冴島の本領
相手ボールで始まり小池がボールを運ぶ。ディフェンスは冴島がつく。溝口には永野がフルフロントで守り裏は俺がカバーする形だ。
小池は低くドリブルをつき左に揺さぶってから右にドライブ。少し離して守っていた冴島は的確にコースに入る。小池はバランスを崩しなんとか右手でドリブルを続けるが、冴島がボールを弾く。それに反応したのは冨田。ボールを拾い片手で前に投げる。走っていたのは冴島。ボールを弾いてすぐに走り出していた。ワンバウンドのパスを受け取りそのままダンク。ベンチが湧く。70-63。
小池は苦い顔をする。すぐにまた小池にパスが入り、今度は止まった状態からの1on1。右にジャブステップを1歩踏み左へドライブ。冴島は腕をぴったりつけてついて行く。これではミドルすら打てない。小池はそのまま強引にシュートに行こうとするが、かなり苦しい体勢だった。ブロックされると悟ったのかフローター気味のシュートを放つ。この試合では初めてだ。
ボールはリングに当たり大きく跳ねる。それを溝口が永野の上から奪い取り右のフックシュートを決める。70-65。
「あー!すんません!」
「気にすんな」
永野が謝るが冴島は動じない。また自分で取り返すから気にするなという事だろうか。
冴島は自分でボールを運ぶ。マッチアップは溝口。溝口は少し離して守る。冴島は1歩踏み込みステップバックして顔を上げ右にドライブ。溝口はコースに入るが冴島は強引に割り込む。ヘルプに小池が入るが、そこはノーチャージエリアだった。冴島は小池にぶつかり、吹っ飛ばしながらレイアップを決める。72-65。
宇治菰野の選手達はなんだこいつは、という表情。これが冴島の本気だ。相手が誰であろうとリングに向かいぶつかろうが何だろうがシュートを決める。
残り1分25秒。




