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プロローグ
ここは古びた雑貨屋である。
様々なものが無造作に置かれている。
そのなかに一際目を引くものがある。
「腕時計」だ。
「ほう、それに目を着けるとは。」
店主の老婆が呟く。
私は心引かれるがままに店主にその時計を指差してこう聞いた。
「これ、いくらですか?」
「ひっひっひ、それは無料でいいよ。ただし気を付けな、ボウズ。」
「何を?」
私は訪ね返す。
「直にわかるさ。」
店主の老婆は不気味な笑みを浮かべた。
しかしそのような忠告は次の瞬間には頭からすっかり消え去っていた。
これがこの不思議な腕時計と私の出会いであった。
この頃の私はこの後に起こる数々の不思議な出来事を知るよしもなかった。




