

「連続殺人犯ってK市に住んでるんだよな」

 友輝が何でもなさそうに呟いた。だから何気ない質問にも心臓がはねて冷や汗が垂れる僕はおかしい。

 普通に会話すればいい。僕が話さない限り、絶対にバレないのだから。

「K市ばかりねらってるしね。K市にいるんじゃないの?」

 友輝はそうかなあ、と納得していないかしているか分からないような返事をした。その後口の中で何やらモゴモゴ言って自分の席に帰っていった。

 

 今日もまた日常が始まる。

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