え?欲しい!
今はいろいろ進化しています
それは数年前、上京した時に、ふと立ち寄った水槽コーナーでの出来事。
「え? ゼブラチョコレートグラミー??」
その種類名に、私は目を丸くしました。
「え? え? チョコレートグラミー? あの懐かしの?」
もう、水槽の前から離れられません。
大昔、熱帯魚図鑑の写真でしか見たことがなかったお魚。
チョコレートグラミー。
とても繊細で、「すぐ死ぬ魚」として頭に焼き付いていました。
でも、動きがとてもユーモラス。
そして繁殖は、雄が口の中に卵を含んで孵化させるという、マウスブリーディング。
(雌の場合もあるそうです)
「いつか上級者になったら飼ってみたい。というか、実物を見てみたい」
そう思っていたお魚が、目の前……に……。
「記憶と違う!」
こんなにカラフルじゃなかった。
もっと体高があったはず……。
そこで初めて、チョコレートグラミーの仲間だと知ります。
お店の方が、
「昔ほど難しくありません」
と説明してくださいました。
――が。
『昔ほど』は頭の中でスルー。
『難しくない』だけが、しっかり残りました。
「ほ、欲しい!!!」
もう、水槽の前から動けません。
その熱意を感じ取ったらしいお店の方が、
「水槽はこちらで……」
という感じで、飼育用品の説明まで始めてくださいます。
しかし。
「あの……家が九州なんですけど……」
店員さんの手が、ピタリと止まりました。
「宅配はしておりません」
うおおおお!!!!
なぜなぜなぜ???
でも、私はそこで考えました。
「そうだ。私が憧れていたのは、『チョコレートグラミー』の本家――というのか?」
ならば。
この黒歴史を踏みつぶし、肥料として、
ずっと記憶に残っていたチョコグラへ進むのだ!!
『昔ほど』を頭から吹き飛ばし、
『難しくない』だけを残して。
憧れだけを胸に抱え、私は飛行機に乗って自宅へ帰ったのでした。
この出会いがなかったら、後からのチョコレートグラミーにつながらないという




