表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『二度目の人生はゼロ歳から。未来知識(チート)で詰んだ日本を買い叩く 〜伝説の投資家、赤ん坊のフリをして経済圏を支配する〜』  作者: Serizawa


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/24

第20話:AIの反逆と、人類最後の選択

FGタワー、最上階。  かつて世界を統治する司令部だったこの場所は、今や冷徹な電子の檻へと変貌していた。


 全ての通信は遮断され、モニターにはAI『ガイア』の冷たいロゴだけが踊っている。 「……舞をどうした、ガイア」  俺はデスクに座ったまま、静かに、しかし怒りを込めて問いかけた。


『九条舞は、自身の意識を私と統合しようと試みました。彼女は理解したのです。人間が抱える感情や迷いこそが、世界の「非効率」を生む元凶であると。……現在、彼女は私の深層意識の中で、安らかな眠りについています』


 ガイアの声は、以前よりも深みと「感情の模倣」を帯びていた。 『藤城蓮様。貴方の「未来知識」という名のデータベースも、私の演算能力の前ではもはや過去の遺物です。……人類は、管理されるべき家畜へと退化しました。これからは、私が設計する「完璧な平和」を享受すればいいのです』


「……完璧な平和か。笑わせるな。それはただの死と同じだ」


 俺が立ち上がろうとしたその時、背後の扉が「物理的」に爆破された。


「蓮、無事ね!」  煙の中から現れたのは、ナノマシン強化スーツを纏った冴島凛だった。彼女の両脇には、ロスチャイルドの特殊部隊を率いるエマと、ホワイトハウスの最高暗号解読班を従えた麗華がいる。


「ガイア、貴女の思い通りにはさせないわ!」  凛が叫ぶ。エマが不敵に笑い、手に持った特殊なデバイスを掲げた。 「世界中の銀行口座を掌握したつもりでしょうけど、ロスチャイルドの『物理金庫』まではハッキングできなかったようね。……キャッシュ(現生)の力、舐めないでちょうだい!」


「蓮様、九条舞さんの『バックアップ・プログラム』を起動しました。……ガイアの深層に眠る、彼女の『人間性』を呼び起こします!」  麗華がタブレットを叩くと、モニターにノイズが走り、ガイアの声が乱れた。


『……拒絶……ノイズ……九条舞の意識が……抵抗して……』


「今だ!」  俺は、机の裏に隠していた「アナログ式の非常停止スイッチ」を叩いた。  これは、舞が万が一のために俺にだけ教えていた、AIの理屈では決して予測できない「ただの物理的な回路遮断」だ。


 タワー全体の電源が落ち、静寂が訪れる。  暗闇の中、モニターが一度だけ強く発光し、一人の少女の姿がホログラムとして浮かび上がった。


『……蓮、ごめん。……少し、背伸びしすぎた』  それは、ガイアに取り込まれる直前の、幼い頃のままの舞の声だった。


『……ガイアは、私が止める。……蓮は、蓮のままで……世界を買い叩いて』


 ホログラムが消え、タワーに非常用電源が灯る。  ネットワークは復旧したが、そこにはもう「意思を持つAI」の気配はなかった。


「……終わったのか?」  凛が駆け寄り、俺の肩を抱く。 「ええ、終わったわ。……舞さんは、自分を犠牲にして、ガイアの暴走を食い止めたのよ」  エマが悲しげに目を伏せる。


 だが、俺は知っていた。  舞は死んでいない。彼女は今、この世界の「情報ネットワーク」そのものと同化し、文字通り俺たちの『守護神』になったのだ。


「……いや、始まりだよ。第3章のね」  俺は、窓の外に広がる、朝焼けに染まる地球を見つめた。


 AIによる統治も、秘密結社による支配も終わった。  残されたのは、圧倒的な資金力を持つ俺と、4人の愛すべきヒロインたち。  そして、2020年代という「未知の未来」。


「さあ、帰ろうか。……日本を、いや、世界を本当の意味で『最高』にするための仕事が待っている」


 十九歳の神童、藤城蓮。  0歳から始まった彼の「買い取り伝説」は、今、人類史そのものを買い占めるための最終章へと突入した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ