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第七話 永遠の先輩

Chat GPTに添削をお願いしたらより良くなったぜ!添削内容に心当たりしかないぜ!

1年とちょっと前

 力強いノック、開け放たれる扉。

「やっほー!今日も入るよ!」

 いつものように大きな声が響く。どうやら、私に拒否権はないようだ。緑のポニーテールを弾ませながらお姉さんは言う。

「今日はー!なんと!新しいお友達を連れてきました!」

 お姉さんの後ろから恥ずかしそうに白い髪をした少女が入ってきた。覚えている。あの時の。

「ほら、自己紹介自己紹介!」

 お姉さんにせかされ、少女は口ごもりながら言った。う。

「お、お久しぶり...です。06、って呼ばれてます。」

「そっちじゃないほうだよー」

 少女はさらに慌てながら言う。

「アイリスです!よろしくお願いします!」

「よろしく。私の名前は琴音だよ。」

 これが私と虹心の、いや、アイリスとの日常の始まりだった。


「と、り、あ、え、ず!今日は周りの施設の説明をしまーす!部屋から出るのは初めてでしょ?トイレとか食堂とかの位置がわからないのは大変だからね!」

 女性の後ろを私達は付いて行く。兵士たちが、私たちを見て少しだけ表情を緩めていたが、私達の間は静寂と気まずさが支配していた。そんな空気を、一人の兵士が切り裂いた。

「お嬢ちゃん達、ちょっといいか?お姉ちゃんを少し借りるぞ。」

 それを聞いた女性は、私達から少し離れたところ話を始める。

「あ、どうしました?...ついにアイスができたの!?」

「ぬわけねーだろ!」

 軽い小競り合いをしながら、本題に入る。

「そいつら、まだ子どもだろ。このご時世、遊び場もなければ安全な場所もないわけだ。」

「つまり...ごめん教えて?」

 少し複雑そうな顔をしながら兵士が言う。

「下手に基地内を連れまわしたらかわいそうだろ。それじゃあ仲良くなれない。」

「じゃあどうすれば...ウーン?」

 明らかに困惑するお姉さんに、有益な助言をする。

「遊びかピクニックとかで交流を深めるんだよ。うちの娘はそれで友達を作っていた。」

「あの...ピクニックって?」

「要は楽しいところや共感できそうな所へ行くんだよ!」

 ようやく理解したのか、お姉さんはうれしそうな顔をして手を打っていた。

「ありがとねー!早速生かすよ!」

感謝を伝えながら笑顔でこちらに走ってくる。もう話を聞いてしまったのだが、なんかさらに気まずくなってきた。

「というわけで予定を変更しまーす!じゃあついてきて!」

 話を聞かれてたんだよ?さすがに単純すぎるよ。


  車に揺られ、私はどこかに連れていかれる。後部座席にアイリスとともに座らされている。仲良くしろって言われてるけど、今更できるわけないよ。

「えっと、ど、どこに行くんだろうねー!」

さすがに気まずくなったのか、アイリスが話を振ってきてくれた。なんか返さないと!ええっと、ええっと。

「うーん......わからない。」

「え、あ、そうだねー。」

 気まずい。なんか否定っぽいことを言っちゃった。どうしよう。なんか話題にできそうなのは、あっ!

「きょ、今日はいい天気だねー!」

「そ、そうだねー!」

「...うん。」

 なんだこれ。全然会話が続かないんだけど。何が「共感できるのが良い」だ。全然何も起きないじゃないか!

「兵士さんはそういうつもりで言ったわけじゃないと思うんだけど...」

 ...…え、お姉さん。今、心読んだ?

 いや違う、読めるの?

「ヨ、ヨメナイヨー」


「さぁて!到着ー!」

 気が付けば広大な緑が、視界のほとんどを占めた。私の灰色だった世界に、色が流れ込んでくる。

「まだまだ!感動するのを後ろを見てから!」

 言葉につられて後ろを向く。そこには、樹木から舞い、あたりを彩る色とりどりのピンクの花があった。

 私は、景色を見れてよかった。

 ......できいることなら家族と見たかった。なんか、綺麗で、生きていて、よかった。

「ふふん、私一押しのさぼり...ジャナカッタ。絶景スポットだよ!」

 アイリスも楽しそうだ。もしかしたら、仲良くなるチャンスかもしれない。

「あ...あの時はごめん」

 つい口を開く、仲良くしたいはずなのに最初に出た言葉は謝罪だった。

「え?あの時って?」

「あなたが私を助けてくれた時、私、ひどいこと言っちゃった。」

 今話すのは間違っている気がする。でも、絶対に、言わないと仲良くなれない、いや、なっちゃいけない気がする。

「あぁ、気にしてないよ。...辛かったんだよね。あれは誰だってそう思うよ。」

 ありがとう。こんな私も受け入れてくれて。

「よかった......」

 胸の奥に引っかかっていたものが、少しだけ軽くなる。

「それじゃあ、私たち友達だね!」

「うん!」

 こんな景色を、また見てみたいな。


15日目

 あぁ、起きてしまった。今日は一段と暗く感じる。私たちはまだ生きている。重々しく服を押しのけ、立ち上がる。灰色で、暗くて、一筋の光が差すほど痛くなる世界。もし私の、いや私たちの願いが叶うのなら。どんなに苦しい思いをしても。私たちは。

「また、会いたいな。お姉さん。」

 今日もまた、一筋の光を浴びるために生きる。あの景色を、もう一度見るため。希望のない日々を、戦い抜いていこう。終わりが来るその時まで。

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